概要
世界の古代文明は、大河のほとりに生まれた。すなわち黄河周辺で興った黄河文明・チグリス川およびユーフラテス川の育んだメソポタミア文明・ナイル川の恵みで栄えたエジプト文明・インダス川の生んだインダス文明の4つである。
....とする考えだが、実際にこの用語が使われたのは20世紀以降の日本や中国のみである。
実際には、メソポタミアやエジプトに隣接するシリアやパレスチナ(大河の流域ではない)でも古代文明が栄えていたことが知られており、これらを合わせて「古代オリエント文明」とか「肥沃な三日月地帯」(Fertile Crescent)と呼ぶ。
また、中国大陸では黄河流域だけでなく長江流域(長江文明)や遼河流域などでも文明が興っていたことが知られ、これらを黄河文明と一体のものとして「中国文明」と称されることもある。
世界的には、これら古代文明の総称として文明のゆりかご(Cradle of civilization)という言葉が使われている。