概要
『ウィザーディング・ワールド(魔法ワールド)』に登場する、国際魔法使い連盟の議長職を指す名称である。全ての魔法界を先導するトップの役職であり、上級大魔法使いの意向が実質的に魔法界全体の指標として扱われる。着任には、各国魔法省が選出する国際魔法使い連盟の会員による選挙に勝つ必要がある。
権限は強大で、アントン・フォーゲルはその権限によってゲラート・グリンデルバルドの国際指名手配を破棄している。一方で、各国魔法省の役人や有力者で構成される国際魔法使い連盟の会員による議決によっていつでも罷免できるため、完全な独裁政治を続ける事はできない。各国における権限という意味では、各国の魔法大臣の権限の方が強く、英国魔法大臣の独裁っぷりを鑑みれば理解しやすいと思われる。
1932年には、闇の魔法使いゲラート・グリンデルバルドが当時の上級大魔法使いアントン・フォーゲルと結託して、後任の上級大魔法使いに就任して魔法界と人間界に戦争を起こそうと画策していた。しかし、この企てはアルバス・ダンブルドアの計略により失敗する。直後、選ばれたのはアルバス・ダンブルドアだったが、彼が辞退した事でブラジルの魔法大臣ヴィセンシア・サントスが当選した。
1991年(ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団)の時点ではホグワーツの校長であるアルバス・ダンブルドアが上級大魔法使いに就任しており、国際魔法使い連盟を率いる立場にあった。1991年の夏、ダンブルドアは連盟においてヴォルデモートの復活を主張したが、ヴォルデモートとの対立を恐れた各国魔法省の役人の意向により、ダンブルドアが逆に連盟から追放された。後にヴォルデモートの復活が公になった際、ダンブルドアは国際魔法使い連名の会員には復帰したが、上級大魔法使いには戻れなかった。
グリンデルバルドが国際魔法使い連盟に取り入ろうとした一方で、ヴォルデモートほどの闇の魔法使いにとっては、国際魔法使い連盟はまともに相手にする必要すらなかった。本人がなんら手を下さずとも、ヴォルデモートはその存在と恐怖のみで国際魔法使い連名からダンブルドアを追い落とす事すらできたのである。
主な上級大魔法使い一覧
- ピエール・ボナコー(初代上級大魔法使い。)
- アントン・フォーゲル(ドイツ魔法省魔法大臣。グリンデルバルドを後任にしようとした。)
- ヴィセンシア・サントス(ブラジル魔法省魔法大臣。ダンブルドアの辞退により、フォーゲルの後任となった。)
- アルバス・ダンブルドア(ホグワ-ツ魔法魔術学校長。5巻で罷免され、後任は不明。)