右代宮金蔵
うしろみやきんぞう
大富豪右代宮家の現当主。
気難しい性格をしており、老境に入ってからは猜疑心が肥大化している。
そのため、大好きなチェスの対戦相手であり主治医でもある南條輝正と、忠誠を誓った使用人呂ノ上源次相手にしか心を許して居ない。
逆に、自分より才能がない息子たちには失望している節がある。
西洋かぶれであり、自分の息子や孫に外国人のような読み方の名前を付けている。
ちなみに、それら外人風の名前のキャラのほとんどは薔薇の品種が名前元になっている。
『福音の家』という孤児院を運営しており、引き取った孤児達を右代宮家の使用人として勤務させることもある。
右代宮家に伝わる魔女『ベアトリーチェ』に対して異常な愛情を示しており、本編では常時書斎に引きこもり、ベアトリーチェ召喚の為の怪しげな黒魔術関連の儀式に日々を費やしている。
息子たちの方も金蔵の厳しい躾・体罰等に苦しめられた過去を持ち、彼が書斎に引き籠っていることで半ば安心している様子も見受けられる。
「金蔵の伝説的成功」と「魔女の黄金伝説」
元々は分家筋の人間であり、右代宮の家督には全く縁がなかった。
ところが1923年、関東大震災で当時の右代宮本家の人間が全滅してしまい、小田原の紡績工場もほぼ壊滅、右代宮家は没落してしまう。
そこで当時の右代宮家の長老らにより、生き残りであり一族を引き継ぐ素質のある人間として、突然金蔵が当主に抜擢された。
ところが、第2次大戦直後からメキメキと頭角を現した金蔵は、朝鮮戦争に乗じて多大な財を築き上げ、右代宮家をかつて以上に復興させてしまった。
リスクの大きい賭けに勝ち続けた彼を、周囲は“天才”と呼んだ。
しかし彼の成功の裏では、人々がまことしやかに噂する“黄金伝説”が存在した。
「右代宮金蔵には愛人『ベアトリーチェ』が存在し、彼女から黄金10tを授けられ、それを元手に経済活動を行った」というものである。
金蔵自身も『自分は魔術師であり、魔女ベアトリーチェとの契約の末に黄金を授かった』との発言をしていたらしい。
多くの人物はこの伝説に半信半疑であったが、右代宮家の親族の間では金蔵が本家に魔女の肖像画と、その傍の石碑に“黄金の碑文”を掲示したことにより、「少なくとも黄金は実在し、この碑文は黄金の隠し場所を示している」とされ、碑文の解読に挑む者も現れている。
ファンの間での評判
ベアトリーチェに対する常軌を逸した執着心から、『きんもー☆』にかけて『きんぞー☆』等のネタが使用されることがある。
二次創作イラストなどでは、ベアトリーチェのことになると厳格なキャラが崩壊し、彼女の名を絶叫・号泣しつつ徘徊する奇人キャラとして描かれることもある。
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