概要
穢土に君臨する大天魔・夜都賀波岐の一柱。
奴奈比売という名称はあくまで西側が便宜的につけたものであり彼女の本来の名ではない。
300年前の東征において、悪路・母禮・紅葉と共に東征軍に壊滅的な打撃を与えた張本人。
天魔・常世同様に誰よりも波旬及び西側への憎悪に満ちた、夜都賀波岐の最右翼。
天魔・夜刀に対して口には出さないものの深い愛情を抱いており、彼に対する脅威は何であれ許さない。
神州西側(東征軍)の歪み(異能)の大元は彼女であるため、猿真似程度ではあるが歪みの再現・無効化も可能。
『太極・無間黒縄地獄』
たいきょく・むげんこくじょうじごく。覇道型(世界を変化させる)の太極。
「追いつけないなら先に行く者の足を引っ張りたい」というかつての彼女が抱いていた渇望を具現化した理。
その能力は、『拡散する莫大量の影の海に接触した対象を縛り上げ強制停止させること』。
一種の不動金縛りだが、その圧は膨大なため、捕らえたものは山でも握り潰してしまうことが可能。
その正体
前作Diesiraeの登場人物であるルサルカ・シュヴェーゲリンの残滓。
それが天魔・夜刀こと藤井蓮によって軍勢変生させられたものである。
かつての彼女は天魔・夜刀と敵対関係にあったが、彼女が愛した男は天魔・夜刀の前世に当たる人物であったことに気づき、今現在は天魔・夜刀を愛し、彼の黄昏を守ろうとしている。
詠唱
太極
ものみな眠る小夜中に 水底を離るることぞ嬉しけれ
水のおもてを頭もて 波立て遊ぶぞ楽しけれ
澄める大気をふるわせて 互いに高く呼びかわし
緑なす濡れ髪うちふるい 乾かし遊ぶぞ楽しけれ
――太・極――
随神相――神咒神威・無間黒縄
可能性拡大
どこにも行かないで 置いていかないで 私はとても遅いから 駆け抜けるあなたに追いつけない
ああ だから待って 一人にしないで あなたと並べる未来の形を 那由多の果てまで祈っているから
それが限りなく無であろうとも 可能性だけは捨てたくないから
斬撃
私は地べたを這いずりまわる 空を見て 空だけを見て あの高みに届きたいと 恋焦がれて病んでいく
他の物は何もいらない あれが欲しい あれが欲しい ああ だけど悲しい 届かない
だから祈ろう 私という存在の全てを賭けて あの星に届く手が欲しい
禍憑き
皆私を残して逝ってしまう 誰も私を顧みない 寂しい 寂しい 私はいつも一人きりで 泣いて震えて沈んでいく
仲間が欲しい 手を取り合いたい 皆と一緒に あなたと一緒に 一人にしないで 忘れないで
ねえ だから横並びになりましょう 私のところに降りてきて 私があなたを引きずり下ろす
愛するあなた みな残らず 私の愛に巻き込まれたまま泥に沈んで お願いだから