概要
演:永野芽郁
魁皇高校3年A組の女子生徒。クラスでは学級委員長を務めている。
周囲に対してはいつも挙動不審な態度でおり、周囲からの頼み事も押し付けられる形で引き受けてしまうことから、影では「奴隷」と揶揄されていた。学級委員長も周囲からの押し付けに断りきれず務める形となっている。
重度のプロレスマニアであり、度々それを会話のネタに挟むことがあるが、当然ながら周囲にはそれを理解されず、白い目で見られている。
景山澪奈のことを密かに「澪奈様」と呼ぶほど憧れを抱いており、ある日こっそり撮影していた彼女の写真を整理していた際にその場面を澪奈に目撃され、彼女から「友達になろうよ」と持ちかけられそれに応じ、それから澪奈と友人関係になる。
しかし彼女のフェイク動画がSNSに出回った際に、澪奈から絶交の手紙をもらったことで友人関係が破綻。しかしその手紙は一部が涙で滲んでいたことから彼女が本心で書いたわけではないと察していた。
柊が自分らを人質に立てこもり事件を起こした初日、彼から「景山は何故自殺に追い込まれたか?」という課題に対して、絶交の手紙が彼女の本心で書いたわけではないと知りつつ、それに気づかない振りをした自分の責任と述べるなど、クラスメイトの中では最初に本気で澪奈の死と向き合おうとしていた。その後も柊が出す課題に自ら中心となって指揮を取るようになる。
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以下、ネタバレ注意
第9話(立てこもり9日目)のラストで彼女自身が「私が澪奈を殺した」とクラスメイトらの前で自白する。
実はさくらは澪奈の自殺当日に、自分は味方だと澪奈を説得するために彼女と共に自殺現場となったビルの屋上にいたのである。
しかし当の澪奈は日頃から寄せられる心無い誹謗中傷が幻聴となって聞こえてくるほど精神的に追い詰められており、さくらの必死の説得も通じず彼女の目の前でそこから飛び降りてしまう。
さくらは彼女の手を掴み澪奈を引き上げようとしながら必死に「生きて」と訴えかけたが、結局その行動も虚しく、その手から澪奈の手はずり落ち、そのまま落下してしまった。
結果として彼女の救うことが出来なかったさくらは自分を責め、手を離したのは「そうした方が澪奈が楽になると思ったから故意に離した」と柊やクラスメイトたちに上記のことを打ち明けた際に証言した。
言うまでもないが、「私が澪奈を殺した」というさくらの明言は現場にいながら彼女が結果として澪奈の死を防げなかったことに対する自責の念から来ており、断じてさくらが澪奈を殺害した犯人ではなく、真犯人は日頃から澪奈に対して心無い誹謗中傷の声を浴びせたマインドボイスの不特定多数の悪質なユーザーたちである。
しかし柊の身を挺した行動によって、自分は澪奈を救おうとしたからもう自分を責めなくていいことを悟り、自分の心を救ってくれたことに号泣しながら彼に感謝の念を伝えた。
その後柊は警察に逮捕されたのち、持病の膵臓癌によって事件の1年後に死去。
事件の3年後に行われた彼の三回忌の日に旧3-Aの教室で行われた旧3-Aメンバーの同窓会に参加した際には、会終了後も一人教室に残り、柊の遺影に向かって「あの事件で…世の中が大きく変わったなんてことは全然なくて…まるで何もなかったように…みんな相変わらず忙しなく生きてて…でも…これだけはどうしても言いたくて…あの10日間は…私にとって青春でした」と語りかけた。