CV:梶裕貴
概要
本作の主人公。天王洲第一高校の2年生で、現代映像文化研究会に所属する17歳。
やや孤独感を抱えつつも平凡な日常を送っていたが、ウェブアーティスト「EGOIST」のヴォーカルでありテログループ「葬儀社」のメンバーでもある少女・楪いのりと偶然遭遇。
その後いのりはGHQに連れ去られてしまい、相変わらず何もできない、そのくせ自分が助かったこと自体には安堵している自分を嫌悪するが、そんな自分を変えようといのりの残した小型ロボットを葬儀社に届けに行ったことで戦闘に巻き込まれ、特殊な物質「ヴォイドゲノム」を右腕に取り込んだことで人の心を具現化する異能「王の能力(ちから)」をその身に宿すこととなる。
葬儀社のリーダー・恙神涯の誘いは一度断ったものの、その後自分を引き込むために送り込まれたいのりの言動や友人の裏切りなど、紆余曲折の果てに葬儀者に参加。GHQの支配から日本を解放するための戦いに巻き込まれていく。
性格
ひと言で表すなら「現代の平凡な、内向的な男子高校生」。
自己評価が低い。常に人の顔色を窺う。誰かと正面から向き合うのが苦手。異性に興味はあるものの積極的にアタックするほどではない。落ち込んでいるときに優しくされるとつい甘えてしまう。人の心ない言葉に都度傷つき、非日常には翻弄され、人の命など重いものがかかった状況には尻込みして逃げ出すこともある。
悪く言ってしまうならヘタレであり、(良くも悪くも)覚悟の決まった面々の多い葬儀社からはそんなナイーブさを批難されることも多々あった。
が、完全に根性なしの凡夫かと言うとそういう訳ではまったくなく、むしろ善性は人一倍強い。
自己評価の低さは如何ともしがたい部分はあるが、それも家庭環境や過去、物語開始以前から始まり作中通して付きまとい続ける不幸体質を考えれば仕方ない部分が大きく、一度「自分がやるしかない」と判断した途端に大胆な行動に出るなど胆力そのものは人並以上のものを持ち合わせている。
危険な作戦から逃げ出すのも「自分が失敗したら人が死に、その死の責任など誰にも取れない」ことを理解しているからこそであり、保身のために他人を犠牲にするような自己中心性はほとんどと言っていいほどない。行動指針に関してもとあることがきっかけで極端に精神を病んでいた時期ですら「みんなのため」「いのりのため」で一貫している。
要するに「自分にできるか、できないか」「自分がやるしかないか、そうでないか」を考え、後者に天秤が傾いたときに「逃げ出す」選択肢が過ってしまうだけで、少しでも前者に傾けば誰よりも先に駆け出すし、自らの意志で前者に傾ける意志力も持っているのが桜満集なのである。
能力
前述のとおり、人の精神を「ヴォイド」として具現化し取り出す異能「王の能力」を持つ。
ヴォイドの取り出しには相手と目を合わせて胸元に右手を突っ込む必要があり、取り出された人物は意識と取り出す前後の記憶を失ってしまうが、ヴォイドを戻せば多少の時間はかかるものの意識は戻る。
ヴォイドの形状・能力は持ち主の精神性、特にトラウマやコンプレックスにより決まるため千差万別だが、17歳までの相手からしか取り出すことができない。
ヴォイドの使用中は身体能力が大幅に向上するほか、後に能力が成長。相手の手を取った状態で取り出すことで意識を保ったまま具現化させ、本人に扱わせることが可能となった。
また本人が自覚していないだけで集当人もそれなりに優秀な側の人間であり、中でも相手のわずかな言動から隠し事や意図を見抜く洞察力、ヴォイドの使い方を即座に理解して使いこなし状況に合わせて使い分ける戦闘センスはかなり優れていると言っていい。
なお、集本人にもヴォイドは存在するが……。
関連イラスト
関連タグ
放送局、主人公且つ中の人繋がりであり、ダブル主人公の片割れ等と共通点が多い。因みに、片割れの中の人も葬儀社のリーダーと同じである。