人物
京の都で権勢をふるう婆裟羅大名・佐々木道誉の娘。
父同様この時代京で流行っていた婆裟羅ものである。
肩や脇、太ももなどが大きく露出した着物を着こなしている、金髪ツインテールのギャル風の少女。ちなみに、この時代の女性は下着を穿かないことが当たり前である。
性格は一言で言えばメスガキで、「きゃはは」と笑い「雑っ魚ぉ」と煽る。
雫との双六では、「負けたらその歳で穢れを知っちゃうことになる」や「(時行を)男として好きとか?」、「勝負に勝ったら若ちゃんの方を頂こうかな」などと煽ることに余念がない。
その上、「誇り高く純朴な田舎侍を京の汚泥でぐちゃぐちゃに汚す」ことに快楽を感じる残忍な部分も持つが、父である佐々木道誉との仲はすこぶる良好で、身内に対する情も厚い。
実は、頼重や雫と同様に神力を使うことができる。
神力によって双六の目を操り、嵐を起こすことも可能。
時行に対しては、最初は「顔や性格が好み」程度の興味だったが、自分を極めてぶっ飛んだ手段で下した雫の主君であることや、京の都を散策する中での一連の出来事により恋心めいた様子も見せている。
父への仕官まで提案しており、雫や亜也子からは悪い虫として警戒されている。
史実では
『魅摩』という名は当時の人間、特に女性としてはかなり珍しい部類であり、オリキャラだと思っている読者も散見されるが彼女には歴とした史実上のモデルが存在している。
佐々木道誉が晩年に記した書状の中で「ミま」なる人物に甲良荘尼子郷を譲る旨の内容を記したものが現存しており、「ミま」本人にも何らかの譲状が送られていたようであるが、これを魅摩という名の娘であると解釈したキャラクターが彼女となっている。従って、実際にこのような字面の人物だったか、もっと言えば娘であったかどうかも実は定かではない。
実際、現在この「ミま」なる人物は一定の領地を譲られる立場にあることから道誉の側室である「北(きた)」もしくは孫の「六郎左衛門(京極高秀の子であり、後に出雲の尼子氏の祖となる尼子高久と推測されている)」、もしくは北と別の側室ではないかとする説が主流である。
少なくとも、領地を譲られるほどには「ミま」に対する愛情が深かったようで、作中でも道誉と魅摩の家族仲は良好である。
なお、史実において佐々木道誉の娘には「赤松則祐の正室」「斯波氏頼の妻」「六角氏頼の妻」に当たる3名が確認されているが、魅摩が彼女たちのいずれであるのか、あるいは彼女たち3人とは別の人物として設定されているのかは現状不明である。
(戦国期くらいまでは武家家中における女性の地位が低く、この3名の娘と同様に重要な嫁入り等で存在は確認できても名前までは明確でないケースはざらにある。それどころか、特記事項が無ければそもそも存在すら伝わっていない例すらあるため、もう一人娘がいたと解釈する余地は残されている)
関連タグ
魅魔……同音の中国語圏におけるサキュバスの総称。もしかしたらキャラ造形のモデルにしているのかもしれない。