概要
奈良時代に朝廷が実施した法令。養老7年(723年)に施行。
内容
前年の養老6年(722年)に百万町歩開墾計画が行われたが農民が重労働から逃れるために夜逃げや不浪人化が続出してしまい計画は失敗してしまった。そこで朝廷は公地公民制を安定させるために以下の内容で法を施行した。
- 農民に新たな灌漑施設を造って開墾した土地を3代まで所有することが認められる
- 元からある灌漑施設で開墾した土地は本人のみ所有することが認められる
結果
結果的には所有期限が近くなった時に開墾しない農民が増えてしまいこの法令は失敗に終わった。
後の天平15年(743年)に朝廷は墾田永年私財法を制定し土地は国有化から私有化となり律令制の公地公民制が崩壊するきっかけになった。