CV:外波山文明
概要及び人物像
神奈川県にある神龍寺学院高校のアメフト部・神龍寺ナーガの監督を務める。
常に仙人の様な飄々とした振舞いをしているが、実際は冷酷なまでに厳格で、そして極端なまでに一貫した才能・実力・競争主義者であり、金剛阿含を除く誰も逆らおうとしない程、部員達の殆どからは恐れられている。
自らの思想や主義故に、才能があると見た者は徹底的に問題行動を黙認するのに対し、逆に無いと見なした者は、人としての道理を無視してまで冷遇する決定を下す等、成果を挙げる「監督」としてはともかく、人を正しい方向に導かなければならない教育者としては「論外」な人物。
その結果、天賦の才能に恵まれた阿含を推薦入学で入れる為に一度は栗田良寛のアメフト部推薦入学決定を反故にしており、素行不良では済まされないレベルの問題児である阿含の所業を一切咎めようともしない。
ただ、阿含の件に関しては阿含の兄・雲水が直談判で責任を全て被ると申し出たのもある。その為に天才である阿含の行為を咎めこそしないものの、雲水の行動に対しては内心では色々と複雑な心境だった様で、過去の回想でも、雲水の決意について「間違ってはおらん」と曖昧な返答をしていた。これは、本心では「間違っているのではないか」という疑問も確かにあったが、それを言う事は自らの主義主張を否定する事に繋がる事になってしまう為であったが理由と言える。
「自らの才能至上主義者としての信念を通した」と言えば聞こえは良いものの、雲水の行動と決意に関しては自分の人生を犠牲するだけでなく心を壊し兼ねない不健全な物であったのはあからさまだったので、「阿含を生かす為に雲水を切り捨てた」とも言える。
アメフト経験者であるかは不明だが、泥門のパスを封じる陣型を作って見せたり、選手育成能力の面などから優秀な部類。
しかし、その極端な才能・実力主義が災いして阿含や一休と言った暴走しやすい選手を抑えきる事が出来ず、また戦術も選手の才能に頼り切っている等の難点も露呈し、その綻びからまさかの敗北を喫してしまう。
関東大会後の彼に関しての描写は本編では描かれていないものの、単行本23巻のカバー折り返しには自責の念から自ら滝壺に飛び込もうかと思い悩む状態になる等、相当こたえていたようである。