概要
- 作詞:武島羽衣
- 作曲:瀧廉太郎
説明
春のうららの隅田川~♪
……という歌い出しでお馴染みの曲。荒城の月と並んで瀧廉太郎の最高傑作とされている。
元々は組曲「四季」の一曲のうちの「花盛り」として発表され、2曲目が夏の「納涼」、3曲目が秋の「月」、4曲目が冬の「雪」であった。だが3曲目と4曲目から「雪月花」に合わせるべく、「花」に改題したという。
歌詞
※明治時代に書かれたので、原文は文語体(つまりこれより古めかしい表記)で書かれている。
1.春のうららの隅田川
のぼりくだりの船人が
櫂(かい)のしづくも 花と散る
ながめを何にたとふべき
2.見ずやあけぼの露(つゆ)浴びて
われにもの言ふ桜木(さくらぎ)を
見ずや夕ぐれ手をのべて
われさしまねく青柳(あおやぎ)を
3.錦おりなす長堤(ちょうてい)に
くるればのぼるおぼろ月
げに一刻も千金の
ながめを何にたとふべき
- 訳
1.春ののどかな日の隅田川
多くの花見船がしきりに行き交い
櫂にかかっているしずくも花びらのようだ
この眺めは何にも例えられない
2.見てごらん 明け方の露を浴びて何か語りかけてくる桜の木を
見てごらん夕暮れ時に風に揺れて
手招きしてくるような青柳を
3.美しい織物のように見える長堤に
日が暮れればほの薄い月が昇ってくる
本当に一時さえもとても価値がある
この眺めは何にも例えられない
余談
瀧と武島の没年はそれぞれ1903年・1967年。
そのため曲は1934年以降パブリックドメインとなった(最初の保護期間は死後30年までだったため)が、歌詞は2017年まで保護対象であった。
ちなみに最新の著作権法は死後70年ルールだが、1967年以前に死去した場合は2017年末を以て切れていることになり、遡って+20年とはならない。つまり武島があと1年長生きできていたら、歌詞の保護は2038年末まで延長されていたのだ。
関連動画
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ハルウララ・ハルウララ(ウマ娘):歌詞から絡められやすい。