概要
千空の幼馴染。初登場時16歳。石神千空からはよく「デカブツ」呼ばわりされている。
また、同じく千空から「雑アタマ」とも称されるほど頭を使うことは自他とも認めるほど苦手だが、一方で性格は硬派そのもので、非常に実直かつ友達思いな好漢。
幼い頃から科学に没頭している千空の研究に度々付き合っており、千空と共に様々な物を爆発させていた。
争いを好まない性格故に「俺は人を殴らん!」という強固な信念を持っており、喧嘩こそ不得手ながらも超人的な身体能力を持つ。
なお作中の発言から、石化事件より以前に両親は既に他界している。
幼馴染の小川杠に好意を寄せており、五年越しの想いを彼女に告白しようと決意していたが、杠を呼び出しいざ告白という場面の直前で地球全土を謎の石化光線が襲い、人類全滅という形で告白も有耶無耶になってしまう。
だが、彼女へ思いを伝えるという断固たる決意が大樹を石化から復活させる文字通りの原動力となり、千空同様超人的な精神力で西暦5738年までの長きに渡り石化しながらも自我を保ち続け、石化復活液を浴びる事なく復活した。
復活早々に千空と再会してからは、杠を含め石化した人類を救うための研究に協力。
科学知識極振りで体力ミジンコの千空と、難しいことは苦手だがチート体力の大樹は互いの欠点を補い合えるベストマッチのコンビと言え、この大樹の復活により、一人では生活基盤作成がやっとだった千空の研究が一気に進み、石化復活液を完成させるに至った。
杠の復活後、再度告白しようと考えたらしいが「逃げ場のない極限のストーンワールドで思いを伝えるのは男として卑怯な気がしてならん」という考えから、千空と共に文明を復活させるまでは告白の延期を決意している。
その後、野生動物から身を守るべく復活させられるも、思想の違いから自分達を裏切って千空を排し"文明なき武力帝国"を作らんとする獅子王司に対し、千空の提案で杠と共に表向きは司の示威に屈する形でその庇護下に入り、千空の科学王国設立を信じて別行動を取ることになる。
能力
人並外れた体力を持ち、運動神経も抜群どころでは済まないレベル。
千空や司の能力の派手さの前に霞みがちだが、彼もまた十分すぎるほどのチートキャラであり、千空の科学知識を形にし現実に利用するために必要なマンパワーをたった一人で補ってしまえるほどの無尽蔵のスタミナを誇る。
食料採集や貝集めに始まり農作業、水泳、石像を運びながら数分間の素潜り200~300往復など、原始回帰した極限状態のストーンワールドにあってもそのチート体力を遺憾なく発揮している。
身体の頑丈さも人並外れており、喰らって倒れなかった者はいないという司の回し蹴りを受けても倒れずに司を驚愕させ、その直後に箱根への旅路までも難なくこなしてしまうほど。
また、自他共に認める雑アタマながら記憶力の面ではかなり優れており、食料を採集した時に集めていたブドウからワインを作る事を思いついたり、ライオンの群れに襲われた際に予め見つけていた獅子王司を復活させる事を提案したり、過去に千空が残していた小さなヒントから千空蘇生を思いつくなど、雑アタマという評価に反して意外と咄嗟の機転が利く場面が多い。
あくまで思考が単純明快で頭脳労働には向かないだけであって、頭の回転の早さや地頭は決して悪くないということなのだろう。
千空と再び合流した後もその身体能力を遺憾なく発揮し、爆音を出す機械が必要な筈のショックキャノン(音爆弾)を自分の大声だけで再度発射(しかも最も直撃を受ける真正面の至近距離という位置にいながらピンピンしていた)させたり、船の修復のために大木を軽々と運んだりと、怪力と無限の体力、耐久力で大いに活躍。他にも他人の何倍もの広さの畑を耕して食料を確保したりと、千空の活動を支え続けた。
余談
元主人公?
第一話の石化現象から復活までは彼視点で物語が進められており、話が進むにつれて千空が話の中心に切り替わっていくので、いきなり主人公が交代してしまったと思われがちだが、実際には作者の構想では元から主人公は千空である。
これは「科学やサイエンスものとしてウケが悪かった場合、本格的なバトル寄りに路線変更するための戦略」だったようで、実際には千空中心の活躍がちゃんと人気を博したため、この保険は杞憂に終わった。