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円錐爆雷

えんすいばくらい

円錐爆雷とは、大日本帝国陸海軍が使用した対戦車兵器の1つ。 モンローノイマン効果を利用した、成形炸薬弾でもあり、三角フラスコやトンガリコーンに似た外見をしている。
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いや、そもそもモンローノイマン効果ってなによ?編集

歴史編集

時は19世紀末、アメリカの科学者にチャールズ・モンローという男がいた。

ある時、モンローは爆薬の塊に窪みを付けてその裏から導火線などで爆破させると、窪みの頂点を中心に爆発の圧力が集中し、そのまま突き進んで岩盤や鉄板に穴をあける効果があることを発見する。


(ただし、理論としては18世紀の末には、ドイツの鉱山関係者により、仮説として提唱されていたが、当時の火薬は爆発力の小さい黒色火薬だったため、理論の実証は不可能だったらしい。)


その数十年後、エゴン・ノイマンというドイツの兵器開発者が窪みの表面を銅などの金属で覆うことで、モンローが発見した、穴を開ける効果がより強くなる現象を確認した。


無反動砲ロケットランチャーなどに使用される、対戦車砲弾([成形炸薬弾>heat]])はこのモンローとノイマンの二人のおっさんが発見した原理を、ヘンリー・モオープトというスイス人が砲弾に利用したものである。この原理は2人の名前にちなみ、モンロー・ノイマン効果またはモンロー効果と呼ばれることが一般的である。


この技術が日本にもたらされたのは、太平洋戦争が始まって、半年も立ってない1942年(昭和17年)5月頃であり、当時は成形炸薬弾ではなく、タ弾または穿孔榴弾、円錐弾呼ばれることが一般的だった。


円錐爆雷の概要編集

同じく設置型の時限爆弾である半球爆雷を前身としており、有孔爆薬とも呼ばれる。


円錐爆雷は日本特有というわけではなく、元々はドイツで磁石式の吸着地雷として用いられていたが、本兵器では基本的に磁石は省略されており、天板に設置して使用した。


(なお、半球爆雷の方は第二次世界大戦の初期にはすでにトーチカ破壊用に使用されている。)


基本的な使い方は布団爆雷と同じであり、使用されている爆薬やその量によって数種類の円錐爆雷が存在したこと、相手によって使い分けること、そして湿気に弱いのも、布団爆雷と共通する特徴である。


ただ、布団爆雷とは違い、円錐爆雷は完全に密着させなくても、充分な効果を発揮した。


(円錐爆雷は密着した状態で起爆させるよりも、装甲板と炸薬の起爆位置の間に、ある程度の間隔を空けておいてから、起爆させた方が威力が伸びた。これは成形炸薬弾の特性であり、炸薬と装甲板までの間隔のことをスタンドオフという。)


大戦末期には急造爆雷のように現地製造がなされていたが、従来の自作兵器としては精密な加工技術が必須であったため、所詮は素人の工作だったゆえか、うまく行かなかったらしい。


派生型編集

詳しくは刺突爆雷を参照。


タグ編集

布団爆雷 刺突爆雷 吸着地雷

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