幼藍
ようらん
東方Projectに登場する八雲藍にまつわる二次創作のあり方の一つ。
タグとしては藍が幼く描かれている様子や藍の幼い頃についての想像等を描いた作品に用いられるものである。
藍は初登場した『東方妖々夢』をはじめとした登場時におけるセリフや雰囲気、九尾の狐という格の高い妖怪性、あるいは主人である八雲紫との関わりなどもあって、二次創作などでは比較的凛とした大人びたパーソナリティで描かれることが多いが、一方でそれに限らない多様な性格の在り方が見出されているキャラクターでもある。
「幼藍」はそういった多様な藍にまつわるアプローチの一つである。
「幼藍」については、大きな分類としては藍が「幼くなる」ものと「幼いころの藍を想像する」の二種類がある。
前者については何らかの事情で藍が幼い状態へと変化するというもので、ストーリーとしては例えば主人である紫の手による何らかの操作(意図としては例えば悪戯など)であったりする。この際には紫とのかかわり方をはじめ藍の式神でもある橙との関係性も様々に変化し得るものとなっている(橙については後述)。
後者については、例えば原作では語られていない、紫と出会う前の藍であったりあるいは紫と出会った頃の藍について、当時の藍の姿がまだ幼く、「幼藍」ともいえる姿であったとするものなどがある。紫と藍の過去を想像するアプローチにみる「幼藍」のありかたの一つである。
加えて、紫が東方Projectで進行している現在時点から過去を回想するという創作アプローチにおいて、その回想的シーンに「幼藍」が登場するというものもある。
その紫の回想の際にはその話を共にする西行寺幽々子の姿があることもあり、紫の人間関係とその関係性の間で共有されている思い出とを通しても「幼藍」が表現されることもある。
また幽々子と並んでは魂魄妖夢もまたその話に興味をひかれる様子などが描かれることもある他、時系列がさかのぼることも多いが妖夢ではなく魂魄妖忌が紫または幽々子らと回想を共にすることもあるなど、「幼藍」は藍本人に加えて藍の人間関係にも視野を広げる創作アプローチでもある。
「幼藍」に特徴的なものとして、尻尾の増減という要素もある。
東方Projectにおける妖獣では、その尻尾の数や長さは妖力の格に比例する(稗田阿求、「幻想郷縁起」、『東方求聞史紀』、八雲藍項)。
今でこそ九尾という高い格を備える藍であるが「幼藍」などにもみるような幼い頃においてはその限りではなかったのではないか、とする想像もあり、藍の幼いころ、または藍が幼くなると尻尾の数が減る、というアプローチがある。
例えばこれに関連して、コメディ的に尻尾がなくなることで藍が幼くなるというアプローチもあり、何らかの理由で尻尾を紛失(?)した藍が妖力の退行に合わせて容姿や精神性まで退行する(例えるならば「幼藍化する」といったところか)、という作風もある。
先述の「幼藍」に至る構成の二種のうち、藍が「幼くなった」という創作における「妖力の減少」という視点では橙を使役するための妖力も一時失うとの想像もある。原作においては藍が橙の扱いに難儀したりする様子も見られており、橙の自由な気質もあってか、「幼藍」と橙の新しい関係性も想像も多様である。
例えば二人の信頼関係があつい場合などでは橙が幼くなった藍をサポートしたり幼くなった藍から橙が自分自身を高める何かを学び取ったりと、式とその主という関係性にとらわれない、信頼ある人間関係が描かれることも多い。
一方橙が幼くなった藍に問題をもたらすというアプローチもあり、例えば二次創作における藍と橙の関係性の一つの見出し方である藍による自身への溺愛に辟易する橙という関係性においては藍の影響力の低下によって橙が藍のもとから脱出するという想像もある。自由を求める猫の気質だろうか。
そして一方で橙がその影響下から突如離れてしまったことで心の支えを失った藍(幼)が精神的にダメージを受ける、という想像に繋がることもある。
このように「幼藍」においては先述の紫などとはまた違った形での身近な存在である橙との関係性についても、それぞれごとの想像の方向性があるのである。
pixivでは「幼い藍」というアプローチについて本タグの他に「ちびらんしゃま」「ちび藍しゃま」や「幼藍さま」、「幼藍しゃま」などが用いられている。
各タグは併用されている場合と個別に使用されている場合があるので、pixivにおいて広く「幼い藍」にまつわる想像を求める際はそれぞれを併記した検索ワードを用いることも有用である。
- pixiv検索ワード例:「 幼藍 OR ちび藍しゃま OR 幼藍さま OR 幼藍しゃま OR ロリ藍 」