海上保安庁が運用する小型の警備用船艇。大型のものは「巡視船」。沖合での長期間にわたる航海も多い巡視船に対し、主として港湾周辺や沿海における任務に従事する。小型なので基本的に外洋に出るには向かない（かがゆき型などの高速巡視艇は密漁・密輸取締のため外洋に出ることもあるが）が、狭い港湾内でも小回りがきくように設計されている。
密漁・密輸取締、航路哨戒、海洋汚染監視、標識の設置、救難、海上交通の安全確保など様々な任務に従事する。また、任務に応じて消防能力や高速航行能力を付加された巡視艇もある。
警察においても同種の船舶が運用されているがこれらは「警備艇」という。
巡視艇の型式
PC型：「Patrol Craft」の略。
CL型：「Craft Large」の略。
有名な巡視艇
※巡視艇は通常配置替えに伴って改名される。
- PC-01「まつなみ」（海上保安庁最大の巡視艇。迎賓艇として建造されたが、普段は他のPCと同様警備救難や航路哨戒などにあたっている。実は巡視船最小クラスのPS型より大型）
- CL-11「すずかぜ→ひめぎく」（1992～2016年の間に163隻が竣工し、2016年現在さらに2隻が建造中の海上保安庁船艇の生産記録を更新中の巡視艇ネームシップ。）
