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久我重明

くがじゅうめい

夢枕獏の小説「獅子の門」および原作夢枕獏・板垣恵介作画「餓狼伝」に登場するキャラクター。板垣版「餓狼伝」では登場する回こそ少ないものの、その圧倒的な存在感からマニアックな人気を誇っている。

久我重明編集

画像素材「重明さん」


必要な分は見せたということだ、これ以上は見せぬ


CV:平井啓二(ゲーム『餓狼伝 Breakblow』、『餓狼伝 Breakblow Fist or Twist』)


元々は夢枕獏の作品「獅子の門」に登場するキャラクターが板垣版「餓狼伝」にゲスト出演をした形で、原作では登場しない……と思ったら後年、板垣版に遅れて原作にも登場。

引き締まった体と浅黒く焼けた肌、そして黒シャツに黒いスラックスと黒い革靴という全身真っ黒の衣装に身を包んでおり、おそらくは下着まで黒で統一しているであろうファッションが特徴である。

常に実戦の場に身を置くためにヤクザの用心棒をしている闇の武道家として知られており、他の者を圧倒する技量の持ち主である。

性格は苛烈の一言であり、自他共に大変厳しい(おとこ)。ただし禁欲主義者というわけではなく、むしろ”闘いたい”という欲望に変態じみて忠実であるが故に、端から見ればストイックに見えるのである。無愛想だが興味の湧いた人物には意外と面倒見のいい一面を見せることもある多面的な人物。寡黙そうな雰囲気に反してよく喋る方だが、笑顔が怖い、凄まじく怖い。

マンガ版餓狼伝ではグレート巽の友人として、巽の秘蔵っ子・鞍馬彦一に「組み手」と称して空手を教えた。

その時の深みのある言動、堂々たる佇まい、力で押されても卓越した技量で相手をねじ伏せる戦闘スタイルの格好良さから一部ファンの心を掴んで離さない名脇役の地位を獲得した。


出典オリジナルである「獅子の門」では空手家ではなく萩尾流古武術という流派の使い手。「暗器の重明」の異名を持ち、異名の通り隠し武器による戦闘を得意とする。

またもちろん、素手での闘いにおいても圧倒的な実力を誇り、ルールのある格闘技には決して不可能な”えげつない”技を躊躇なく使いこなす。

ヤクザの用心棒の仕事として相手をした志村礼二に乞われて、彼を弟子にする。その教育方針は「犬を飼わせて情が移った頃、素手で殴り殺させる」などスパルタの一言。

板垣版「餓狼伝」で人気を博したことが反映されたのか、「獅子の門」後半より出番が増え、重要人物となっていく……というか正直、最後のほうは主役のひとりと言っても過言ではない。


バキ・ミーツ・夢枕獏ワールドという夢のコラボ作品「ゆうえんち-バキ外伝-」にも登場。こちらでもプロレスラー3人を一挙に相手にして息も切らさず瞬殺するなど、久我さんはやっぱり久我さんでした。ちなみに、こちらでは「獅子の門」準拠で「暗器の重明」として名が知られており、寸鉄のような暗器を使ったえげつない戦い方を披露している。

主人公葛城無門を”ゆうえんち”と呼ばれる殺し合いの祭典へと誘う役どころである。

なお、コミカライズ版ではついに台詞の吹き出しまで黒く(黒塗に白く縁取りされた文字での表現)なった。


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