概要
豆味噌のうち、愛知県岡崎市八帖町の味噌蔵が特に名産であり、そこからこの名がついた。
八帖町の名前は、長手が八丁(約800m)あったことから。
旨味成分に富み、味噌カツなどの味噌ダレには八丁味噌を利用した物が多い。
愛知県の夏の高温多湿は米味噌の熟成・保存に適しておらず(過発酵)、耐えられるのは豆味噌だけだった。
傷みにくい代わり熟成に数年かかり、蔵のスペースを長期間占拠するため他の味噌に比べ値段が高く、豆の皮の匂いにより癖が出やすいため好き嫌いが分かれ易い。
醸造メーカーでは豆の皮を除去した上で仕込んだものを試作したこともあり、米味噌エリアの人でも違和感を感じない程度の匂いにとどまった。
たまり醤油は元々八丁味噌を熟成中、味噌桶の底に溜まってくる黒い汁の事だったが、現在は専用に醸造されている物が多い。