恋するハート
こいするはーと
恋するハートとは、『魔法陣グルグル』に登場する最強のグルグルであり、魔王ギリを封印できる唯一の魔法陣。
本来なら、アラハビカ編の終盤でその魔法陣を習得することが出来たが、本来のグルグルは自分で作るものであることに気づいたククリはあえて教わらず、自分だけの恋するハートを作ることを決心した。
グルグルを使うことができる子供にとって最強のパワーを持つ「恋心」を利用した魔法でありその性質は使い手ごとに異なる魔法となる。最初にこれを生み出したミグミグ族の少女が用いた時は、「ブリの美味しい食べ方に対する見解の相違」という極めて些細な行き違いがきっかけであるにもかかわらず、その愛の大きさ故に恋人であった少年を50年もの永い間封印する結果となった。これを応用したものが魔王ギリに対して用いられ、そちらはギリを300年の間封印することができた。
完全な形で発動された「恋するハート」は、魔法陣を描く手順は他のグルグルと同じだが、その最大の特徴は描いた魔法陣の外側が本当の魔法陣の内側となる、つまり見かけ上の内側にいる術者(と術者と一緒にいる者)以外の世界中の生き物・物体全てを魔法陣の中に包み込むという極めてスケールの大きいもの。
しかしその実態は、術者が誰にも邪魔されずに愛の告白をするための二人きりの世界を創りだすという極めてささやかかつワガママな願望の具現化である。即ち、魔王の封印は告白の為の前座みたいなものらしい。その性質からジュジュからは「ラブラブ風船」、ルンルンからは「壮大な純愛」と称されている。
愛の告白に成功=術の完了時には、そのうれしさのパワーを利用して術者及び術者と一緒にいた者は天界アナスタシアへと送られる。また、時に、世界全体を包み込んだ=世界の魔力を吸収した「恋するハート」は「魔神」という形で世界に残留することがある。
作中で使用されたククリ版の恋するハートは言うまでなくニケへの恋心を使用しており、魔法陣が平面の円ではなく球形であり、地面でなく宙に描いた。内側から球の陣を描くことで、陣の外側、すなわち術者を中心とした世界すべてが魔法陣の中に入ることになり、世界を理想のままに、自在に作り変えることで魔王ギリの封印に成功した。作品中ではこれがククリが描く最後の魔法陣となる。
当然、魔王ギリ封印後に魔法陣の中で告白することになるがその行方はこちらを参照。
アニメ第一作の時点ではまだ「恋するハート」が未登場だったため、代わりに「封印の魔法陣」というアニメオリジナルのグルグルがギリを封印したグルグルとして登場している。
こちらは単純に一定時間の間対象を封印するという効果なのだが、偶然にも原作における最初に使われた「恋するハート」と共通するモチーフが使われている。