狐渇
こかつ
風来のシレン6の舞台となるとぐろ島周辺では、遮激伝承(しゃげきでんしょう)と呼ばれる言い伝えがある。
その中に『狐渇』という名の日照りの神様があり、日の光を遮る雲に激怒し吹き飛ばした、という伝承が残されている。
とぐろ島周辺の内地では、雨が降らないことによる干ばつが続き、現在でも狐渇の怒りが静まっていないとされている。
このため人々は、食べ物をお供えするなどして、狐渇の怒りを鎮めようとしていた。
シレンたちがとぐろ島の探検を進めるにつれ、狐渇についての話がぽつぽつ出てくる。
干天坊たち山伏が狐渇を信仰していることや、日の光は恵みでもあるため必ずしも悪とは言い切れない神であること。
そして…
以下、風来のシレン6のストーリーのネタバレが含まれています!
シレンたちが夢で語りかけてきた少女と対話した際に、
「わたしを封印したのは狐渇だ」
「ジャカクーは狐渇が作った怪物だ」
という話が聞けるほか、
ジャカクーと対峙した際にも、狐渇と思しきオーラが現れることが確認できる。
しかし、ジャカクーを倒した後、突然噴き出した突風によって、そのオーラははるか彼方へ吹き飛ばされてしまうため、結局何もわからないまま探検は幕を閉じるのだった…
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以下、風来のシレン6のクリア後ストーリーのネタバレがあります!
エンディング直後、シレンたちを襲った謎の攻撃は狐渇のもの。
ジャカクーに封印されていた少女改め、水の神である竜海はシレンたちに狐渇をこらしめるようお願いする。
しかし、魃の砂丘に突入する際、竜海は狐渇のことを「アイツ」と距離の近い言い方で呼ぶほか、コッパの
「神様同士のいざこざに俺たちが入るのはまずいのでは?」
「何とか仲良くできないか?」
という問いかけに対し、
「むり!できない!」
と、まるで駄々っ子のように拒否する。
竜海と狐渇の関係に違和感を覚えつつも、シレンたちは狐渇の住まう魃の砂丘へと向かう。
ボスとしての狐渇は、魃の化身を参照。
そして…
「…うん。タツミはボクのお姉ちゃんだ…」
「でも!姉ちゃんひどいヤツなんだ!
雨ばかりふらせてみんなにイヤがらせして!」
「だからボク、みんなを助けるためにタツミをとっちめてやったんだ!」
(画像右)
魃の化身を撃破すると、怨嗟の声とともに竜海と同じような狐渇の心の化身が現れる。
そこに現れたのは、竜海に近いかそれより幼い見た目の、少年の姿だった。
しかも雨や水を司る竜海とは姉弟だという。
狐渇の言い分としては、要約すると
- 日が照るとみんな喜んでくれる。でも、雨が降るとみんな暗い顔になる
- だから、雨をいっぱい降らす姉の竜海をやっつければ、みんな喜んでくれると思った
というもの。
狐渇と竜海はお互い神様としてはまだ幼く、狐渇は人間のことを想って行動し、竜海と争ったものの、裏目に出てしまった…というのが、冒頭の伝承の真実である。
つまるところ、このシレン6の一連のストーリーは、盛大なる姉弟ゲンカだった、というオチ。
弟の狐渇が倒され、力が弱まったことで、今度は姉の竜海が調子に乗ってしまい、雨雲を猛発達させとんでもない豪雨を降らすように。
このままでは水害で人々が苦しみ、狐渇の二の舞になってしまうため、シレンは狐渇とともに竜海の住まう水龍の洞窟へと向かうことになる。
伝承の壁画にあった凶悪そうな姿はどこ吹く風で、見た目は完全にショタ。
赤と褐色を基調とした和装をしており、数珠などで着飾っている。
また、腰からはしっぽが見えている。
性格は見た目相応の子供らしさで、幼さが残るが、竜海と比べると素直さが目立つ。
上述した言い分を聞いたコッパが「干ばつで苦しむ人々の顔は見てないのか?」とツッコんだところ、図星だったのかむくれてしまうところも。
また、自分の行動が人々に害をなしていたことを知った際には、正直に認めて謝っている。
ちなみに、水龍の洞窟に突入する際、狐渇も同行することになるのだが、
この時シレンと狐渇が合体する。
合 体 す る 。
そしてシレンがちっちゃい魃の化身になる。
この時はシレンであり狐渇でもある状態のようで、普通に話しているときは狐渇、無言で頷いたり仕草をしているときはシレン、というような感じで会話しているようだ。
シレンの活躍、コッパの説得もあり、姉弟ともに落ち着きを取り戻す。
日照りも雨も、どちらも大切で欠かせないものであることを知り、お互いに謝りあい、仲直りできたことで、姉弟ゲンカはようやく収まった。
これからは二人で仲良く暮らしていくことを願うばかりである。