「もっと知的な職業かと思ってたのに」
「知的な職業ね。小説の探偵よろしく、関係者一同をどこかの部屋に集めて、犯人はこのなかにいる、って?考えてもみなよ。誰かを殺して偽装工作まで働いた犯人が、黙っておとなしく話をきくと思うか。関わりのあった人間がみな一ヵ所に集まるのなら、ためらいなく外から扉をふさいだうえで火を放つだろうよ。わけ知り顔で講釈を垂れる探偵とやらがいれば、人前だろうがなんだろうが真っ先にぶっ殺す。罪が重なるとか証拠が残るとか、理性的になんか考えない。みんな生きるか死ぬかの瀬戸際なんでね。幻想は捨てなよ」
概要
『探偵の探偵』(たんていのたんてい)は松岡圭祐による日本の推理小説のシリーズ。現4巻が出版。後に北川景子、川口春奈主演でドラマ化される(2015年7月期にフジテレビ系で放送)。
冒頭のやりとりに象徴されるような「リアルな探偵業界」を背景にし、個人のプライバシーや時に命まで危険に脅かす悪徳探偵と戦う女探偵を主人公にしている。
同じ作者の『万能鑑定士Qの事件簿』と比べるとバイオレンスを含むハードボイルドで硬質な描写が多く含まれている。
登場人物
紗崎 玲奈(ささき れな)
演:北川景子
21歳。スマ・リサーチ社の対探偵課主任。
冷徹かつタフな女性で、時に生傷や痣だらけになろうとも悪徳探偵を追い詰めていく。
10代の頃に妹をストーカーに惨殺され、そのストーカーがある探偵から情報提供を受けていたことを知り、その探偵を「死神」と名付けて追跡している。
峰森 琴葉(みねもり ことは)
演:川口春奈
19歳。スマ・リサーチ社の対探偵課助手。
荒事には向いていない女性で、玲奈からも現場に回されず事務所内でのバックアップを任される。
姉に対しては依存に近い愛情を持っていたが、ある事件で琴葉が怪我をしたことに激怒した姉が玲奈に酷い仕打ちをしたことをきっかけに姉を拒絶し、玲奈に頼るようになる。
備考
pixiv内では玲奈と琴葉が一緒に書かれるイラストが多い。