剣聖頑駄無
けんせいがんだむ
緋洲(ピース)のはずれにある山村「双子岳村(ふたごだけむら)」に居を構え、流星王と零壱の兄弟を立派な武者にするべく育てている。
七天星の剣を司る戦士で、「七星天剣流(しちせいてんけんりゅう)」剣術の使い手にして当代の正統後継者。
※「剣聖頑駄無」は正統後継者が代々継ぐ襲名であるため、本名は不詳である。
魁斬頑駄無とは双子の兄弟(剣聖は弟)。
かつて戦災で焼け出された流星王と零壱を彼らの母親から託され、闇の勢力から二人を隠し育てるために双子岳村で隠棲していた。
「七星天剣流」を二人に教えながら立派な若武者として育てていたが、ある日「魔天暗黒党」を名乗る組織が現れて抗戦の末、流星王を攫われてしまう。
戦闘後、零壱が兄救出のために旅立つ意思を固めると「武者頑駄無」の称号と鎧兜「勇星の鎧」を授け、【流星王 救出の旅】に送り出した。
物語の中盤頃、零壱と剛覇頑駄無が「立浪の街」へ向かうため乗り込んだ船に乗り合わせており、剛覇が食べようとしていた握り飯へ御猪口を投げつけて叩き落すという衝撃の再会を果たす。
自身も七天星の戦士を探すべく零壱が旅立った後に旅をしていたことを明かすが、立ち去ろうとした老婆(剛覇に握り飯を渡した人物)を引き留め、先ほど叩き落した握り飯を食べたネズミが泡を吹いて苦しむ様を指摘。
毒が盛られていたことはおろか、その老婆の正体をも見抜いていた剣聖は正体を暴くべく背後から切りつけた。
戦いそのものは零壱に任せるが、往生際の悪い彼の者へ「剣聖の鎧」を纏って自身が七天星の剣を司る戦士であることを明らかにして威圧し、撤退させる。
以後、零壱の旅に同行することに。
「立浪の街」では暗黒党本陣から脱走してきた流星王と再会するが、途中で発生した戦いの最中に流星王が「皇珠の鎧」に操られて暴走、零壱が負傷し昏倒してしまう。
やむなく流星王を無力化するが手加減できないほどの戦闘だったために消耗してしまい、突如現れた魁斬に流星王を見す見す連れ戻されてしまった。
その後、負傷した零壱を「高砂の街」へと運び、紅蓮頑駄無の診療所に世話になる。
目を覚ました零壱に魁斬との関係を問われ、「自身と魁斬もかつては運命の双子だった」「儀式失敗により生き別れ、何を考えて魔天党に与しているのかわからない」ことを伝える。
さらに偶然から紅蓮が七天星の仲間である可能性に直面し、それを問うもその場ははぐらかされてしまったことを共有。
日を改めて再度助力を乞うも、「確かに自分は七天星だが、面倒を見ている孤児たちを危うい目に合わせるわけにはいかない」と断られる。
事情を汲んだ零壱らとともに出立しようとするも、直後に街が魔天党の襲撃を受けてしまい零壱らとともに迎撃に打って出る。
零壱がまだ回復しきっていなかったこともあり劣勢に立たされるが、子供達から背中を押されて戦う決心をした紅蓮の加勢により襲撃を退けた。
魔天暗黒党本陣での決戦では魁斬と再会し、交戦。
七星天剣流の応酬を繰り広げるが、兄への情から本領を発揮しきれず打ちのめされる。
逆星暗黒神が復活すると他の七天星らとともに天星武神へと昇華し、天星大将軍となった零壱を補佐に回った。
最終盤、魁斬決死の訴えかけに動揺する天星大将軍へ兄の意を汲むよう諭し、最後の一太刀として「七天剣聖の剣」を鞘走らせる。
暗黒神の消滅後は流星王とともに、いずこかの町で会合を開いていた。
零壱を送り出すところまでは同じだが、その後は双子岳村に留まっていた。
七逆星集結により暗黒神復活の予兆を察知すると、神風頑駄無に連れられて魔天党本陣へ駆けつける。
魁斬へ打ちかかって足止めをするも、逆星将軍となった流星王と七星将軍となった零壱の力が拮抗していることを見抜いた。
逆星将軍が暗黒神へと変貌すると他の七天星とともに天星武神へと昇華し、暗黒神の消滅とともに天に輝く星となった。
- 普段着:天紬の外套(あまつむぎのがいとう)
面当と真紅の外套からなる普段の恰好。
まんま某御剣流継承者に代々引き継がれる外套だが、強すぎる力を封じ込めるような仕掛けがあるわけではないようだ。
- 大刀:金剛剣
剣聖が長年使いこんでいる愛刀。
大抵の敵はこれ一本で完封できる。
なお、「剣聖の鎧」装着時には装備されない。
- 鎧:剣聖の鎧
七星天剣流の正当後継者に「剣聖頑駄無」の名とともに代々受け継がれる大鎧。
兜と左右の肩鎧には「五臨の剣角」とよばれる部位がある。
- 大太刀:轟刀『星響』
背負うように装備された七星天剣流最強の大太刀。
剣聖の剣技により、凄まじい威力を発揮する。
- 飛槍突斬(ひそうとつざん)
コミック版で使用。刺突技。
竜巻の如く回転を伴った斬撃を飛ばし、切っ先よりも少し先の対象まで攻撃を中てることができる。
通常の射程距離が七斬(「ななざん」。七星天剣流は七種の剣技を基礎とした剣術流派である)のなかでは一番長いためか、一番使用の多かった技。
食らった相手に切り傷がない場面が多いため、峰内のような使い方もできるのかもしれない(世界観的に頑駄無は出血しないだけの可能性もあるが)。
- 回羅旋斬(かいらせんざん)
コミック版で使用。
体を捻りながら繰り出す横薙ぎ。
円運動により、囲まれた状態での使用に向いている。
- 千渦連斬(せんかれんざん)
コミック版で使用。
無数の斬撃を高速で繰り出す技。
斬撃を無数に繰り出すことに注力した技のようで、一撃一撃の威力そのものはそこまで高くないようである。
- 四連八方斬(よんれんはっぽうざん)
七斬に含まれない、いわゆる秘技。
刺突を除く、八つの斬撃をほぼ同時に繰り出す四連撃である。
意識の無い暴走状態とは言え七斬全てを修めた流星王には手加減した七斬では通用しなかったため、まだ教えていなかったこの技を放つことで無力化に成功した。
ただ、「八方向への斬撃なのに四連撃なのはなぜ?」という疑問は誰にもわからない。
「唐竹→逆風」で一撃
「袈裟斬り→左斬上」で二撃
「逆袈裟→右斬上」で三撃
「右薙ぎ→左薙ぎ」で四撃 (順不同)
とすることで四連撃と銘打っているのかもしれない。
- 天地降斬(てんちこうざん)
コミックワールド版で使用。
高く跳躍、あるいは高所から飛び降りつつ縦回転しながら放つ唐竹割。
落下と回転のエネルギーが合わさることで高い威力を発揮し、コミック版で零壱がそれまですべての剣撃を軽くあしらわれていた鎖鞭刀に向けて放った際は受け止めようとした刀ごと腕を切断したほど。