正体不明の種
しょうたいふめいのたね
東方Projectのシリーズである『東方星蓮船』に初登場した封獣ぬえの能力である「正体を判らなくする程度の能力」を行使する際に対象に仕込むという「何か」が「正体不明の種」である。
「正体不明の種」をつけられた対象物はそのものが本来持つ属性(「正体」)が認識されないようになる。「正体を無くす」とは、『東方求聞口授』によれば「物体、生物から姿形、音、匂いなどを奪い、主に行動だけを残す事」である。例えば「空を飛ぶ鳥」の「正体が無くなる」場合、それを「鳥」と認識させる羽などの特徴・形状や羽ばたく音などが認識されないようになり、「空を飛ぶ」という行動が残される。この例では、「空を飛ぶ何か」となる。
「鳥」としての性質が認識されなくなった「何か」は、知覚した人の知識や経験などで無意識のうちに独自に補完され、それぞれごとの「何か」として知覚される。
「納得のいく形で落ち着く」(『東方求聞口授』)こととなる。
なお、「正体」を補完するにあたってはそれぞれの知覚の補正によるので、「空を飛ぶもの=鳥」と認識する人にはそのまま「鳥」として認識される。
ただその個体における「鳥」は、それを鳥たらしめる要素が「正体不明の種」によってかく乱されているので、例えば「何処かフワフワとした不安定な鳥」(『東方求聞口授』)として認識されることになる。つまりは見る人の納得の方向性によるのである。
『東方星蓮船』において、ぬえは「飛倉の破片」に「正体不明の種」を仕込み、幻想郷中にばら撒いた(目的・動機については東方星蓮船または封獣ぬえを参照)。
「飛倉の破片」は本来「空を飛ぶ木片」として認識されるもの(正体)である。
しかし「正体不明の種」がつけられたことで「正体」を認識されないようになった「飛倉の破片」は「空を飛ぶ正体不明の何か」となり、それは博麗霊夢らには「UFO」として認識された。
作中では「ベントラーアイテム」としても登場する。
一方「正体不明の種」は対象物そのものの正体を「失わせる」のではなく知覚などの認識をかく乱させる(いわば「見失わせる」)性質のものであるため、対象物そのものをはっきり認識できる場合、その「正体」は失われずに認識される。
同じく『東方星蓮船』において幻想郷中で「飛倉の破片」は見る人ごとにそれぞれ別の形で認識されていたが、それが「飛倉の破片」であると認識できるナズーリンや聖白蓮などはその「正体」を捉えていた。
霊夢らの認識における「UFO」をぬえが応用したスペルカード
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封獣ぬえ、幻想郷―少女の見る景色―(5/8)
ようやく半分を越えましたね。忘れっぽい性格ですが、なんとか忘れずにこれてます(笑)もうそろそろコミケの準備もしないとです。あ、そうそう、次のUPなんですが前回のように切り良く二段落のUPになります。とりあえず、そんな感じで。次回→7月24日2,734文字pixiv小説作品