人物
声:北村弘一(1990年アニメ版)
三丁目の夕日の登場人物として駄菓子屋「茶川商店」を営む小説家。原作では51歳(映画版では32歳)。
遠井郡蛇口村出身。東京帝国大学文学部卒のインテリだが、家業を継がなかったため実家に勘当されてしまった。
当初は小説家を志すも芥川賞に29回連続落選しており(一度だけ初期選考を通ったことがある)、そのせいでひねくれ者のおっさんとして店のクジにスカを増やす事や、今で言うリア充に嫌がらせをする事に執念を燃やす陰険な人物であった。
ところが、少年向けの冒険小説に転向したところ作家として好転し茶川家に転がりこんできた古行淳之介の同居によっていつしか心優しく、人当たりの良いナイスミドルの性格になっていった。三丁目の夕日の中でおそらく劇的に変化した人物だと思われる。わかりやすい特徴としては初期は眼鏡に瞳が写っておらず表情に乏しい上に凄く老けたような描写だったが、淳之介と暮らすあたりから他の登場人物同様に目からも表情がわかるようになっている上に50代相当の容姿になっている。
淳之介を我が子同様に可愛がっており(茶川は独身)、血の繋がりはないのに顔がよく似ている。
冒険小説を執筆する傍ら別名義でカストリ雑誌で官能小説を執筆している事は淳之介には秘密にしている。
未亡人と文通したり、年上の女性と恋に落ちたりとわりと恋多き人物だが実ることはなく、結婚相談所に入会してもそこが詐欺師だったと女運がない。
名前の元ネタは芥川龍之介。なお、淳之介の元ネタは吉行淳之介であり、それぞれ小説家の名前を元にしている。
映画版
演:吉岡秀隆
映画版の茶川は実質的に鈴木家と同じく主役ポジション(クレジット上は主演)に据えられている。
年齢設定が変更されたことから鈴木則文(演:堤真一)より年下になり、喧嘩した際に「戦争に行ったこともないくせに」と罵倒される描写がある。一方で金に困っている際に工面してもらうなど普段の近所づきあいは良好。
「続」の冒頭でゴジラが登場するのは茶川が執筆した小説の一場面という描写になっている(淳之介に「ゴジラですね」と指摘されてボツにしている)。
原作では故郷の蛇口村は「○○県」とボカされているが長野県と設定されている。年齢は変更されたが東大文学部卒で実家に勘当された、芥川賞に一度だけ初期選考を通ったが29回連続落選しているという過去は同じ。
別名義で官能小説を書いているという描写も無く、芥川賞に挑戦するために純文学を執筆する以外は冒険小説一本で活動している(※)が生活は困窮している様子。
こちらでは石崎ヒロミと紆余曲折を経て結ばれている。
※ 「'64」である事情から訪れた実家の本棚に収められていた過去作品は、「続」で最終選考に残った作品の掲載誌を除けば全て冒険小説を連載する少年誌だった。