CV:岡野浩介
概要
秋山信介とは長野県警捜査一課にある竹田班の巡査部長である。
原作86巻・87巻に収録されている『県警の黒い闇』に登場。
旧姓は「油川」だが、本編の一年前、両親の離婚により母方の姓の秋山になった。
刑事になりたての頃の教育係が大和敢助警部であったため、上司である竹田繁警部と鹿野昌次警部補の殺人の容疑がかかった彼に肩入れする様子が見られる。
容姿
年齢は26歳。丸顔につり目、ツーブロックの髪型が特徴。
劇中にて
竹田班のメンバーである上司二人が殺される事件が発生し、目撃証言や動機の点から大和がその犯人として諸伏警部から疑われるも、「大和警部が犯人なわけないじゃないですか!」「あの大和警部に限って人殺しなんて…」と彼を擁護する言動をするが、大和が単独行動をすると言ってその場を去った後、届いたメールを見た直後、着替えてくるといって母の実家である長野県警本部の近所の美容室に戻るが、パーカーに着替えた後竹田班が追っていた手配中の強盗犯が潜伏していた山小屋のある妻女山に車で向かう。
その山小屋の近くの崖から車につながったロープに首を引きずられ、転落。落下中体が崖下の木に引っかかり、首に巻かれたロープにより首が切断されて死亡、車は爆発、炎上した。
その後、死の間際に秋山が言い残した彼の携帯から妻女山に来いという内容のメールの送り主が大和であったこと、その大和の番号が着信拒否にされていたこと、鹿野警部補を吊るしていた二つのロープの両方から大和の指紋が出たことに加え、目撃情報や動機の点から大和が竹田班の刑事3人を殺した容疑者として指名手配されることが黒田捜査一課長の口から通達された…
ネタバレ注意!!
彼こそが一連の殺人事件の真犯人。
首は実家の美容室のカット練習用のマネキンの首を自分そっくりに仕立てたものをパーカーのフードに隠して落下中血糊と一緒に出したもので、首のロープは後ろから引っ張ったのを首の前で交差させただけのものであり、手を離せば外れるもの。木に引っかかっていた首なし死体は自分と体格の似ていた竹田警部のものでその木に命綱を括り付けてぶら下がり、自分が死んだように見せかけていたのである(竹田の首が浮かんだ千曲川の橋の下の焼死体は手配中の強盗犯のもので竹田の足の指を焼死体に添えてDNA鑑定をごまかしたのである。強盗犯の首はおそらく爆発した車に積み、炎上させた)。
鹿野警部補の首のロープから大和の指紋が出たのも秋山の仕業で、照明のバーに引っ掛けられていた上の輪の下にU字型に引っ掛けた輪に鹿野警部補の首が吊るされており、大柄で行動するのが早い上、最近足の調子が良く以前にも首吊り死体を降ろしたことのある大和は上の輪を外したのだが、実はこのロープ、下のロープを上側に引っ張るとすぐに上下が入れ替わる。そのロープの入れ替えを鹿野警部補の携帯を鳴らした隙に行い、その後大和にすり替えた上側のロープを触らせ、矛盾しないようにしたのである。
千曲川での大和らしき人物の目撃証言も顔を隠し、トリックブーツを履いた秋山が大和のフリをしてうろついていたのである。
動機
目撃証言の時点で大和は秋山を疑っていた。それは大和は普段千曲川の橋を足のリハビリの散歩コースとして歩いているのを事件当日の朝は通らないということ、つまり本編から丁度9年前、薬物中毒になり拳銃を乱射し竹田に射殺された大和の幼馴染やその流れ弾に当たって死亡した被害者の墓参りを彼らの命日に毎年していることを知っている、大和の幼馴染の流れ弾に額を撃ち抜かれ死亡した当時中学生の油川艶子の兄である彼が被疑者だとにらんでいたのである。
だが、肝心の動機が分からず情報をこっそり共有し言い争いをする芝居を一緒に打っていた諸伏の車のトランクに秋山にあおられ単独行動をするというフリをして隠れていた(彼の車には車載カメラが搭載されていた上にスペアタイヤを後部座席に積んでいた。おそらく、作戦をきいた諸伏が予めトランクから移動させたのだろう)。
その後、同じく竹田に射殺された半年前の銀行立て籠り事件の被疑者が死亡直前まで携帯で誰かと
「俺が捕まればあんたも終わりだ 拳銃の出所もXもバレる」
という会話をしていたということを秋山が不思議そうに言っていたという上原刑事の話から彼は動機に気づいた。
竹田班は家宅捜索などで押収した拳銃をくすね、X(啄木鳥会)と称して売り捌いていたのである。
そのことは名字が変わった後竹田に誘われて入った秋山はおろか、かつて所属していた大和も気づいていなかった。大和の幼馴染が使用していた拳銃も竹田班が横流しした物だということも。
そのため、妹死亡の黒幕である竹田班、そして友人の暴走を止められなかった大和警部を同罪として殺すことを妹の命日に決行したのである。
結末
死亡を偽装したあと、最後のターゲットである三枝守警部大和のフリをして諸伏警部の車で妻女山の山小屋に呼び出し、スタンガンで気絶させ、彼の拳銃を奪い、トランクにいた大和警部を射殺しようとする。だが、その弾丸をライオットシールドで防がれた上に反撃を喰らう。それでも大和警部に照準を合わせるが、とっくに諸伏警部と黒田捜査一課長の指揮のもと、包囲されていた。
実は黒田も大和らの作戦をさとり、大和を指名手配するということや、崖下の遺体を放置すること、大和の居場所を匂わせる発言をあえて秋山に聞こえるように言い、妻女山に釘付けにしていたのである。もちろんそのまま秋山は確保された。なお、気絶させられた三枝も救出されたが、事情聴取を受け悪事を暴かれるのは明らかだろう。