概要
活版印刷に用いられていた、鉛を主成分とした合金でできた文字形のこと。これを原稿の指定に合わせて一字一字並べ(植字)、スペースはクワタと呼ばれる金属の込め物を詰め、行間はインテルと呼ばれる金属板を挿入して1ページ分の版(活版)を組み上げる。組み上がった版は木綿製のくくり糸で縛り、固定する。
活字のサイズはポイントで表され規格化されていたが、昭和30年代までの日本では独自の号数活字が用いられていた。
メイン画像は活字の鋳型(母型)のさらに原型となる「父型」を作る「種字彫り」である。本文用の種字はわずか3ミリ角ほどしかない。そこに大きさ、太さを揃えて左右逆に文字を彫刻するという職人技であった。
俗語としての「活字」
写植の普及後は、写植文字も区別せずに活字と呼ぶことも多くなり、デジタルフォントの普及後は、画面上の文字をも活字と呼ぶようになっている。
pixivにおいては、フォントを組版してデザインすること(タイポグラフィ)を表すタグとして用いられている。