概要
レースゲーム『Forza Horizon』シリーズにおいて、『4』から実装された期間限定イベント「FESTIVALプレイリスト」の惨憺たる有様をこき下ろす目的で付けられた、一部日本語コミュニティにおける蔑称。
由来は公式放送における開発スタッフの失言を和訳した「困難なチャレンジをクリアして車を手に入れる達成感を味わってほしい(意訳)」という文面から。
ソースはこの放送(英語)の16:00〜18:00部分のスタッフの発言。You have to put the effort (もっと努力してほしい)Satisfaction to get them a lot(手にいれる満足感)といった発言がされている。
具体的にどういうものか説明すると、一週間ごとに切り替わる4つのシーズンで構成された「シリーズ」の中で「チャンピオンシップで優勝しよう」とか、「この車種でこれだけの記録を出そう」(中には「100マイル走ろう!」といった苦行まで)といったお題が出され、それをこなしていくとポイントが獲得できる。そして一定数までポイントを貯めるとクルマが獲得できる…のだが、もっぱらTwitterやRedditでは「プレイ時間やユーザー数を水増ししたい魂胆がまる見え」「ゲームですら好きな車種に乗る自由が与えられのないのか」といった否定的意見のほうが多くみられてしまうのが現状である。
時期を逃した場合や2台目以降を入手するには、運よく今後のイベントで報酬に設定されるのを待つか、競売システムによって法外なプレミア価格を覚悟で他プレイヤーから落札するしかない。
そのうえ景品となる非売品車種は、アップデートで新規に追加された車種はもちろん、過去作ではディーラーで投げ売りされていたような車種までもが対象になることもあり、これも怒りを買っている。
いつしか「困達」という語句はForzaシリーズのみならず、ゲーム業界全般の開発者・運営の態度を揶揄する言葉として定着してしまい、「ついにForzaも頭山内(グランツーリスモシリーズのプロデューサー)になってしまったのか」と嘆くプレイヤーや、某ゲームの『簡悔』を思い出したプレイヤーも少なからずいた模様。
不評を買ったこの「FESTIVALプレイリスト」だが、続編『Forza Horizon 5』においても廃止される事は無く、それどころか課題の達成条件の引き締めや報酬獲得チャンスの減少など、さらなる改悪がもたらされてしまった。
一応シリーズごとのポイントの貯まりやすさは『Horizon 4』と比べればマシになってはいるのだが、それ以前の問題というのがもっぱらの意見である。
特に槍玉に挙がるものを挙げると……
- トライアル ……「神」レベルのCPU6台vsランダムマッチングしたプレイヤー6人でチームレース、3戦して2勝でクリア。「プレイヤーガチャ」と揶揄される。FH5では一時レース間に勝手に退室するバグが重なって悲惨な状態だった。
- プレイグラウンドゲーム 人間6vs6で様々なバラエティゲームに挑む。最大5戦と時間がかかる+マッチングでも時間を食うので嫌われやすい。FH4の実装当初は勝った方がクリア扱いだったので「プレイヤーガチャ」も酷かった。余りの不評から途中で「勝ち負け不問で最後まで参加したらクリア」扱いに変更。
- Horizon LIVE / Horizonアーケード 一定時刻ごとにマップ上で開催されるイベント。その場に集まった野良のドライバーたちとお題に挑む。FH4では毎時0分スタートしかなく、逃すと1時間待たされた。FH5では15分おきスタートに短縮、テーマ別に複数箇所で開催されるため始めるのは簡単になった一方、「特定テーマのアーケードを特定車種でクリア」みたいなデイリーチャレンジが出現し、運ゲー化が進んだ。分散したことでプレイヤーも集まらず一人でお題に挑むことが多くなったが、その分クリアボーダーは大きく下がっているのでマシか。
- FH5のシーズンPRスタント FH4では車種限定がなかったのでXクラスなどを用意しておけば楽ができた。FH5から車種とクラス制限が発生して難易度が急上昇。
- エリミネーター …… 「30位以上でクリア」など。そもそも仕上がったプレイヤーが多く、巡り合わせが悪いと最初の1戦で敗退エンドなんてことも。デイリーチャレンジでも顔を出していたが、最近は出にくくなっている。
- 宝探し(日本語) …… ヒントをもとに特定のクルマで特定の行動をすればいい……というものだが、日本語翻訳がかの「エキサイト翻訳」級に酷く、何を言っているか判らないヒントが多数。
一応、開発者サイドも多くの批判があること自体は認識しているらしく、途中のシーズンからは「プレイリスト限定車はボーダーの低い方(プレイリストを半分程度クリアすれば入手可能)に設定」「ボーダーそのものの引き下げ」などの改善はしているが、「ボーダーが進行度80%まで下がったが、全部のプレイリストをクリアしても進行度82%止まり」といったバグも発生したりと混乱した状況は続いた。
『ザ・クルー2』や『グランツーリスモ7』など、困達・困達紛いのシステムを導入してしまうレースゲームもあり今後事例が増える事が懸念されている。最後の良心はマリオカートだけになる可能性さえあるかも知れない。
ズバリ言うわよ!困達はウチのところでは感染しないと思ってあぐら掻いてるアンタ達!シリーズ物は絶対に感染するわよ!
グランツーリスモにおける困達
グランツーリスモにも、20億.Cr車や一部プレゼントカーなど同様の事例がいくつか存在していたものの、基本的に殆どの車はディーラーで購入でき、さほど入手にも苦労しなかった。
ところが最新作であるグランツーリスモ7において、2001年以前の旧車はランダムでディーラーへ入荷され、3日程で品切れになってしまう上、金策の下方修正が入れられた事や、レアな車は軒並み値上げされた事から「困達よりも酷い」と批判されている。
さらに一部の新車についても「招待状」と呼ばれるアイテムを入手しなければ購入不可能で、その招待状も2週間ほどで使えなくなってしまうためこれも批判されている。