概要
『葬送のフリーレン』において大陸魔法協会に所属する一級魔法使いゼンゼが得意としている魔法。彼女は自身の極めて長い頭髪に幾つもの魔法をかけて強化しており、これを自在に操る。
日常生活においては、まるで手のように物を持ったり掴んだりといった細かな作業に使用し、あたかも腕が何本もあるかの如く同時操作できる。
戦闘においては、攻撃及び防禦の両面に使用し、単一目標に対する飽和攻撃や複数目標に対する同時攻撃もこなす。またその攻撃力は非常に強大であり、岩を切り裂き、壁を打ち砕き、防御魔法すらそう時間を掛けずに突き破る。
一級魔法使い試験編では「零落の王墓」の最奥に潜む「水鏡の悪魔(シュピーゲル)」がゼンゼ本人と同等の力量を持つゼンゼの複製体を作り出したが、この複製体が使用する「自身の髪の毛を自在に操る魔法」によって、ラヴィーネ・リヒター・エーデル・ブライの計4人が脱落させられている。一級試験を受けられる程の実力者たちが、ラヴィーネ・リヒターは2人掛かりで、エーデル・ブライ・ドゥンストは3人掛かりで、それぞれゼンゼの複製体1人に対峙しているにもかかわらず、彼らは圧倒的な実力差により手も足も出せずに敗北している。
ゼンゼの複製体は、その後「大体なんでも切る魔法(レイルザイデン)」を操るユーベルに撃破されているが、その詳細は以下の2項目を参照。
また、仲の悪い同僚の魔法使いとは殴り合いの喧嘩になることもあるらしく、「今度合ったらギタギタにしてやる」と言いつつ拳と髪の両方を構えてシャドーボクシングをしている。
髪の長さ
ゼンゼがこの魔法を使用する際、髪の長さや量が大幅に変化している。長さに関しては、普段は彼女の足首に届く程度の長さの髪が、10m以上離れた目標に対しても届いている。また量に関しては、特にアニメでの描写で、相手が展開する防御魔法を突き破る際に、ドリルのような形状となり膨れていた。但し、長く伸びた結果として体積が増えているだけとも考えられる為、少なくとも長さは変えられることは間違いない。
すなわち、普段の長さがもっと短かったとしても何ら問題はない為、彼女があのような極めて長い頭髪を維持する必要もないことになる。しかし彼女なりに理由があるのか、手入れには手間も時間も掛かる長髪を維持している。曰く「髪の手入れ? 地獄だよ 考えたくもない」。
身も蓋もないことを言うならば、フィクションとしての道具立てとしてフェティッシュライクな特徴を持つ女性キャラクターを登場させることはフェティシスティックな男性諸氏に対する罠になる為、戦略的にデザインされた可能性はある。またアイコニックな長髪によって、髪を操作する魔法を使うキャラクターであることが明瞭化される利点もある。
関連イラスト
- 日常生活に
- 髪の手入れに
- 戦闘に