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概要編集


痩せる秘薬を使っていた女性が、ありのままの自分にもどって本当の幸せを見つけ出す物語。「コーラス」96年10月号から00年9月号まで掲載された「萩岩睦美」による作品。


あらすじ編集


太っているルーシーは、ある日「謎のヤセ薬」を手に入れる。

それを飲めばたちまちに、12時間だけスレンダー美人になれるらしい。


ルーシーはその薬を使い、名前を「カレン・デイヴィス」と偽って小説家ティム・マッケンジーの家でメイドとして働くことを決める。

ティムの家にいたのは、複雑な事情を抱えたひと癖もふた癖もある6人の子供たち。洗濯一つまともにできず、少しも役に立てない自分に不甲斐なさを覚えたルーシーは、はじめはお金をだまし取って早々に辞めるつもりだったものの、考えを改めて完璧なメイドになるため努力を始めるのだった。


そんな彼女に対し、6人の問題児たちは次第に心を開いていく。 そんな矢先に、ルーシーは痩せ薬を使うごとに、寿命が数か月分縮むという薬の副作用の話を聞いてしまう。


事態の深刻さにようやく気づいたルーシーは、メイドをやめてティムの家から忽然と姿を消し、もとの太った姿のまま再び孤独な生活を始める。

だが、一念発起した彼女は、ティムと子供たちのもとへ戻るために、薬の力に頼らない、本格的な減量を始めるのだった。


登場人物編集


28歳の女性。代々腕利きの詐欺師の家系だが、彼女にその才はない。両親が事故死して以来、祖父におんぶにだっこの2人暮らしをしている。ヤセ薬を使って太った外見を変え、素性を偽って「カレン・デイヴィス」としてマッケンジー家でメイドとして働く。昔の失恋が原因で過食になり、すべてに投げやりになって尖った性格となったが、メイドとして生活するうちに、次第に本来の温和な性格を取り戻し始める。


  • じっちゃん

ルーシー・フォードの祖父であり、ティム・マッケンジーの小説の大ファン。家系の都合上、彼も詐欺師だったが今は引退している。若い頃に手に入れた謎のヤセ薬をルーシーに渡したが、重大な副作用に気づき、自分の命をもってその責任をとろうとする。


6人の子供たちの父親。小説家「チャーリー・バートン」として活躍しており、ファンも多い。もともとは絵本作家だったが、それでは生活が成り立たず、生活のためにポルノ小説を書き始めた。最初の妻には病気で先立たれ、2番目の妻を事故で亡くしている。たくさんの子供たちを分け隔てなく大切に思っているが、余裕のない生活のせいで子供たちとの間には溝ができてしまっている。


マッケンジー家の長女。12歳。亡くなったジュリアによく似ていたため、1歳直前に孤児院から引き取られ、長女として迎え入れられた。マッケンジー家一番の優等生で、いい子といわれているが、実はそれが本人にとっては悩みの種である。


マッケンジー家の長男。10歳。ケイティとは双子である。潔癖症なため、他人を寄せ付けない。勉強が得意で、特に数学に長けている。


マッケンジー家の次女。10歳。イアンとは双子である。母ジュリアとは似つかないくせっ毛がコンプレックス。活発ないたずらっ子。サッカーが得意で、気は強いが友達は多く、友人からの信頼も厚い。


マッケンジー家の次男。8歳。ティム・マッケンジーのいとこ夫婦の子供だが、アルコール中毒が原因で両親はその後離婚。両親共に養育権を放棄したため行き場を失ったクリスは、7歳の時ティムのところにやってきた。自閉気味で言葉をなくしており、物静か。編み物など細かいことに集中するのが得意で、猫のマルコといつも一緒にいる。


マッケンジー家の三女。5歳。ティム・マッケンジーの2番目の妻リサの連れ子で、ティムとの血のつながりはない。明るく活発で、エリカの面倒をよく見ている。


マッケンジー家の四女。1歳半。犬のぬいぐるみ「フニちゃん」を常に持って歩いている。まだおむつはとれていないが、ルーシー・フォード以外のおむつ交換は受け付けない。我が強く、決めたことは譲らない。


ティム・マッケンジーの兄でオカマ。妻を亡くして困っていたティムと子供たちの生活を住み込みで助けていたことがあり、子供たちからも信頼されている。ルーシー・フォードに密かに想いを寄せている。ルーシーがメイドをやめて独りでいた時、素性を隠して女性「エレナ」としてルーシーと同居し、彼女の心の支えとなる。


ティム・マッケンジーの最初の妻で、イアンとケイティの母親。体が弱く、医者からは子供は望めないと言われていたが、奇跡的に双子を授かる。無事に出産するも、産後の肥立ちが悪く、若くして他界する。


当時1歳のアリスを連れて、ティム・マッケンジーと一緒になった2番目の妻。マッケンジー家の子供たちを分け隔てなくかわいがった。雨の中、車でクリスのことをカウンセラーに相談しに向かう途中、ハンドル操作を誤って事故を起こし、帰らぬ人となる。


エリカの母親。ティム・マッケンジーの亡き妻ジュリアによく似ている。ティムとはストリップ小屋で知り合い恋人になり、すぐに別れるが、その後ティムとの子であるエリカを出産。別れた2年後に突然現れ、新しい恋人との結婚のためにエリカをティムのもとへ置いて姿を消してしまう。


クリスの実兄。両親と共に生活していた時、クリスの首を絞めて殺そうとした母をナイフで刺し、少年院に入った。しばらくして少年院を脱走。クリスとコンタクトをとり、悪事に巻き込もうとするも、ルーシー・フォードによって食い止められる。少年院にもどったビリーはクリスのために更生することを誓う。


ルーシー・フォードが姿を消した後、ティム・マッケンジーがメイドとして雇った老婦人。最初は自分本位で強引な振る舞いをするが、子供たちや戻ってきたルーシーと生活するうちに、次第に暖かい心を取り戻していく。


ティム・マッケンジーが仕事の取材で訪れたストリップ小屋で知り合った女性。酒が入ると前後不覚になる厄介な体質。一方的にティムに想いを寄せている。


ルーシー・フォードが18歳の頃に付き合った男性。ルーシーがお金をだまし取られ、過食の原因となった人物。別の女性と共に偶然にもマッケンジー家の向かいに引っ越してくる。後に大きなトラブルを巻き起こす。


ティム・マッケンジーの担当編集者の女性。ポルノ小説での勢いが失速した際、恋愛小説や絵本での再出発を持ち掛けて後押しする。ティムの作品の純粋なファンでもあり、彼を熱狂的に支持するが、公私混同することが原因で担当をはずされそうになる。


イアンのクラスメイトの少女。勉強はできないが、いちごの栽培方法など、イアンが知らないジャンルのことに詳しい。彼女の優しさと屈託のない笑顔が、頑ななイアンの心を溶かし、仲良くなった。


関連タグ編集

萩岩睦美

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