「死んじゃえー」
概要
1982年8月10日に日本テレビ系列の『火曜サスペンス劇場』にて放映されたホラーサスペンスドラマ。大林宣彦が監督を務めており、火サスでは初めてのテレビ映画として製作された作品で、製作は日本テレビとウルトラマンシリーズでおなじみの円谷プロダクションが行っている。
大人から見た「子供の恐ろしさ」をテーマにしつつ、女性が秘める情念や欲望のおぞましさを描いており、ショッキングでケレン味溢れる演出やストーリーを支える異色にして多彩なキャスティング等と火サスファンや円谷ファンから屈指の傑作であると評されており、子供の頃に見た視聴者にも残酷描写の連続でトラウマになった人もいると言う。
原案となったのは1954年の小説「悪い種子」であるが「悪い種子」の要素の残る箇所はできるかぎりオミットする形で脚本を書き直している。
1999年にビデオが発売され、2018年にはファン待望のDVD化がなされている。
あらすじ
西暦197X年の夏。野外結婚式のパーティーにて花嫁の冬子に姪である5歳の少女川村ありすが冬子のウエディングベールをねだったが冬子は「死んだらあげる」と約束した。ありすは呟く。「死んじゃえー」と・・・。その直後、写真撮影の前に冬子は転落死してしまう。ありすは「じゃあベールは私の物ね」と喜ぶ。
その同日同時刻、ウィーンでは冬子の妹である秋元涼子は去ってしまった恋人ヨハンに「死んじゃえ・・・」と呟いた直後に目の前でヨハンが事故死するのを見て自分が死なせたと絶望し、心を病んでしまう。
3年後、精神病院から退院した涼子は亡き姉の夫である浩二の紹介で8歳となったありすのピアノ教師として川村家に住み込む事になった。だがそんな時に、姉の幻を見たり、ありすの教師が転落死する事件が発生したりと周囲で奇怪な出来事が起こり始める。
涼子は3年前の姉の死と教師の死が欲しい物を手に入れようとしたありすの仕業ではないかと疑い始めるが・・・
関連動画
関連タグ
悪魔ッ子リリー:円谷プロの傑作のひとつであるウルトラQに登場する怪人で欲しい物の為に殺人を繰り返す子供と言う本作に通ずるものがある。
エスター:何となく似ているような作品