ピクシブ百科事典は2024年5月28日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

外界から来たウレメ

うれめ

「外界から来たウレメ」とは、1985年に公開された、韓国の映画である。人物は実写、メカなどはアニメで描かれている。
目次 [非表示]

概要編集

「外界から来たウレメ」とは、1985年に公開された韓国の映画である。人物パートは実写で、メカが登場するパートはアニメで描かれており、人気を得て8作まで製作された(後述)。

監督は「テコンV」のキム・チョンギ。

主演は、当時の韓国の人気コメディアン、シム・ヒョンレ。

 


物語編集

地球から離れた宇宙空間、そこでは悪の帝国と戦う善の勢力が、果てなき戦いを繰り広げていた。

宇宙人シーレンもまた、鷹型宇宙戦艦ウレメに乗り帝国と戦っていた。だがシーレンは攻撃を受け、ウレメとともにある惑星に墜落する。

その惑星・地球では、超能力を持つが、間が抜けている青年・ヒョンレが、郊外でキャンプをしていた。

彼はキャンプ中に、宇宙より墜落したウレメの内部に入り込み、瀕死のシーメンと出会う。

ヒョンレはシーメンから、超人・エスパーマンへ変身する能力を授けられ、シーメンを看取った。

彼はエスパーマンに変身し、ウレメに乗り込み、シーメンの娘・デイリーとともに、宇宙から襲来する悪の帝王・ルカと戦う。


登場人物編集

  • ヒョンレ/エスパーマン

メイン画像左。

主人公。普段は間が抜けているが、超能力を有する。

エスパーマンに変身すると、コスチューム姿になり、飛行と手からビーム発射の能力を使う。

人に見られていると変身できない。

  • デイリー

メイン画像右

ヒロイン。ヒョンレとともに、父の仇の帝王ルカと戦う。エスパーマン同様、飛行能力と手からビーム発射能力を持つ。

  • シーマン

デイリーの父。ルカに追われ、ウレメをヒョンレに託し死亡。しかしその意志は、ウレメのコンピューター内に移植されており、エスパーマンとデイリーに指示を与える。

  • ルカ

宇宙の悪の帝王。戦用ロボット・カンカQを操縦し、ウレメと戦う。

  • エルモ

ルカの幹部である女戦士。変身能力を持ち、デイリーに変身してヒョンレに近づいた。

  • パスモン

ルカの幹部。

  • モルト

ルカの幹部。サイボーグで無表情。

登場メカ編集

  • ウレメ

メイン画像上。

シーマンとデイリーが乗って来た、鷹型宇宙船。ロボット形態に変形し、格闘戦を得意とする。

  • カンカQ

ルカが操縦するロボット。手からビームを放ち攻撃する。


解説編集

本作の監督は「ロボットテコンV」を手掛けたキム・チョンギ。

テコンVは76年公開の一作目から79年までの5作品でいったん区切られ、82年・84年に新たなデザインとなり仕切り直される。

しかし、興行成績は良かったが、作品の内容はやや稚拙に。

キム・チョンギは「テコンV」以外の新たな作品を模索し、本作を製作。この際、

「人物パートは実写」

「メカパートはアニメ」

という、日本のボーンフリーやアイゼンボーグ、ダイバスターと逆の方式が取られるようになった。

これは、作画の手間をメカパートのみに注力するという、経費削減の手法だった。

他に、実写作品としても特撮のノウハウが無かったため、特撮シーンの手間を省くという理由もあった。


そして、主役のヒョンレ=エスパーマンは、当時の韓国で大人気のコメディアン、シム・ヒョンレを起用。

この事から、本作は人気を博し、8作まで作られる人気シリーズとなった。


しかし、登場するウレメは、「忍者戦士飛影」の「鳳雷鷹」の盗用である。テコンVのような「似ているが異なるデザイン」ではなく、完全な盗用、平たく言えば丸パクリである。

これは(ウレメに限らないが)、70年代から90年代当時の韓国およびその作品は、日本の作品の下請けなどで、手掛けた作品の設定画が送られていたことから、それらをそのまま流用するという事が慣例化されていたためである。

ちなみに、本作の玩具も発売されているが、日本でも販売されたバンダイ・超合金の「鳳雷鷹」の流用製品である。「ウレメ2」では、劇中にも登場した。


また、本作の成功から、「コメディアンを主演に」「人物パートは実写、メカパートはアニメ」という作品が他にも多く作られるようになったものの、(デザインの盗用以外にも)それらの出来は良いものとは言えなかった。

そして、同様の作品が粗製乱造された結果、韓国内のアニメ市場が崩れてしまうという悪循環に陥ってしまった。


上述の通り、本作は人気が出てシリーズ化。6作目の公開後に、キム・チョンギ監督は、満を期してテコンVの新作「テコンV90」を、同様の方式で製作し、90年に公開した。

しかし往年の人気は取り戻せず、同作はテコンVの最終作に。

キム・チョンギ監督はこの後、92年に「ウレメ7」、93年に「ウレメ8」を手掛けた後、96年に「王妃エスタ」を製作している。

なお、ウレメは9作目がTVSPとして存在しているらしいが、内容は過去作品を再編集したものらしい。


各作品編集

題名公開年備考
外界から来たウレメ1985年一作目
外界から来たウレメ21986年殺害した人間や玩具を操る怪人たちと戦う。ウレメは玩具として登場。巨大戦は無し
外界から来たウレメの衝撃の3作戦1987年宇宙から来たETを狙う悪人・ルシファーと戦う。ウレメは赤から緑色になり、ルシファーの巨大ロボと対決する
外界から来たウレメ41987年悪の女帝リンゴに蘇生させられた宇宙パイロットは、巨大ロボ・ブラックキングの操縦士にされる。ヒョンレとデイリーは、新ロボット・サンダーVを駆り戦いを挑む。
ニューマシンウレメ51988年悪の帝王ベガが率いる宇宙艦隊により、ウレメは南の島に墜落。時限爆弾を仕掛けられ破壊されるが、島の巨神像に隠されていたニューマシンウレメでエスパーマンたちは逆襲する
第三世代ウレメ61989年ヒョンレの友人の少年が仲良くなった怪物は、悪の組織に追われていた。ヒョンレは彼らを守るため戦う。ウレメは小型化し復活するも、巨大戦は無く、エスパーマンとデイリーのコスチュームはリニューアルされている。
帰ってきたウレメ71992年  
エスパーマンとウレメ81993年ビデオ発売のみ。
ウレメ91994年?過去作品の再編集版らしい。

備考編集

本作の主演を務めたシム・ヒョンレは、韓国の有名なコメディアンであり、当時の韓国において人気を博していた(日本で例えれば、全盛期の「萩本欽一」くらいの人気があったらしい)。

ウレメシリーズで人気を不動のものとしたのち、犬のテンチリとヒョンレ演じるヨングが出演する「ヨングとテンチリ」というコメディ映画シリーズに主演する。

他に、キム・ギョンシク監督「スパークマン」の主演も務めている(後述)。

後に、自身でもメガホンを取り、「ヤンガリー」の2001年版リメイク作の監督を務めた(他にも様々な作品を手明けている。詳細はヤンガリーの当該項目を参照)。


動画編集

ウレメ一作目


関連項目編集

スパークマン

シム・ヒョンレ主演の特撮ヒーロー映画。悪の宇宙人たちから地球に逃げてきた姫の持つ石の力で、青年がスパークマンに変身。宇宙人と戦う……という内容。

スパークマンはメタルヒーローのような姿で、専用巨大ロボも有する。また、敵も巨大ロボを有し、東映特撮ヒーローものを意識した内容。巨大ロボは着ぐるみが作られており、ほぼ実写の特撮作品であるが、戦闘シーンには一部アニメも用いられている。

関連記事

親記事

韓国アニメ かんこくあにめ

兄弟記事

pixivに投稿されたイラスト pixivでイラストを見る

このタグがついたpixivの作品閲覧データ 総閲覧数: 15

コメント

問題を報告

0/3000

編集可能な部分に問題がある場合について 記事本文などに問題がある場合、ご自身での調整をお願いいたします。
問題のある行動が繰り返される場合、対象ユーザーのプロフィールページ内の「問題を報告」からご連絡ください。

報告を送信しました

見出し単位で編集できるようになりました