相園美央
あいぞのみお
第四章「第一級警報（コードレッド）」に登場。
長点上機学園の生徒。茶髪に緑色の眼が特徴的な女子高生。
明るい性格だが積極的に周囲と関わり合うことはなく、 クラスメイト達とも当たり障りのない事以外は話さなかったらしい。
しかし学園のスクールカウンセラーだった西東颯太と一緒に居る姿がよく目撃されており、
端から見ても彼に片思いしているのはバレバレだったらしい。
『書庫』にはレベル4の念動能力(サイコキネシス)能力者として登録されている。
しかし、身体検査(システムスキャン)を真剣に受けていないとの報告もあり、
実際の能力を隠しているようにも見える。
また、長点上機学園に来る前のデータは一切残されておらず、それまでの経歴は不明。
逢辰千余の監禁事件を巡り長点上機学園を調査していた美琴達は、彼女が事件に関わっていると判断し、その跡を追うが...
逢辰千余を監禁した犯人...どころか、作中の全ての事件の首謀者であり、本作のラスボスを務める。
元は暗部の人間で、 管理できないレベル5を安定したレベル4の集団で始末する組織、『白鰐部隊(ホワイトアリゲーター)』の一員。
白鰐部隊の過酷な訓練・任務によって精神が摩耗し、
「任務を淡々とこなし、飼い主には刃向かわない」状態になっていたが、
何らかの理由で運用側が崩壊したことで部隊も消滅し、生きる意味を見出せなくなってしまう。
そんな時に西東と出会い、彼との長期に渡る対話によって人間性が回復したことで、
「普通の女子高生」としての生活を得る事が出来た。
「殺人機械だった自分を救ってくれた」として西東のことは非常に大切に思っており、その想いには恋愛感情も覗かせる。
しかし西東が大怪我を負った末に行方知れずとなってしまい、
あげくその事件を学園側が握りつぶしてしまった事で、
元凶である長点上機学園の保護者陣と、学年主任に対する復讐を決意。
ただ実際に襲撃をすれば、
西東を最も追い詰めたとされるVIPの保護者達が軍事級避難所に逃げ込む事を予測し、
核にも耐えうる施設ごと吹き飛ばすための準備として『地球旋回加速式磁気照準砲(マグネティックデブリキャノン)』、 通称『八段階目の赤』を求めた。
「アジの開きだぜベイビー」
油性兵装(ミリタリーオイル)
相園の持つ本当の能力。レベルは4。
油分の分解・再構築、及び操作を自在に行う事ができる。
特筆すべきはその高い応用力と汎用性。
基本的に学園都市の能力は「操る」ものが多いが、この能力は分解と構築、つまり単に操作したものをぶつけるのではなく、能力で油性製品を別の油性製品に「再構築」し、「分解」により周囲に油分がなくても自発的に生みだすことを可能としている。
またプラスチックやゴムなどの加工品でも分解・構築できるため、街中で能力を使えなくなる事態はまず起こり得ない。
戦闘では衣服をメイン画像の黒いドレスのような衣装に作り替える。
このドレスは液体と固体の区別が曖昧な特殊複合装甲と化しており、 美琴のレールガンを受け止めるほどの防御力を誇る。
攻撃ではオイルを硬質化したブレードや、硬質化オイルと可燃性オイルを組合わせたミサイルなどの武器を生み出し、距離を問わない戦闘を展開する。
他にも
- 大量に集めたオイルによる防御
- ナパームで広範囲を焼き尽くす
- 相手をオイルで覆うことでの窒息
- 足先にオイルを集めて高速移動
- ゴムを作成し移動補助、膜のように広げて情報収集
などなど、豊富な応用を持つ。
万能と言ってもいいほどの優れた能力だが、
集めたオイル内の不純物の選り分けができないという欠点があり、美琴戦ではオイル内にコインを混ぜられ磁力操作を叩き込まれたことが敗因となった。
