概要
カズミヤアキラ著の漫画作品で、コミックヴァルキリーにて連載されていた。
2011年5月より同雑誌で連載が開始され、2013年8月に完結。
キルタイムコミュニケーションより単行本が出版されている(全三巻)。
ストーリー
郊外に二人で住む姉・リーゼロッテと弟・ゲオルグ。
一見、病弱な姉を支える真面目な弟といった二人だが、
リーゼロッテは弟しか知らない、誰にも言えない秘密を抱えている。
(ウェブヴァルキリー公式サイト、「少女幻葬ネクロフィリア」ページより引用)
姉弟の心のつながりやその過去、取り巻く人々との人間関係が重厚に展開されるダークファンタジー。中世ヨーロッパにおける教会や悪魔などに代表される「異端」などの概念が世界観に織り込まれている。
なお、描写には流血他直接的なものも一部含まれるので苦手な方は注意が必要である。
タイトルの「ネクロフィリア」とは精神医学における「死体性愛」を指す用語であり、一種の性的倒錯である。
一方本作における「ネクロフィリア」は「死体性愛」というニュアンスとは異なるものの、「 屍 」とそれにまつわる事柄が重要な要素の一つともなっている。
登場人物
ゲオルグ
黒い髪の青年。神父として教会に勤めながら「 体が弱い 」姉・リーゼロッテを心から大切にし、姉のためにある研究を行っている。
また姉のためにある書物を捜している他、禁断の秘密を重ね続けている。
その表情にはどこか陰がさす様子であるが、姉の前ではつとめて明るく振舞う。
リーゼロッテ
ストレートの金髪のロングヘアーが特徴の少女。
ゲオルグの姉であるが、容姿はゲオルグよりもずっと子供っぽい。
未だ「 完治 」していない自身の体について研究を重ねてくれる弟のために何かしてあげたいと想い続けている愛情深い人物。
同時に行動派でもあり、弟の心配をよそに外に出かけたりすることも。
感情表現や表情が豊かで、まっすぐな明るい性格をしている。
味覚・痛覚などが機能していない他眠る事が出来ない。
その身体にはさらに重大な秘密がある。
猫の小物をファッションに取り入れたり猫関連の書籍に喜んだりと、猫好きな一面も持つ。
この他にも様々な人物が登場し、物語は深い秘密の渦中にある二人の姉弟を軸に多様に展開してゆく。