楽曲情報
作詞、作曲:常田大希
概要
『白日』は、KingGnuの楽曲であり、日本テレビ系土曜ドラマ『イノセンス-冤罪弁護士-』の主題歌。
ドラマのプロデューサーである日本テレビの荻野哲弘は曲を注文するにあたって、作詞、作曲者である常田大希に対して『「イノセンス 冤罪弁護士」は、無実なのに罪に問われた方々を救うべく、坂口健太郎さん演じる主人公・黒川拓と仲間たちが奔走するドラマです。たとえ無罪を勝ち取ったとしても、一度捕まって報道されれば厳しい世間の目に晒され続ける現実が待っています。それでも、未来に向かって前を向いて歩いて欲しいという主人公の祈りにも似た気持ちを楽曲に込めていただきたい。』と依頼したという。
1月クールから放送されるドラマの主題歌としてのオファーであったため、常田は2018年末から2019年始にかけ、正月休みを返上し、家に1人こもって楽曲を制作した。その間、常田はデモ音源を制作し、1月9日頃にはバンドメンバーを交えて録音が実施された。通常、常田またバンドにおいては曲の制作時、常田自身で曲の全パートを入れたデモをメンバーに渡した上で各メンバーが修正していく手法がとられているものの、「白日」においては曲の納期が差し迫っていたため、レコーディングスタジオ内で曲を詰めていくという方法がとられた。曲は4日ほどスタジオにこもって制作、仕上げられている。
楽曲構成
「白日」の原曲キーはD♭で曲のBPMは94である。曲の歌詞について作詞した常田は曲を正月返上で部屋で一人で制作していた状況をもとに『暗い』『エモイ』と表現し、その『エモさ』が曲に入ってきたかもしれないと語っている。また歌詞はドラマの主題歌であることを踏まえ、ドラマの内容に沿って書かれている。
ミュージック・ビデオ公開時のInstagramへの投稿において、常田は作詞作曲への影響について、「去年は地元の友人が2人も立て続けに亡くなったりして生と死を強く意識した年になりました。最近の自分の作詞作曲にはその出来事の影響が強くあります。ずっと避けていた墓参りに行こうと思えたのはこの曲のお陰かもしれません」とコメントしている。
余談
曲を聴いてもらえば分かるが、高音ボーカル・井口理のキーが異常に高い。邦楽の男性曲では最も歌うのが難しいのではないかという声も少なからず挙がっている。秋川雅史らプロの声楽家も「フルマラソンを走った後に心臓破りの坂があるようなもの」「どこで息継ぎするかが分からない」「楽譜渡されたらこれ無理です、とお返しするレベル」というほどの激ムズソングなのである。
井口本人も当初、「無理そうなのが来た」と思ったらしく、「King Gnuの中で一番難しい」「歌えたという感覚が無い」「もう歌いたくない」と言ってしまうほど。
ちなみに、この曲の最高音はhiF#。女性であってもかなり高い、というレベルの高さである。ラスサビの最後にはこのhiF#のロングトーンが待ち構える。
千鳥の鬼レンチャンにおいても、最難関レベルのレベル10の曲に設定されているものの、他のレベル10の曲より余りにもかけ離れた難度のため、ほとんどチャレンジ曲に選択されることはない。事実、ハイトーンボイスを得意としているはずのほしのディスコでさえ失敗している。それだけに濱田崇裕と神山智洋がタッグモードで成功させたときは、スタジオと視聴者に衝撃をもたらした。