西行寺幽々子の過去
東方Projectに登場する西行寺幽々子の「過去」を想像した作品に用いられるタグで、pixivでは主に幽々子の生前、あるいは生前のストーリーに言及した作品に用いられている。
幽々子は初登場した『東方妖々夢』以前にすでに亡くなっており、現在は亡霊として冥界に存在している。自身の生前の頃については幽々子自身は記憶していない。
幽々子の生前・死後の周辺経緯については魂魄妖忌が把握している他、旧知の仲である八雲紫もまた幽々子にまつわる事柄を承知している。
生前の幽々子と死後の幽々子
その生前については『妖々夢』付属の「キャラ設定」テキストにて語られている。
テキストによれば生前の幽々子は「 死霊を操る程度の人間 」であり、やがて「 死に誘う程度の能力 」を持つようになり、その能力で「 簡単に人を死に追いやる事が出来るようになっていった 」。
しかし幽々子はその能力を厭い、「自尽」という形で自身ごとその能力を葬った。
亡霊となってからは先述のように生前の記憶を忘れ、かつてその身に刃を突き立てる理由ともなった能力「 死を操る程度の能力 」も積極的に行使するなど、性格や価値観も変化している。
「 二度と苦しみを味わうことの無い様 」に輪廻の輪から外れたことに加え、自ら命を絶つに至らしめた苦悶や悲嘆もまた忘れることとなった様子である。
「富士見の娘」
千年の安穏な日々の後のある日、幽々子は書架で古い書物を見つけた。
そこに書かれていた「富士見の娘」にまつわる記述を見、死者のみがあるこの冥界に実体のある亡骸があることに興味をもつ。
そして、開かぬ桜木である「西行妖」の元に封じられているという彼女を復活させようと試みる。
他者を死へと誘うことしかできない幽々子が、「 初めて死者を復活させようと 」したのである。
これが『東方妖々夢』における「春雪異変」へと繋がることとなる。
二次創作
「過去ゆゆ」の二次創作においては、先述のような背景から非常に重くシリアスなストーリーが展開されることが多い。
原作では細部が語られていない生前の幽々子の苦しみや悲しみであったり、あるいはその経緯に関わる妖忌や紫の様々な想いが語られることも多い。
紫に関しては、先のテキストなどにおいて過去と現在に至る幽々子に密接な存在であるところの西行妖に関連して、「 自分の力ではどうしようも無い事も分っていた 」とその無力に歯噛みするようにもとれる記述があり、『妖々夢』以降の作品でも見られる繋がりの深さも相まって「紫が幽々子の死にどうかかわっていたのか、あるいはその死にどう直面したのか」などのアプローチで物語を展開する作風もある。
キャラクターが描かれるにあたって、優雅にして超然とした姿でその本心などをストレートに表すことの少ない様子で描写されることの多い幽々子や紫が、その過去において互いの事を想って感情を露わにする様子などが描かれることもあるなど、「過去ゆゆ」を通しては幽々子と紫の関係性をより深く想像するものもある。二人のカップリングである「ゆかゆゆ」(または「ゆゆゆか」)の在り方の一つでもあるだろう。
なお、パラレルストーリーなどの形で原作の「西行寺幽々子」とは別の経緯、可能性として物語を構成し、例えばその運命を変えていくかたちで物語を展開するものもあり、「過去ゆゆ」にまつわる二次創作のアプローチは多様な可能性をもっているのである。
作品閲覧における注意
幽々子はその最後について「自尽」とされており、「過去ゆゆ」においてはその最後を描いた作品もある。原作では「自尽」がどういった形であったかなどは語られてはいないものの、二次創作においては流血のモチーフ及び「死」が作品にテーマとして描かれていることも少なくないため、閲覧時には注意が必要である。
関連イラスト
関連タグ
ゆかゆゆ / ゆゆゆか / ゆかゆゆが俺の幻想郷