概要
2003年に発売された、株式会社アクアプラスのアダルトゲーム専用ブランド『Leaf』による恋愛ゲーム。
クリスマスが近づいた冬の街を舞台に、思春期の少年少女が持ち得る暗くほろ苦い一面を背景にしつつ、主人公とその周辺の人々との交流を描いた物語。
現実的な世界観を強調したいという理由から、エロゲには珍しく『桃色や緑などの髪色キャラ』を排しているという特徴がある。
また、上記ストーリー構成上の都合から鬱ゲーと呼ばれることもあるが、制作陣は否定している。
主な登場人物
全ての登場人物の名前には漢字の『木』が含まれている。これはタイトルロゴとして本作の題名を見た際、文字の背後に描かれている『羽の生えた十字架』を意識したものである(『†』+『八(翼)』=木)
木田時紀(きだ・ときのり)
主人公(名前変更可能)。
倦怠感に満ちた気だるげな雰囲気をまとい、世の中に対して達観した見かたをしている少年。『人間関係は軽く薄く小さく』をモットーとしている。
それ故、異性に関心を持ち活動中の友人に恋愛について勧められても聞く耳を持たず、毎日をいい加減に生きていたが、ある日クラスメイトの少女『透子』と成り行き(後述)で肉体関係を持ってしまい、今まで興味もなかったはずの恋愛の世界に関わっていくことになる。
学校の屋上でタバコを吸うことを日課としている。
栗原透子(くりはら・とうこ)
本作のメインヒロイン。
気弱で天然なメガネ少女であり、オドオドとした性格から同級生に馬鹿にされることが多い。
ある日時紀がポイ捨てしたタバコを拾い、目が会ったことがきっかけで時紀に関心を持つようになるが、彼のテリトリーである屋上を共有するしないで争った末に、条件として成り行きで肉体関係を持ってしまう。
一度限りの情事という名目だったが、もっと異性と関わりたいという感情から、不器用ながらも時紀との関係を続けていくことになる。
榊しのぶ(さかき・)
透子の幼馴染。彼女及び時紀のクラスメイトでもある。
気の強い性格であり、透子を傷つける存在には容赦をしない。また気弱な性格の透子を心配するあまり、彼女に合わせて本来よりも偏差値の低い本編の学校に入学した経緯を持つ。
成績優秀であり強い責任感を持つことからクラス委員を務めており、他の生徒達からもよく頼りにされている模様。
透子が関心を示すようになった時紀に対しては興味と警戒心を抱いている。
麻生明日菜(あそう・あすな)
時紀がクリスマスケーキを買う為にバイトを始めたケーキ屋にて出会った女性。店長の妻の孫娘でもある。
女子大生であり、年下である時紀には色々と絡んだり相談事に乗るなど世話を焼いている。
大人の女性としての包容力と余裕を持ち合わせているが、普段はお茶目で小悪魔的な言動をとることが多い。
須磨寺雪緒(すまでら・ゆきお)
時紀のクラス違いの同級生であり、彼と同じケーキ屋にてバイトを務めている少女。
寡黙で表情の変化が少ないが、清楚可憐な容姿やどことなくミステリアスで神秘的な雰囲気を漂わせていることから、学校では有名な生徒である模様。
よく放課後にアコースティックギター(プラグ等を使わず直接出る音を他者に聞かせるギター)を弾いている。以前はピアノの演奏にも長けていたが、「何の意味もない」という理由から辞めてしまったらしい。
葉月真帆(はづき・まほ)
時紀の友人の交際相手である、後輩の少女。
明るく活発な性格で、やや言動に落ち着きが欠けている。
恋愛における肉体関係の概念に違和感を持っており、その為に恋愛関係が進まずギクシャクしてきている。
木田恵美梨(きだ・えみり)
時紀の妹であり、真帆のクラスメイト。
感情の起伏が激しく、兄に対しては勝気でそれなりに暴言が多い。ただし嫌っている訳ではなく、本編では彼の透子との関係を(事情は知らずながら)応援している。
片思いの異性が居るようだが、誰であるかは秘密にしており話そうとしない。