概要
CV:前田剛
東日本最強のチーム『神龍寺ナーガ』のクォーターバック(QB)。2年。背番号12。身長175cm。体重67kg。5月31日生まれ。血液型A型。40ヤード走5秒1。ベンチプレス95kg。
金剛阿含とは二卵性双生児の双子(雲水が兄)で、素の顔はそっくりだが、ヘアスタイルは違い、阿含のドレッドヘアに対し、雲水は坊主頭の為、すぐ見分けがつくが、ドレッドの弟も髪を剃ってしまうと瓜二つになってしまう。
名の由来は阿吽(あうん)の金剛力士像から。
破戒生徒の阿含とは対照的に、真面目な努力家。
幼少期から天才の弟と常に比べられてきたため、どこか歪んだところがあり、「自分が踏み台になった上で、弟を最強の選手にする」という奇妙な目標を持ってしまっている。
阿含が数々の非行を咎められていないのは、その実力もさることながら、雲水が弟の罰を全て引き受けるよう、自ら監督に談判しているからである。
中学時代、阿含に対し、「才能なき者を踏み潰して進め。そうすれば俺は報われる」と告げて後押ししている。
阿含も兄の決意を察したのか、普段は「雲子(うんこ)ちゃん(アニメでは規制の事とかもあるため言われていない、普通に「雲水ちゃん」になっている)」と蔑みつつも、兄の助言を聞き入れるなどして、尊重する一面も見られる。
劇中では、最強の凡人を目指していると評されており、神龍寺ナーガでは弟の金剛阿含と組んでドラゴンフライというダブルQBでセンセーショナルなデビューを果たし、黄金時代の王城ホワイトナイツを蹴散らした(このWクォータ-バックはドラゴンフライと名付けられ、厳密には戦型が違うが、実社会で日本大学フェニックスが黄金期に実践したスタイルである)。
しかしながら、天性の素質に恵まれた弟がいたために自分の実力に自信が持てなかったため、世界大会では観客席で皆を見届ける立場となった。そして、無我夢中でアメリカ代表に挑もうとする葉柱ルイを目の当たりにし、皆と一緒にフィールド上に立てなかったことに対して、「なぜ自分はこんなところにいる」とばかり悔しさを滲ませていた。
ただし、血の滲む様な努力からくる彼の実力は本物。
何か突出した才能は無いものの、視野の広さ、感情に左右されない冷静冷徹な試合運びなどは作中でも高く評価されており、作中でも屈指のバランス型クォーターバックである。また、明鏡止水と名付けられた弟を彷彿させる正確無比な高速パスも持っている。
作中の進や峨王、阿含といったトップ中のトップ程では無いにしろ、十分トップクラスと言っていいプレーヤーである。
ただし、日本代表になれるかというと疑問が残る。
基礎力が高い彼だが彼のポジションはタレントの多いクォーターバックであり、クォーターバックとしての十分高いがクォーターバックも出来るワイドレシーバーである弟の阿含や、クォーターバックも兼任していたセーフティの円子、クォーターバックでありながらランニングバックと遜色なく走れるクリフォードの様にクォーターバック以外の専門ポジションをこなせる程では無い。
この点に関しては世界大会で水町が触れている。
そして、日本代表クォーターバックは単純なクォーターバックとして実力が最も高いキッドとトリックプレーのヒル魔で他のクォーターバックが入る余地が無い。仮に3人目を入れるとしても、雲水よりピンポイント要員として高さを生かせる高見のほうが適当だろう。
本人もそれを理解していたのか、自分には出る幕がないとばかり選抜トライアウトすら受けていなかった。
桜庭と同じく作中で、天才と凡人の比較としてよく扱われるキャラである。しかし、桜庭が天才を諦めきれない凡人として描かれているの対し雲水は天才を諦めた凡人として描かれている。
生まれながらに天才の弟と比べられ生きてきた雲水。
親から学校から周囲から、多くの勝手な期待と失望、眩い弟の栄光と光が当たらない自分の境遇。そして、そんな辛い境遇を弟の阿含もちゃんと分かっており、彼が縦横無尽に振る舞うのはある種、卑屈になりすぎた兄の雲水に対する見せしめや八つ当たりでもあった。
なお、世界大会でガムシャラに戦い、進の体力回復のつなぎとして役割を果たした葉柱の姿を見て、自分の中のやはり弟に勝ちたいという意識を再確認。最京大学に次ぐ実力の炎魔大学に進学し、弟のいる最京大学打倒に燃えている。
また、大学進学後は栗田の新入部員勧誘(ヒル魔の丸パクリ)に疑問を持ちながらも協力したり、「てかコータローお前か!?」「先輩たちもみんな知らないっつってたぞ?」といった軽い口調で話すなど、神龍寺時代と比べてフランクになっているような描写もある。