概要
作者仲谷鳰による漫画作品。
KADOKAWAの漫画雑誌『月刊コミック電撃大王』にて、2021年12月号から2024年1月号まで連載。全4巻。
人々の常識や物理法則が崩壊する謎の現象『バグ』が頻発する世界での人々の日常を描く。
あらすじ
世界はいつも、どこかがおかしい。 朝起きたら街がジャングルになっていたり、世界中の人が迷子になったり……周期性例外事象、通称"バグ"に満たされたこの世界では、非日常的な事象が日常的に発生する。シェアハウスの大家にして"バグ"に心躍らせる研究者・かさねと、彼女とひとつ屋根の下で暮らしながら助手を務める中学生・紺は、今日も新たな"バグ"を見つめる――。 『やがて君になる』の仲谷鳰最新作! 変てこな世界で生きる人々の奇妙な毎日を描く、非日常×日常ストーリー!!
『バグ』とは
正式名称『周期性例外事象』。
その名の通り定期的…というかほぼ毎日のように起こっており、作中の市役所には「例外課」という専用の部署まで設置されている等、人々にとっては最早身近なものになっている。
その内容はバグごとに千差万別であり、作中で描かれたものでも、「植物が室内外問わず異常繁殖する」「人々が空中を歩けるようになる」といった物がある他、物語開始前でも「世界中の人々が迷子になる」「一日が27時間になる」というバグが起こったらしい。
基本的に規模が大きなバグほど期間は短く、規模がとても小さいと最長で3週間ほど続く。
バグの始まりと終わりは誰にも観測することができず、何らかのトラブルや副次的なバグで観測を阻害されてしまう。(例えばバグを利用して空中に浮いていた人はバグが終了した瞬間を覚えておらず、落ちることもなく、気づくと地上に立っている。)バグで生じたものはごく稀に残留物を残す以外は全て消失する。しかしバグで生じたものを食べて吸収すると、バグが終わっても消失しないらしい。
新しく始まったバグについてはその都度、例外庁からの発表があるが、
悪用される可能性の高いバグの場合は、例外庁からの発表が曖昧になることがあるらしい。
※例えば「人間が透明になる」バグの場合、泥棒が全裸になって忍び込もうと思いついても、いつバグが終わるかわからなければやりにくい。
登場人物
本作の主人公。中学生だが、小学生と間違われるくらい背が小さい。
理由は不明ながら既に親元を離れてシェアハウスで暮らしている。
基本的にシェアハウスの同居人はさん、または君付けで呼ぶが、唯一かさねだけは呼び捨てにしている。
自由奔放なかさねによって半ば強制的に彼女の助手にされており、その調査に毎度同行しては彼女に振り回されている。
赤髪での長身な女性で、職業は大学教授。
同時に、紺達が暮らすシェアハウスの大家でもある。詳しくは不明だが、紺の親と知り合いらしい。
バグの研究をしており、その調査に毎度紺を連れ回している。
常に明るく飄々としており、シェアハウスの人々を始め町中の人達からも慕われているちょっとした有名人。
研究柄知的好奇心旺盛かつ行動力もあり、常に動き回っている。
「わからないことをわかろうとすることを止めてしまったらおしまい」というが、彼女の持論。
また、何故か人間に対するバグにのみ影響されない(紺曰く「バグらない」)体質を持つ。このため新しいバグが始まるとその事象の解明と対応のため市役所などの会議に呼ばれることがある。
シェアハウスの住人。
逆立った短髪の青年で、紺と一番年が近くて仲も良い。
フリーターで、丸一日様々なアルバイトを掛け持ちしている。
シェアハウスの住人。
両目を前髪で隠している。
映像の勉強をする大学生で、自作の動画をネットに投稿しているが、紺達には見せないらしい。
シェアハウスの住人。
職業は会社員。入居者一の古株で最年長だが、背は紺と同じ位小さい。
よし乃
かさねに雇われている老家政婦。
シェアハウスの家事全般を請け負っている。