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黒猫ニャンゴの冒険

くろねこにゃんごのぼうけん

「黒猫ニャンゴの冒険」とは、篠浦知螺原作・四志丸イラストのライトノベル、もしくはそれを基にした佐藤夕子作画の漫画である。正式なタイトルは「黒猫ニャンゴの冒険~レア属性を引き当てたので、気ままな冒険者を目指します~」。
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作品解説編集

「黒猫ニャンゴの冒険」は、小説家になろうにて連載されていた小説で、

後に角川書店からライトノベルと漫画本が発売されている。


あらすじ編集

アツーカ村の猫人として生まれた少年・ニャンゴは、他の種族より体は小さく、力もない。

13歳になって旅立ちの儀で与えられた属性は、からっぽで役立たずと言われた「空」だった。

しかしそんな逆境にもめげず、冒険者を目指し修行を続けていた。

役立たずだったはずの空属性の魔法を自身の創意工夫で有効に使いこなしていき、

自分の力の限界を感じながらも、次々と冒険をこなし、少しずつ成長していく。

そして強力な魔物たちの討伐にも成功し、

有能な冒険者として認識されていくようになっていった。


世界観編集

舞台となるシュレンドル王国を有するこの世界は、主に魔法によって発展した世界であり

ニャンゴの転生前の世界と比べると文明は進んではいない。

例えば魔法で運転できる魔導車という乗り物は存在してはいるものの

高額故に利用できるのは王族や貴族に限られており、遠方への移動は主に馬車が使用されている。

その代わりに水の魔道具を使う事で水分補給が可能など、

科学ではできない魔法の利点もちらほらと見られるようである。

種族編集

この世界には、数多くの種類の「人」が存在しており、

いずれも「猫人」「犬人」など、動物の特徴を持つ種族である。

その多くは従来の人間に動物の耳や尾、牛人などの場合は角も有している見た目だが、

中には猫人、蜥蜴人のように見た目が獣の種族も存在している。

通貨編集

この世界においては、通貨単位は存在していないようで

銅貨1枚、銀貨2枚等という数え方で金銭のやり取りが行われている。

ニャンゴ曰く、銅貨は1枚約100円、銀貨は1枚約1000円との事。

大銀貨は1枚で1万円ほど。金貨は、1枚で恐らく10万円ほど。

大金貨は、1枚で約100万円ほどの価値があるらしい。


登場人物編集

主人公編集

ニャンゴ(エルメール卿)

本編の主人公。アツーカ村で生まれた黒猫の猫人。属性は「空」。

怠け者の多い猫人にしては珍しく働き者で、冒険者になるための修行を怠らない努力家。

差別意識や敵意を向ける相手には生意気な態度で接するが、好意的な相手には人懐こい性格で、

根は優しくて正義感が強く、危機に陥った相手を放っておけない。

冒険者を目指してアツーカ村や周辺の山で修行を続けており、巣立ちの儀の後には

村の用心棒ゼオルに弟子入りし、身体強化魔法を伝授され、棒術の稽古も受けるようになる。

大人たちの魔物退治にも参加するようになり、順調に思われたが

コボルトに襲われた村長の息子・ミゲルを助けようとして

左目を負傷し左目の視力を失ってしまう。

そんなさらなる逆境にもめげずに修行を繰り返し、

からっぽ属性と言われた空属性の魔法の新しい使い方も次々開発、

魔物の心臓を生で食べて魔力を高めるという禁忌にも手を出すなどして

さらに強力な魔物を倒せるまでになり、

ベテラン冒険者チームにスカウトされ、活躍の場をイブーロの町へと移していく。

その後も新たな魔法を取り入れるなどして冒険者としての実力をつけていき、

冒険者ランクもブロンズウルフを倒した際に鉄級、イブーロの街の学校襲撃事件で

生徒達の救出に貢献した事で銅級、ワイバーンの討伐で銀級と、

異例のスピードで昇格し続けていったが、

活躍の傍ら命の危険に晒される事態にも度々陥っている。

それでも活躍をつづけ、順風満帆な人生を歩み続ける反面、

自分以外の恵まれない猫人達の地位向上を願っている。

ラガート子爵の依頼で末娘アイーダの新王都の巣立ちの儀に同行した際には、

反貴族派の襲撃からエルメリーヌ姫やアイーダや他の子供たちを守り抜き

その活躍を国王に認められ、名誉騎士の叙任を受け、貴族の仲間入りを果たし

「エルメール」と家名も与えられ、「ニャンゴ・エルメール」もしくは

「エルメール卿」と呼ばれるようになった。

その際に「不落」の二つ名も与えられ、エスカランテ先代領主のアルバロスからは

「魔砲使い」と呼ばれていた事から、「不落の魔砲使い」という二つ名も定着した。

その後、エルメリーヌ姫が巣立ちの儀で光属性の魔法を授かり、

その力で左目が治癒され、再び視力を取り戻した。

その左目は元の金色ではなく青色で、金と青のオッドアイとなった。

その後、王都のギルドで名誉騎士の特別なギルドカードが支給され、

冒険者ランクも金級に昇格している。

実は前世は日本人の高校生であり、オタクが原因でいじめを受けており

階段から突き落とされて死亡している。

前世の記憶を有しており、今世ではいじめ殺された経験からミゲル達からのいじめにも屈せず

年上の冒険者に絡まれても減らず口で言い返す様になった。

からっぽ属性の「空」でも魔法が使える事に歓喜していたのも、

前世の記憶を有していたためと思われる。

前世でも女性経験が無かったためか、女性に対する免疫が無いようで

ギルドの酒場でレイラに迫られた時は、あっさりと陥落してしまっている。

また、美味しいものに目が無く、食事の際はうみゃうみゃ言いながら食事を頬張り

周囲の人達を呆れさせるか、あるいは楽しませたりしている。


アツーカ村編集

ゼオル

元冒険者で、現在はアツーカ村の村長に雇われている虎人。属性は「風」。

魔物討伐の際には、村人たちを指揮しながら自身も戦っている。

冒険者を目指すニャンゴを気に入り、弟子にした。

ニャンゴには身体強化魔法を伝授し、剣や槍に応用できるからと棒術も教えた。

ニャンゴが左目を失った時には決して見捨てようとはしなかった。

ニャンゴがオーガの心臓を食べ、副作用で寝込んだ時にはその危険性をみっちり言い聞かせ、

二度とするなと釘を刺している。


カリサ

アツーカ村の薬屋を営む薬師の老婆。狐人。

ニャンゴに薬の知識を教えたり、山で採れた薬草の買取を行っている。

ニャンゴが5歳の時に薬の事を教えてもらうために訪ねてきたが、

その時は不潔な猫人だと嫌って追い返していた。

しかし何度も通い詰めるニャンゴに折れる事となり

今はニャンゴの事を実の孫のように可愛がっており

ニャンゴが冒険者として村を離れた時は彼の母親以上に大号泣している。

なお、ニャンゴの左目の眼帯は彼女がこしらえたものである。


ミゲル

アツーカ村村長の孫で。狼人。属性は「火」。

村長の孫という事でわがままで高圧的な性格。

取り巻きのダレス、キンブルと一緒によくニャンゴやオラシオをいじめている。

ニャンゴが冒険者として成長していくのが気に入らず、

取り巻き達と3人でコボルト退治に山に出て行くが、逆に予想以上の群れに襲われ

殺されかけたところをニャンゴに助けられている。

(つまりニャンゴの左目を失明に追いやった張本人である)

それでも感謝どころか見下した態度をとり、取り巻き達とニャンゴをリンチしようとしたり

事情を知らない相手にはニャンゴを見下す法螺話を吹き込むなど、全く反省していない模様。

後にイブーロの街の学校の編入試験を受けている。

合格すれば2年生として編入できたと思われるが、

試験には合格しておらず、新入生扱いでの入学となった。

ニャンゴがレンボルトの研究絡みで学校に出入りした際にも度々顔を合わせているが、

その度にニャンゴに悪態をついているあたり、やはり反省していない様子。

しかしニャンゴが名誉騎士に叙任された事実や、王国騎士を目指し別人のようになった

オラシオの現状を突き付けられると、流石に言葉を失って、半泣きになっていた。


イネス

ニャンゴたちと一緒に巣立ちの儀を受けた羊人の女の子。属性は「水」。

村の学校に通っている。ニャンゴが空属性の魔法を羨ましがっている様子。

色気より食い気を地で行くかなりの食いしん坊。


ニャンゴの家族

アツーカ村に住むニャンゴの家族は、小作人の家庭でニャンゴの両親と兄2人と姉の合計6人。

アツーカ村自体も貧しい村であるが、そんな中でも村一番の貧乏な家庭で、

ニャンゴが稼ぎを得るようになって、ようやく食事もマシになった程度である。

父は小作人で、家長として威張り散らしており、ニャンゴともよく口論になるが

いつも最終的にはニャンゴに無視されて終わっている模様。

母は普段は家族に無関心に見えて、ニャンゴが負傷した時は本気で心配する様子を見せた。

長兄は父の後を継いで小作人をしているが、無口なのかニャンゴとは全く会話をしていない。

姉は母と共に織物の内職で家計を支えている。

次男のフォークスは学校では優秀な成績だったものの、家でゴロゴロする事が多く

後に仕事を見つけるためにイブーロの街に旅立っていった。

(フォークスについては下記の冒険者の項目も参照)


村長

アツーカ村の村長。ミゲルの祖父。

生意気なミゲルとは対照的に、村長に相応しい人格者。

ニャンゴがミゲルを助けるために大怪我を負った時には、

それでも高圧的な態度をとるミゲルを殴って怒鳴りつけており、

ニャンゴのために仕事を与えようとしてくれたが、本人は断っている。

ミゲルがイブーロの学校に行きたいと言った時にそれを許したのは、

ミゲルが学校生活で性格を矯正する事を期待したためらしい。


キダイ村編集

オリビエ

アツーカ村の隣村、キダイ村の村長の身内の熊人の女の子。

ニャンゴたちの1年後に巣立ちの儀を受けるためにイブーロの街に行き、

そのまま街の学校に入学する事となった。

ミゲルは彼女に気があるようで、同じ学校への編入試験を受けると決めたが

本人は冒険者として活躍するニャンゴが気になっている様子。

学校襲撃事件のしばらく後にはニャンゴを無理やり誘って

クローディエ、ジャスパー、ミゲルとケーキ屋に出かけている。


冒険者編集

ライオス

冒険者チーム・チャリオットのリーダーである蜥蜴人。属性は「火」。

人間に獣の耳やしっぽがあるような他の種族とは異なり、

見た目は完全に蜥蜴人間、いわゆるリザードマンである。

戦闘では剣を用いて戦うが、火属性魔法の攻撃は不得手らしい。

ニャンゴがイブーロの街で馬人の冒険者に絡まれているところを助けている。

アツーカ村周辺に現れたブロンズウルフ討伐に訪れた際に再会しており

村周辺の山の土地勘があるニャンゴを案内人として雇ったが

想像以上の魔法力で、最後には何人もの冒険者を犠牲にしたブロンズウルフにとどめをさした

その実力を買い、ニャンゴをチャリオットに勧誘した。見た目に反して親しみやすい性格。

ニャンゴがフォークスにゴブリンの心臓を食べさせたと知った時は本気で心配するあまり

ニャンゴに対して大激怒しており、逆にニャンゴに猫人の力や魔力に恵まれない

苦境を訴えられ、和解している。

昔はセルージョとも意見の対立で殴り合う事が日常茶飯事だったらしい。

レッドストームの連中がニャンゴの実力を認めていない事をよく思ってなく、

ボーデがロックタートルに右腕を食われて討伐に失敗した際には

残った仲間にニャンゴの実力を見せつけるために、結託を持ちかけた。


ガド

チーム・チャリオットの盾役である犀(サイ)人。属性は「土」。

畳より大きな巨大な盾を軽々と操り、土属性の魔法も併用して大地に根を張り

敵の攻撃を食い止める典型的な盾役といえる存在。

巨大な体格に反して愛嬌のある顔立ちで、性格は落ち着いた雰囲気の年配風。

同じ土属性のフォークスがチームに入ってからは彼に魔法の手ほどきをしている。


セルージョ

チーム・チャリオットの弓使いの馬人。属性は「風」。

スタイリッシュな体形で、イタリアの伊達男のような雰囲気。

弓を扱う後衛で、風属性の魔法も併用し、撃った弓の軌道を操る事もできる。

当初は猫人のニャンゴを甘く見ていたが、ブロンズウルフに遭遇した時には

いつの間にか攻撃を命令しており、その時から戦力として認めていた模様。

チームの交渉役も担当しており、フォークスを貧民街から救い出す際には

フォークスの身柄を抑えていた男との交渉を務めている。


シューレ

「静寂」の二つ名を持つソロの黒豹人の女冒険者。属性は「風」。

エスカランテ侯爵領の出身で、武術に長けている。

足音も立てずに歩く事ができ、目にもとまらぬ速さで短刀を構えることができる。

ニャンゴと同じ宿に宿泊した際に彼が使った魔法のドライヤーを気に入り、

その後ブロンズウルフを倒した手腕も知り、ニャンゴをパートナーに誘う。

しかしニャンゴがチャリオットに入る意志を変えず、

一緒にチャリオットに入る事で落ち着いた。

猫人をモフるのを楽しみにしているのだが、猫人は汚くて臭いため、

宿で風呂に入るニャンゴに目を付けたのも、綺麗好きな猫人を探していたためだったらしい。

アジトではニャンゴを部屋に連れ込んで寝る事も多い。

貧民街から助け出されたフォークスの事も、その後生活が改善されて毛並みがよくなって

臭さも無くなり、ニャンゴ同様モフるようになった。

ニャンゴの事は冒険者としても有能と評価しており、

ニャンゴをけなしたり認めない相手には露骨に不機嫌になる。

自分も猫人を救うために何ができるか試したいと考えていたようで、

ひったくりに遭った猫人のミリアムを拾い、弟子にして鍛え上げるようになった。

ロックタートル討伐時に生餌のゴブリンを探す際には、

ミリアムに探索をさせて彼女の成長を促した。

常に冷静沈着な性格だが、従姉一家の仇であるゾゾンが貧民街にいると知ると冷静さを失い

短刀さえ忘れて飛び出そうとするほど取り乱していた。


フォークス

ニャンゴの兄である猫人。ニャンゴの2歳年上の次男。属性は「土」。

黒猫であるニャンゴと違い、斑模様。

ニャンゴがイブーロの街に旅立つ前にイブーロの街に旅立っている。

大雪で出発が遅れて就職にも大きく出遅れ、元々世間では猫人に対する差別も多い上に

できる仕事も限られていて、やっと見つけた仕事も全くこなせず、所持金も底をついた挙句

騙されて借金も抱え貧民街で男娼として身を売るどん底生活を送る羽目になっていた。

マーケットでパンを盗むところをニャンゴに目撃され、その後彼の現状を知ったニャンゴが

チャリオットの仲間の力を借りて身受けする事になり、貧民街を脱出することができた。

その後、チャリオットの厚意でチームに身を置きながら

土属性の魔法の腕を磨き自立を目指している。

ニャンゴとは実家ではお互い無関心な兄弟だったが、ニャンゴに救われてからは

絆を強めており、よく働くようになり、人見知りな性格も克服していった。

貧民街を牛耳る連中による学校占拠作戦を偶然知っており、

それをチャリオットに知らせた事で、後にその占拠事件の阻止につながる事になった。

ニャンゴに促されてゴブリンの心臓を食べて魔力が大幅に上昇したが、

その副作用で食べた後は高熱にうなされており、それまでろくに魔法を鍛えてなかった事から

その副作用が重いものになったと思われる。

ノベル2巻には、彼がイブーロの街に出て、貧民街に落ち、その後ニャンゴに助け出されて

チャリオットに身を置く様子が、彼の視点で描かれている。


ミリアム

トローザ村出身の白猫の猫人の女性。属性は「風」。

都会暮らしに憧れ、家族の反対を押し切ってイブーロの街にやってきたが

住む所も無く、仕事も見つからず途方に暮れていたところ、

カバンをひったくられたところをシューレに助けられた。

シューレに街の暮らしは猫人に優しくないから帰るよう諭されるが、

頑なに拒否したところ、シューレに弟子として鍛えられる事になった。

以来、シューレに肉体も魔力も厳しく鍛えられ続けている。

最初は過酷な修行に逃げ出そうとも考えていたようだが、ギルドの居心地の良さと

シューレが街で暮らせるようにしてくれていると理解している事から

修行から逃げず、頑張り続けるようになった。

猫人としてはありがちな風呂嫌いで、

当初、あまりに汚れていたのを見たニャンゴは彼女を灰色の猫人だと思っていた。

ノベル3巻には、彼女がイブーロの街に出てきて、仕事も無くひったくりに遭い

シューレに助けられ、拾われて鍛えられる様子が彼女の視点で描かれている。


ジル

冒険者チーム・ボードメンのリーダーである熊人。

チャリオット、レイジングと組んでブロンズウルフを討伐する事になった。

他のチームの冒険者に対しても面倒見がよく、ニャンゴもイブーロの街に移ってからは

たびたび世話になっており、ボーデとの決闘の際には自分の実力を見せつけるために

派手でわかりやすい形で勝てと助言している。

ニャンゴからオークの肉を高く売るために、一晩水につけて体温を下げる方法を教わっており

それ以降はチャリオット同様に高値で売るれるようになった。

普段はお調子者だが、冒険者としては一目置かれる存在。


テオドロ

冒険者チーム・レイジングのリーダーである豹人。

冒険者としての強さから強引な性格で、敵も多い。

ブロンズウルフ討伐作戦の際は、他のチームに戦わせておいて美味しいところを持っていこうとし

自分が危機に陥ると仲間を盾にし、挙句ニャンゴがブロンズウルフにとどめを刺すと

自分のチームの手柄を主張しはじめ、チームのメンバーたちに総スカンをくらって

全員がチームをやめていき、解散してしまった。


ボーデ

冒険者チーム・レッドストームのリーダーであるジャッカル人。属性は「火」。

ニャンゴが冒険者としてイブーロの街に来た日にレイラをめぐって因縁をつけ、

後に舎弟3人がニャンゴを襲い返り討ちにされた事を機にギルドでニャンゴと決闘、

ほぼ何もできずに敗れた挙句、勝負がついて背を向けたニャンゴに斬りかかるが

それも見抜かれてニャンゴに空属性魔法で生成した空気の塊を顔面にぶつけられて撃沈。

後に治療を受けたものの、鼻が微妙に曲がったままとなり

陰で「鼻曲がりのボーデ」と呼ばれるようになった。

冒険者としての腕は確かだが、黒オークの血抜きすらまともにできない仕事の雑さのせいで

評判は良くなく、評価も伸び悩んでいるのだが、それを人のせいにする節があり

上手くいかないのは法螺話で評価を得ているニャンゴの謀略と考えている。

ラージェ村でのロックタートル討伐でチャリオットと対立する事となるが

やはり仕事の雑さと亀系の魔物の討伐経験が無かった事が災いし、

生餌のゴブリン共々、ロックタートルに右腕を食い千切られてしまう。

その後ロックタートルを討伐したニャンゴをやはり認める事は無かった。

ノベル4巻では、ロックタートル討伐に挑む様子が彼の視点で描かれており、

ニャンゴの手柄は全て法螺で、決闘でニャンゴに負けたのは

チャリオットの仲間やジルが結託したインチキと思っている事、

そしてロックタートルに右腕を食われる経緯が記されている。


バルガス

チーム・レッドストームのメンバーである水牛人。属性は「水」。

水属性の魔法で槍を生成することができる。

ボーデと同じく、ニャンゴの実力を認めていなかったが、

ロックタートルの討伐に失敗した後、チャリオットに説得され、

他の仲間と共にチャリオットの討伐に加わる事となった。

その後、ニャンゴの砲撃魔法陣とシューレの風属性魔法の斬撃で

ロックタートルを倒す様子を目の当たりにし、彼らの実力を認めた。

その後はボーデに自分達の未熟さを話すが、やはりボーデは認めていない模様。


クレン

チーム・レッドストームのメンバーである馬人。属性は「風」。

索敵能力が高いのだが、ボーデからは臆病者と言われている。

ロックタートル討伐に失敗した後、ライオスに状況を説明しており

討伐方法の間違いを指摘されている。


カルロッテ

全員が犬人で幼馴染の関係である冒険者チーム・トラッカーのリーダー。属性は「火」。

黒髪の短髪。チームの盾役でもある。

土の採掘に向かう陶器工房の3人の護衛依頼を受けており、

ニャンゴがそのオブサーバーとして参加する事となった。


フラーエ

チーム・トラッカーの槍使い。属性は「風」。チョコレート色の長髪を後ろで束ねている。


ベルッチ

チーム・トラッカーの弓使い。属性は「土」。白茶斑のおかっぱ頭をしている。

他のメンバーより先にニャンゴとギルドの射撃場で知り合っている。


デリウス

「エスカランテの赤獅子」と呼ばれる銀級冒険者である獅子人。

ニャンゴがワイバーンの頭を粉砕した手柄を金で買ったと罵り、ニャンゴと勝負するが

ニャンゴの圧倒的火力の魔法の前にあっさり負けている。


ピアズ

ワイバーン討伐に参加していた冒険者チームの1人である狐人。

ワイバーン解体の際に突然その現場に突入、ワイバーンの心臓を生で食べるが、

全身から大量に出血し、あっさり死亡してしまった。

残った仲間である熊人のカルダー、豹人のマコーレとは幼馴染でチームを組んでいた。

自分だけ能力が低い事を気にしており、今回の行動に出たと思われるが

その副反応による死の危険性をまるで理解していなかった模様。

仲間達によると、ガサツな自分たちのまとめ役として大切な存在だったらしい。


イブーロの街編集

ギルド関係者編集

コルドバス

イブーロの街のギルドマスターの獅子人。元金級の冒険者。

体格だけならライオスを上回っている。

学校占拠事件の聞き取りでチャリオットの面々に事情聴取を行っている。

その後も何かとニャンゴを気にかけている様子が見られる。


ジェシカ

イブーロの街のギルドで受付をしている犬人の女性。

来訪者には笑顔で接し、仕事は淡々と進める、典型的な受付嬢。

冒険者として初心者であるニャンゴに的確なアドバイスをしている。

ニャンゴが魔銃の刻印魔法の修行でギルドの射撃場の鉄の的を壊した際には、

かなり大激怒しており、ニャンゴが小さくなって平謝りする一幕もあった。

ニャンゴに王都土産のネックレスを渡された際には、レイラと一緒に

「女性の首にネックレスを付けるのは自分の所有物とする」という意味だと、

レイラと一緒にニャンゴに求婚して弄ぶ一幕も見られた。


レイラ

イブーロの街のギルドの酒場で給仕をしている獅子人の女性。

ニャンゴが酒場に来店するたびに気配のひとつも感じさせずに接近し、

ニャンゴを撫でまわして腰砕けにさせてしまい、最後にはニャンゴをお持ち帰りして

「奉仕」をさせている。

そのためニャンゴが酒場の男性客に恨まれる要因となっている。

後に治ったニャンゴの左目を見た時には、何かしらの力を感じると見抜いている。

ニャンゴがチャリオットに入る1年前、オークジェネラルと刺し違え死亡した

チャリオットのメンバーだったケビンとは恋人同士だったと思われる。


学校関係者編集

レンボルト

イブーロの街の学校の先生である羊人。

刻印魔法を研究していて、空属性の魔法で刻印魔法を発動するニャンゴに興味を持ち

研究協力のリクエストを出した。

ニャンゴの知らない刻印魔法を教える条件で、研究を協力させた。

刻印魔法を体感しようとして、度々痛い目に遭っている。

校内でミゲルがニャンゴを罵倒しだした時は、ニャンゴより先にミゲルを𠮟りつけ

教師らしい面も見せている。

ニャンゴの王都への道中に反貴族派に襲われ、粉砕の魔道具が猫人の自爆に

使われたと聞いた時は、少なからずショックを受けていた。

ニャンゴが用途不明の魔法陣の効果の調査を依頼されたと聞いた際には、

その調査法をアドバイスしている。


メンデス

イブーロの街の学校の武術の先生である狼人。

ジャスパーとニャンゴの手合わせの後、自分もニャンゴと一戦交え、勝利した。

猫人ながら予想以上の強さを持つニャンゴを賞賛している。

貧民街の連中による学校占拠計画をニャンゴから知らされた時には、

完全には信用はしなかったものの、校内の騎士達の引き締めに利用しようとしたが

その日のうちに襲撃され、ニャンゴが抵抗しようとした時には、

生徒の安全を最優先するために制止しており、その後占拠犯に危険視され拘束された。


ルチアーナ

イブーロの街の学校の植物学専門の先生であるタヌキ人の女性。

ニャンゴにアツーカ村の新たな産業とするために、プローネ茸の栽培を考えていると相談され

自身も経験の無い菌茸の栽培に興味を持ち、協力を買って出る事となった。


ジャスパー

イブーロの街の学校の生徒である豹人。

武術は1年生(当時)ではトップの実力だが、ニャンゴと手合わせをして敗れている。


クローディエ

イブーロの街の学校の生徒会長である豹人。ジャスパーの姉。

ジャスパーの非礼をニャンゴに詫びている。

後に起きた学校占拠事件の際、占拠犯に強姦されそうになったところを

ニャンゴに救われ、好意を持つようになった。

ニャンゴがゾゾンに背中を斬られて重傷を負い、入院した際には

誰がニャンゴの世話をするか、オリビエ、シューレと言い争っていた。


その他編集

ローリス

クローディエとジャスパーの祖母で衣料品店のホイスラー商会会長の母親である豹人。

迷子になっているところをニャンゴが助けており、

その際に空属性の幼馴染が魔法を諦め剣一本で冒険者を目指し帰らぬ人になった事や、

兎人の幼馴染が貧民街に落ちて抜け出せなくなった事、そして貧民街の危険性を語っている。


ルシオ

魔道具の製造販売を行っているカリタラン商会の会長である馬人。

チャリオットが受けたカリタラン商会の護衛依頼を通じて、

ニャンゴが用いる空属性魔法による刻印魔法を披露するリクエスト依頼を出した。

普通は土台に描く魔法陣を宙に作り出すというニャンゴの発想を

実際に魔道具に使えば、魔道具に革命が起きると言い放っている。


カーヤ村編集

ミーリス

グロブラス領のカーヤ村のギルドの受付嬢であるウサギ人。

カバジェロが冒険者登録に来た際に、彼の担当を務めた。

明らかに小汚い身なりで、隻腕隻脚のハンデを持つ彼にも差別することなく手続きを行い

カバジェロが信じていた「王族や他の貴族達はグロブラス伯爵の悪政を黙認している」という

間違った知識を指摘するなど親身になり、カバジェロの旅立ちの手助けを行い

カバジェロを開拓村以外で初めて人間として扱った人物。


キルマヤの街編集

オイゲン

エスカランテ侯爵領のキルマヤの街のグラーツ商会の会長であるシマウマ人。

用心棒であるタールベルクを強く信頼しており、

得体の知れなかったカバジェロをあっさりと雇ってくれた。


タールベルク

エスカランテ侯爵領のキルマヤの街のグラーツ商会で用心棒を務める

元金級冒険者である犀(サイ)人。。属性は「水」。

レトバーネス領での商談の帰りにカバジェロを発見し、

隻眼隻脚でラガート子爵領に向かう彼を同乗させ、廃村になった開拓村を出た事情を聞き

彼を補佐として雇い入れた。道中でカバジェロの火属性の魔法の実力を見て

威力はあるが命取りになりかねないほど圧倒的に経験不足と指摘し、

彼を助手として雇い、弟子として鍛えていく事となった。

なお、カバジェロが反貴族派である事は本人が語らなかったため一切知らず、

タールベルクも追及しなかった。名前も彼が名乗った「ジェロ」が本名だと思っている。


貴族とその関係者編集

ラガート子爵家編集

フレデリック・ラガート(ラガート子爵)

トモロス湖の畔に建つダルクシュタイン城に居を構える子爵であるピューマ人。元王国騎士。

商人や職人などの領民達から直接話を聞く機会を設けるほど気さくな性格で

ワイバーンを討伐したチャリオットを居城に招待した。

歓談の際にニャンゴが王都に行きたがっている事を知ると、

娘アイーダが巣立ちの儀を受けるため、彼と夫人とアイーダの3人が

王都に向かう際の護衛としてリクエストを出した。

猫人の待遇改善の取り組みを過去に行ったことがあるが、猫人の抜け毛の噂や

怠け癖や風呂嫌いに足を引っ張られて頓挫した事がある。

ニャンゴから「貧民街に堕ちない仕組み」を嘆願された際には、

村からイブーロに仕事に出てきた者達に対する待遇改善を約束している。

貧しいどん底生活を強いられていた者達が反貴族派として襲撃を行い、

猫人に至っては自爆までするという事態を悩むニャンゴに対し、

冒険者として活躍し、確固たる地位を築いて、自身が憧れられる存在になるよう話している。

アイーダの巣立ちの儀の際には、エルメリーヌ王女を優先で守るようニャンゴに指示し

当日は魔力回復のポーションを手渡している。

巣立ちの儀が終わり、子爵領に帰った後は、自身の領土の身分格差の改善に

乗り出す方針を固めている。


ブリジット

ラガート子爵の夫人であるピューマ人。


ジョシュア

ラガート子爵の長男であるピューマ人。ブリジット夫人似で、知的で落ち着いた印象。

万一の襲撃を考え、アイーダの巣立ちの儀には出席しなかった。

巣立ちの儀が反貴族派の襲撃で中止になった後、ニャンゴに王族について説明している。

後に学院に入学するアイーダと入れ替わる形で卒業、帰郷した。


カーティス

ラガート子爵の次男であるピューマ人。ラガート子爵似で、活発でやんちゃな印象。

ニャンゴをラガート子爵家に仕官させるようラガート子爵に提言していたが、

冒険者としての働きで彼の空属性魔法は生かされると返され、納得している。

巣立ちの儀が行われる大聖堂でニャンゴが粉砕の魔道具を発見し、

爆破を未然に阻止した際、王城にニャンゴを連れて行く際には

ニャンゴを小脇に抱えて連れ込み、騎士達の笑いをとっていた。


アイーダ

ラガート子爵の末娘であるピューマ人。ニャンゴの2歳年下。

ニャンゴがワイバーンを討伐した話に納得がいっていない様子で、

ニャンゴとの手合わせを希望するが、子爵に止められている。

晩餐の時にはテーブルマナーがわからず真似ようとするニャンゴとフォークスに

見つめられたり、ニャンゴが料理をうみゃうみゃ楽しむ様子を見て、

そして自身のお気に入りの騎士だったジュベールを

ニャンゴが力比べで負かした事で、さらにニャンゴには悪印象を持ったようである。

それでもニャンゴが反貴族派の襲撃から守ってくれた事で認めるようになり

巣立ちの儀の際には、ニャンゴが自分とエルメリーヌ王女を一緒に守れるよう

有事の際には姫の傍にいるよう指示され、それを守っている。

後に、襲撃によって中止、延期になった「巣立ちの儀」を王国の城内で受けた際

授けられた属性は「火」。

その後、王都の学院に入学するため、王都に滞在する事となった。


ウォーレン

シュレンドル王国北の国境、ボスレウス砦に赴任している

ラガート騎士団7番隊隊長である獅子人。

アツーカ村近郊にブロンズウルフが現れ、使者として砦に来たニャンゴから

村長の救援要請の手紙を受け取り、8番隊と共にアツーカ村へ救援に向かった。

アツーカ村で再会した時もニャンゴの事は覚えていて、

ライオスからニャンゴがブロンズウルフに仕掛けた魔法の事を聞き、

ニャンゴの見る目か変わったようである。


バジーリオ

ラガート騎士団3番隊隊長である虎人。

ブーレ山に巣を作り、周囲の畜産に被害を与えるワイバーンの討伐で

エスカランテ侯爵家と競い合いをするが、勝敗より討伐と冒険者達に訴えかけている。

演説には多少なりともネタを挟む愛嬌も持ち合わせている。

ワイバーン討伐後は、ニャンゴにワイバーンの頭を粉砕した魔法を実演させている。


ナバック

ラガート子爵家の魔導車の御者である山羊人。

御者として何度も王都には行っており、アイーダの巣立ちの儀にも、

御者を務める事となり、同行するニャンゴにも旅先の様々な事を教えてくれた。

ニャンゴが反貴族派の茶虎の猫人が自爆で多くの命を奪った事を悩んでいた時には、

「お前が下を向く事は支えてきた人を侮辱する事」と叱咤激励し、立ち直らせている。


エスカランテ侯爵家編集

アルバロス

エスカランテ侯爵家の先代領主である初老のジャガー人。属性は「火」。

現役時代には王国騎士団長を務めていた。

王都で暮らしている現当主であるアンブリス夫妻に代わり、領家を守っている。

からっぽで役立たずと言われた空属性魔法を有用に使いこなしている

ニャンゴの噂を色々聞いており、ラガート子爵家と共に訪ねてきた際は

火属性を熱望する孫のデリックに、ニャンゴをダシにして

どんな属性を得ても下を向いたり増長するなと諭している。


デリック

エスカランテ侯爵家現当主の四男であるジャガー人。ニャンゴの2歳年下。

ラガート子爵家のアイーダと共に王都で行われる巣立ちの儀を受ける事となり、

兄たちと同様、そのまま王都で暮らすこととなり、騎士見習いとして訓練を重ねる。

アイーダに自分は成功すると豪語するなど、自信過剰な面がある。

属性は、祖父や父と同じ「火」を熱望していたが、ニャンゴの空属性を知り

考えを改めて始めているようである。

巣立ちの儀の会場が襲撃された際、頭と肩を負傷して、ニャンゴの手当てを受けた後

エルメリーヌ姫とアイーダと共にニャンゴに守られる事となった。

後に、襲撃によって中止、延期になった「巣立ちの儀」を王国の城内で受けた際

授けられた属性は「水」。熱望した火属性は叶わなかったが、

からっぽと言われた空属性の魔法を有用に使いこなしてきたニャンゴを目の当たりにし

自分も授かった魔法に工夫を重ねて騎士団長を目指す決意を固めている。

その後はエルメリーヌ王女の光属性魔法で襲撃の時の怪我を治され、

予定通り騎士見習いとして騎士候補生の訓練所に入隊した。


モネク

エスカランテ侯爵の屋敷のメイドである黒羊人の女性。

ロクサーヌと一緒に花見の穴場に来たところ、同じく花見をしていた

ニャンゴとナバックに遭遇し、同席している。


(エスカランテ侯爵についてはシュレンドル王国騎士の項を参照)


グロブラス伯爵家編集

アンドレアス

グロブラス伯爵家の現当主である豚人。30代だが50代に見えるほど老けている。

年貢を過剰に取り立てたり、開拓民が切り開いた農地を難癖付けて直轄地として

強引に奪い取るなど、黒い噂がある。

そんな噂を裏付けるように、ラガート子爵との関係は良好とは言えない。

滞在中のニャンゴやラガート子爵家の騎士達への扱いは酷く、

部屋も食事も嫌がらせレベルで、別れ際にはニャンゴを「劣等種」と罵っている。

王都からの帰り道に立ち寄った際は、ニャンゴへの態度は一変し、

ラガート子爵達貴族と同等にもてなしていた。


レトバーネス公爵家編集

アーレンス

レトバーネス公爵家の当主である、王家の血筋である獅子人。

二代前の国王の弟から連なる家。

ラガート子爵家の車列が反貴族派に襲撃された際に、応援の騎士による誘導、

捕らえた反貴族派の取り調べ、死亡した騎士の埋葬に協力した。


グリエット子爵家編集

ロクサーヌ

グリエット子爵の屋敷のメイドである羊人の女性。

モネクとは街でのショッピングで知り合っている。


シュレンドル王国編集

王族編集

国王

シュレンドル王国の国王である獅子人。

巣立ちの儀が襲撃された際、ニャンゴが反貴族派からエルメリーヌを守り抜いた事を賞賛。

しかしアーネストが死亡した報せを受け、その日の予定だった晩餐会の中止を宣言している。

その後のアーネストの葬儀の際には、襲撃犯は必ず捕らえて罪を償わせ

貧しき者に助力する国の改革を宣言した。

その後、襲撃で中止になった巣立ちの儀を王城内で行い、

その際にニャンゴを王国に多大な貢献があった者として王国騎士と同等に遇する

「名誉騎士」に叙任、「エルメール」と家名も与えた。


フロレンティア

国王の第四王妃。ファビアンとエルメリーヌの母親。

エルメリーヌの巣立ちの儀に国王と共に出席していた。


アーネスト

シュレンドル王国の第一王子である獅子人。次期国王に最も近い存在。

ニャンゴと対面した際、いきなり「劣等種」と罵っており

カーティスの事も先祖の功績に驕るなと罵っていた。

その時ニャンゴは頭を下げていたため、彼の顔を見ていない。

巣立ちの儀の会場警備の責任者を務めていたが、反貴族派の襲撃の際に

国王より先に会場を離れたが、乗っていた魔道車が爆破され、死亡している。


バルドゥーイン

シュレンドル王国の第二王子である白虎人。第二王妃の息子。

武術の鍛錬をかなり積んでいる様子で、

ニャンゴ曰く、アーネストが陰の気の塊だとすると、彼は陽の気の塊と感じるらしい。

ファビアン曰く、彼に次の国王になってもらいたいらしいが、

特に決まりではないものの、慣例で獅子人以外は国王になることはできず、

それは長兄のアーネストが死亡した後も変わらない。

アーネストとは母親が違い、誕生日が2週間しか違わない。

ディオニージがニャンゴを近衛兵に勧誘するために彼を訪ねた際に同行しているが

あくまでニャンゴの意思を尊重させた。


クリスティアン

シュレンドル王国の第三王子である獅子人。次期国王への意欲を示している。

アーネストの死により、最も次期国王に近しい存在となった。

反貴族派の襲撃からエルメリーヌ姫を守り抜いたニャンゴの防御力を見込み、

譲渡を打診していたが、ラガート家に断られている。


ディオニージ

シュレンドル王国の第四王子である獅子人。第二王妃の息子。

クリスティアンとは母親が異なり、誕生日が1ヶ月しか離れていない。

後にニャンゴを近衛兵として勧誘するためにラガート子爵家の屋敷を訪ねるが本人に断られ

バルドゥーインにも説き伏せられて諦めている。


エデュアール

シュレンドル王国の第五王子である獅子人。

ニャンゴを王城に呼び、眠り薬を盛った茶を飲ませたうえで

双子の妹であるセレスティーヌ王女と既成事実を持たせて近衛騎士に

無理矢理取り立てようとしたが、本人の決死の抵抗で逃げられている。

翌日には本人からニャンゴとラガート子爵にこの件を詫びた一言だけの手紙が届き

後に国王自らニャンゴに詫びており、表面上は和解している。


ファビアン

シュレンドル王国の第六王子であるチーター人。

獅子人でない事と第六王子という王位継承の下位に位置している事もあって

自身は王様にはならないと語っている。

妹であるエルメリーヌが巣立ちの儀を受けるとあって、彼女を守るために

ニャンゴに守りの任務を全うさせるために色々と手を回している。

騎士団には当初ニャンゴの魔法行使を断られているが、

有事の場合に限りという条件で何とか許可を得ている。


クリスティーヌ

シュレンドル王国の第四王女で、第五王子エデュアールの双子の妹。

エデュアールと結託し、ニャンゴを無理矢理近衛騎士に取り立てようとした。


エルメリーヌ

シュレンドル王国の第五王女である獅子人。

ニャンゴの事は、初対面の時から興味津々に見ていた。

アイーダやデリックと同い年で、一緒に巣立ちの儀を受ける事となる。

巣立ちの儀の当日、ニャンゴに自身の縁者である証のメダルを手渡しており、

ニャンゴの警備の際、彼が信用される効力を発揮している。

反貴族派の襲撃の際には自身の安全より負傷した周囲の子供たちの救済を優先しており、

それでもニャンゴによって守り抜かれ、アイーダやデリック達と共に襲撃から生還した。

実はニャンゴに渡したメダルは、女性の王族が近衛兵を任命するための物であり

ニャンゴは仕官しなければならないのかと不安になるが、

任命は本来は巣立ちの儀の後のため、正式な任命とは言えず、

後にニャンゴが女性の王族に男性が仕官する場合、去勢しなければならないと知り

本人が仕官を拒否したため、ニャンゴが彼女の近衛兵になる事はなかった。

自分を救ってくれたニャンゴに好意を抱くようになり、

ニャンゴに「私を妻として娶るなら問題ない」と話すなど、

結婚をほのめかす話をしているが、国王に咎められている。

後に、襲撃によって中止、延期になった「巣立ちの儀」を王国の城内で受けた際

授けられた属性は、治癒に長けた「光」。その魔力は非常に優れており、

最初の披露の際に、見えなくなっていたニャンゴの左目を元通り見えるよう治してみせた。

その後、王都の学院に入学している。

希少な光属性の魔法を授かったため、今後彼女が命を狙われる危険は少ないとされている。


王国騎士編集

アンブリス・エスカランテ(エスカランテ侯爵)

エスカランテ侯爵家現当主で、シュレンドル王国騎士団長であるジャガー人。

属性は「火」。巣立ちの儀の襲撃が鎮圧された後、エルメリーヌ王女やデリックを

守り抜いたニャンゴに礼を述べている。デリックが負傷した事を詫びたニャンゴに対し

「デリックが姫のもとにに早く駆けつけていれば守れていた」と返し、

エルメリーヌ姫たちを守り抜いた手柄を賞賛し、握手を交わした。

その後、ニャンゴがエデュアール王子に眠り薬を盛られ、王城から逃げるところに鉢合わせ

ニャンゴを保護し、ラガート子爵の屋敷まで送り届けている。


ジゼル

「凍獄」の二つ名を持つエルメリーヌ王女の護衛の女騎士であるガゼル人。

ファビアンの提案でニャンゴの空属性の盾に対抗して見せたが、

斬る事ができず、「ワイバーンの鱗を斬りつけているよう」と称している。


ブラーガ

第四王子ディオニージの近衛騎士である熊人。見るからに攻撃特化の騎士。


ヴァリーン

第五王子エデュアールの近衛騎士である狼人。

エデュアールがニャンゴを近衛騎士に取り立てようとした際に

それを拒否して屋敷を出ようとするニャンゴを取り押さえようとして、

逆にニャンゴの空属性の魔法で阻まれている。


王国騎士見習い編集

オラシオ

アツーカ村出身の王国騎士見習いで、ニャンゴの友人の牛人。属性は「風」。

ニャンゴやミゲルとは同い年だが、他の種族より一回り体が大きい。

しかし気が弱くお人よしな性格が災いし、ニャンゴ同様ミゲルにいじめられていた。

ニャンゴと一緒に巣立ちの儀式を受けており、その際に魔力の強さを見込まれ

王国の騎士団にスカウトされている。

その後、ニャンゴと一緒にイブーロの街の祭りを回り、ニャンゴがお金を出して挑戦した

吹き矢で火の魔道具を手に入れ、以来ずっと大切にしている。

ニャンゴがギルドで冒険者登録した際に彼も一緒に魔力指数を計測したところ

465という驚異的な数値と判明している。(一般的な成人の魔力指数は120)

その後、騎士としての修行のため、王都へと旅立っていった。

当初は過酷な訓練の日々に毎日泣いていたけれど、3年目には体は相当大きくなり、

泣き虫も治っている。同室の仲間の中では魔法力は一番だけど、

武術や勉学は同室の仲間たちに助けてもらっているらしい。

ラガート子爵家の護衛のために新王都に来たニャンゴと再会を果たしており、

同室の仲間たちと共に王都の街を巡る事となった。

ニャンゴが王都を発つ前日には、訓練所を訪ねてきたニャンゴに

訓練で身に着けた強力な風属性魔法を披露し、ニャンゴに感激の涙を流させた。

ノベル5巻では、ルベーロからニャンゴの名誉騎士叙任の話を聞き、ニャンゴと再会、

新王都のギルドでニャンゴが名誉騎士のギルドカードを受け取り、

金級冒険者に昇格する所を目の当たりにする様子が彼の目線で描かれている。


ザカリアス

エスカランテ領出身の王国騎士見習いで、オラシオの同室の仲間である熊人。

オラシオより体が一周り大きく、故郷にいた頃から武術を学んでおり

オラシオに体格を活かした戦法を手ほどきしている。


トーレ

レトバーネス領出身の王国騎士見習いで、オラシオの同室の仲間である馬人。

身体能力が優れていて、オラシオも体の鍛え方などを彼から学んでいる。


ルベーロ

レトバーネス領出身の王国騎士見習いで、オラシオの同室の仲間である犬人。

オラシオの同室のメンバーの中では一番小柄で、記憶力と学習能力に長けている。

情報通でもあり、ニャンゴの名誉騎士叙任の話も彼が仕入れてきている。


学院関係者編集

ゲッフェルト

シュレンドル王都学院の学院長である狼人。年齢は60代後半と思われる。

ニャンゴの空属性魔法に興味を持ち、入学式の後に彼を学院長室に招待し、

リンネ教授と共にニャンゴの魔法の話に耳を傾けていた。


リンネ

シュレンドル王都学院で刻印魔法を教えている教授である犬人の女性。

ニャンゴが空属性魔法で刻印魔法を発動できる事を興味津々に聞いており

ニャンゴ曰くその様子はレンボルト教授にそっくりだったらしい。

古代遺跡から見つかった、魔力を流しても何も起こらない用途不明の

10種類の魔法陣の効果の調査をニャンゴに依頼した。


その他編集

ヌビエル

武具を扱うラーナワン商会の番頭である狸人。

ラガート子爵の依頼で、ニャンゴが子爵の関係者であると証明するための

装備を製造するために依頼された。製造期間の関係で、革鎧を提案し、

ニャンゴが自分で空属性の魔法で鎧を作れる事から、

機能性より見た目重視の鎧の製造を製造する事となった。


ベートルス

シュレンドル王国新王都のギルドマスターである灰色狼人。

ニャンゴに名誉騎士専用のギルドカードを渡し、それに関する説明を行った。

ニャンゴに王都内の店の情報を教えたりもしたが、猫人に偏見を持つ店だったり

偽物の宝飾品を扱う店だったりして、恐らくニャンゴのトラブル対応力を試そうとした模様。


犯罪者編集

イブーロ学校襲撃事件編集

ボノス

イブーロの街の貧民街を仕切る裏社会の幹部。

偶然貧民街と学校を繋ぐ抜け道を発見し、学校を占拠して身代金をせしめる計画を立てた。

後にその襲撃の際に他の実行犯らと共に逮捕されている。


ゾゾン

イブーロの街の貧民街でゴルという偽名で用心棒をしている賞金首の狼人。

シューレの従姉一家を惨殺した仇でもあり、頬に大きな傷を持っている。

貧民街に潜入したニャンゴの気配を鋭く察知し、恐怖を感じさせ追い払っている。

後の学校占拠計画にも参戦し、校内で事件解決のため暗躍していたニャンゴに

背後から斬りかかり重傷を負わせる。

直後に学校に乗り込んだシューレやライオス達と戦い、圧倒するが

ニャンゴの最後の力を振り絞ったサミングで目を潰され、シューレに討ち取られ絶命した。


山賊編集

エフベト

ヘールズ村の村長である犬人。

村ぐるみで山賊行為をしており、村の財政が立ち行かなくなるたびに

通りかかる旅人を襲って金品や食糧を奪った挙句に殺害していた。

カリタラン商会の馬車を狙い、村に誘い込んで襲撃を仕掛けるが、護衛依頼を受け、

同行していたチャリオットによって撃退されてしまう。

自ら村の窮状を訴えるが、それも村に足止めし寝込みを襲っての

皆殺しを狙っていると見抜かれ、主犯格と一緒に捕縛され、

目的地であるナコートの街の騎士団に身柄を引き渡された。

山賊の中にはラガート子爵家の騎士を騙った者もいた事から、

それが重罪とみなされ、後に処刑されたと思われる。

ヘールズ村に騎士団が向かった時には、既にほとんどの家屋が焼け落ち、

村人達が逃亡していた事から、山賊行為が発覚した時の事も考えていた模様。

ヘールズ村出身であるカリサによると、子供の頃はミゲルのように親の権力を傘にする

ろくでもない性格だったらしい。


反貴族派編集

ダグドゥーレ

反貴族派の重要人物と思われる白虎人の男性。

ある貴族と使用人の間に生まれた息子で、母親共々追い出されているらしい。

開拓村などの貧しい村を回り、貴族や豪商から大金を奪い、貧民たちを支援し、

王族貴族制度を無くして真面目に働く者たちが中心の社会を築く理想を語っている。

そして貴族たちはいかに人々を重税で苦しめた、巻き上げた税で贅沢三昧しているかを語り

貧民たちを扇動し、反貴族派に引き入れてきた。

しかし貧民たちによる襲撃の現場には現れなかったり、

「魔物の心臓を食べて魔力を上げる場合、オーク以上の魔物の心臓を食べて

その後は堪えて耐える事」と、まず確実に副作用で死ぬ方法を伝授したりと

明らかに貧民たちを懐柔して使い捨ての道具にしている面が見て取れる。


カバジェロ(ジェロ)

グロブラス伯爵領のトモス村ででラガート子爵の車列を襲撃した

反旗族派の一味である黒猫の猫人。属性は「火」。

茶虎の猫人による粉砕の魔道具に魔石を打ち付けての自爆から始まり、

魔銃や弓矢で武装した集団による襲撃が行われるが、ニャンゴに返り討ちにされた後、

最初の茶虎の猫人同様に自爆を仕掛けようとするが、

自爆自体をニャンゴに阻止され生き残り、拘束される。

自分を助けたニャンゴに対し「貴族の飼い猫」と罵る。

相当に貧しい生活をしていたようで、貴族がいなくなれば今よりずっと生活が良くなると

根強く信じているらしく、取り調べでニャンゴの話に全く聞き耳を持たなかった。

その後、王都への護送中に1人で脱走し、故郷でもある既に廃村となったロデナ村のアジトで

5人の仲間と合流、今後について話し合いの末、オークを襲ってその心臓を食べて

魔力を高める方針を固め実行するが、オークの反撃で1名が死亡し、

残る仲間達も心臓を食べた副作用で全身から出血し、カバジェロを残して全員死亡、

カバジェロ本人も自身が放った魔法の炎で左腕と右脚を焼失してしまい

圧倒的な魔力と引き換えに、あまりに大きすぎる代償を払う結果になってしまった。

その際に全身の毛の色が黒から灰色に変わっている。

その後、ニャンゴに恨みを晴らしたいという執念で彼がいると思われる

ラガート子爵領に行くために体と魔力を鍛え、ゴブリンやコボルトを倒して

その不味い肉を食いつないでお金にするための魔石をため込み、

非常食が尽きかけると、冒険者登録をするためにカーヤ村の冒険者ギルドを目指した。

登録の際、襲撃犯と悟られないよう、「ジェロ」と名乗り、その名前で登録した。

登録の際にギルドで担当したミーリスや、後に宿泊した宿の女将との会話から

これまでロデナ村という閉鎖空間で生きたせいで、自分が如何に世間知らずか思い知り

ダグドゥーレの教えに疑問を持つようになり、自身の目で世界を確かめるために、

改めてラガート子爵領を目指し、旅立つ事となった。

その道中、グラーツ商会の用心棒のタールベルクに声をかけられ、

彼が御者を務める馬車に同乗、彼の進言で用心棒補佐として雇われ、

魔力が強い半面、粗削りで未熟な点を指摘され、自身に足りない知識や経験を得るため

彼の進言で助手となり、キルマヤの街に同行する事となった。

ノベル5巻では、護送中に馬車から脱走し、タールベルクの助手になるまでの様子が

彼の目線で描かれている。


ウルマス

ラガート子爵襲撃作戦の際、廃村となったロデナ村で待機していた

反貴族派の1人である牛人。属性は「火」。

カバジェロがアジトに戻った事でようやく作戦失敗を知り、仲間たちと共に途方に暮れるが

カバジェロから魔物の心臓を食べる事を提案され、仲間たちと共に実行する。

オークの心臓を仲間と一緒に一緒に食べたら、自分が一番魔力が高まると自信があったが

カバジェロ以外の仲間全員と共に副作用で死亡した。


魔法編集

この世界には、大きく分けて3つの魔法が存在している。


属性魔法

別名「女神の魔法」。13歳になると、「巣立ちの儀式」によって解禁する。

人は火や水などそれぞれ様々な属性のうち、1つの属性の魔法のみ使う事ができ、

それ以外の属性魔法は使う事ができない。

自分で属性を決める事はできず、属性が変わる事も無い。

女神ファティマの名のもとに解禁するとされているが、

実際は魔法は生まれた時から封印されている。

これは幼いうちから不用意に魔法を使って大きな被害が出るのを防ぐためである。

なお、属性はあくまで個人個人で決まっており、親から属性は遺伝はしない。

たとえば両親が共に火属性でも、その子供も火属性になるとは限らない。


身体強化魔法

別名「人の魔法」。人から人へと受け継がれるため、そう呼ばれている。

自身の体に魔素を血管に流し、身体能力を強化できる。

冒険者の中でも、使用できるものは多いようである。

ゼオル曰く、身体強化魔法は最初、逃げ足を鍛えるのが正解らしい。

負傷した際に用いると、治りが早くなるため、ニャンゴも重傷を負った際には役立てた。


刻印魔法

別名「学者の魔法」。魔法陣が描かれた魔道具を用いた魔法。

魔道具にはそれぞれ火や水などの属性の魔法陣が描かれており、

魔法陣に魔素を注ぎ込むことで発動でき、

火をおこしたり水を出したり、日用品として利用する事が多いが武器にとしても使用される。

冷蔵庫のように魔石をセットして発動するものもある。

魔法陣は専門知識がないと作ることができないが、ニャンゴは空属性の魔法で魔法陣を作り

あらゆる属性の魔法を発動する方法を思いつき、成功させている。

土台に魔法陣を書く事で発動するものという常識が定着していたが、

ニャンゴの空属性で発動する際、宙に魔法陣を描くことで発動させることで

魔法陣全体から魔法が発動できると判明し

これまでの常識を覆した魔道具が製造されるようになった。

魔法陣は先史文明の遺物である魔道具を解析して実用化されているものらしく、

属性魔法より多くの種類が知られているが、用途不明の魔法陣も多い。


魔力編集

魔法は、自身の魔力を消費することで使う事ができる。

魔力は個人差があるが、平均的な成人の魔力指数は120。

猫人はかなり低く、ニャンゴがギルドに冒険者として登録した際に

測定した魔力指数は32。

体を修行で鍛えるのと同じように、

魔力も魔法を使い込む事で魔力を少しずつ上昇させることができる。

また、魔物の心臓は魔物の体内の魔石の影響で大量の魔素を含んでおり、

生で食べると魔力が爆発的に上昇する。

しかし食べた途端に大量の魔素が全身を駆け巡り、魔法を使いまくって魔素を放出しなければ

魔素に体が耐えられず、体が欠損したり、最悪命を落とす可能性もある。

特に強力な魔物の心臓を食べると、その対処が追い付かず、死亡する危険もさらに高まる。

この行為は表向きはファティマ教で禁じられていが、罰則があるわけではなく

事実上黙認されていて、あくまで自己責任である。


冒険者編集

この世界における冒険者は、魔物の討伐や商売人などの護衛などの依頼を受け、

それを遂行して稼ぎを得る職業の事で、この世界においては騎士に次ぐ人気の職業である。


冒険者ギルド編集

イブーロの街などの大きな街にある冒険者の活動を支援する施設。

冒険者であれば誰でも利用可能。

冒険者登録も、ギルドで行うことができ、巣立ちの儀当日は、

巣立ちの儀を受けたばかりの子供たちで大きな混雑が起きる。

依頼の受注、魔物から手に入れた素材の買取、お金を預け入れる銀行、

その他冒険者が利用できる宿を紹介するなどのサポートも行われている。

ギルドには闘技場もあり、冒険者同士の手合わせも可能となっており

仲の悪い冒険者同士の決闘にも利用されている。

その他には射撃場があり、弓や遠距離攻撃魔法の練習も可能となっているが

実戦で試したいという冒険者が多く、的である藁人形を壊した場合は

新しいものを作るか、銀貨1枚の支払いをしなければならないため、利用者は少ないらしい。

そのため、強力な魔法の練習には鉄製の的を使用した方がいいが

ニャンゴは魔銃の練習の際にその鉄製の的を壊してしまっており、

ギルドさえ想定外の事態だったため、ニャンゴに対する罰則を検討した結果

チーム・トラッカーが受けた護衛依頼に補佐として同行を命じられる形で落ち着いた。

なお、ニャンゴは次に鉄製の的を壊した場合は弁償だと宣告されている。

酒場や食堂も併設されており、冒険成功の後に祝杯を交わす冒険者も多い。

また、魔法を用いたシステムにより、冒険者の情報は他の街、国にも共有されており

活動拠点を移動した場合にも、これまでの成果は引き継がれる事となる。


資格

登録料の銀貨1枚が必要で、巣立ちの儀を受け、魔法が解禁されている事が条件となる。

そのため、巣立ちの儀を受けた記念に身分証明のために登録する者も多く、

そのまま冒険者としての活動はしないペーパー冒険者も多い。

なお、ギルドカードを紛失した場合は、銀貨1枚で再発行が可能。


ギルドカード

冒険者になると必ず発行される身分証明書で、

冒険者としての活動記録や手柄、問題を起こした場合はその事項も記録される。

冒険者登録をした際に本人の血液と魔力パターンが記憶されているため、

偽造はほぼ不可能とされている。

もしギルドカードを偽造したり、他人のギルドカードを使用した際には、

ギルドの信用問題にも関わるため、厳罰に処せられる。


冒険者ランク

冒険者として活躍を続けると、ランクの昇格が行われる。

最初は初級から始まり、ある程度冒険者として活動が認められると鉄級に昇格。

その後、冒険者として一人前と認められると銅級に昇格。

3人以上かつ過半数が銅級以上の冒険者チームは、

ギルドを介した護衛依頼が受けられるようになる。

そして銀級に昇格すると、それは凄腕冒険者という証となる。

さらに上には金級も存在するが、如何にして昇格できるかは殆ど知られていない。


罰則

冒険者として何らかの問題を起こした場合、その履歴はしっかりと残り、

場合によっては罰金や、ランクの降格等のペナルティが課せられる事がある。

犯罪を犯した場合は、冒険者資格を剥奪され、刑期を終えるまで再登録ができず

後に再登録をしても初級からとなり、明らかに犯罪者とわかるか、もしくは

年齢の割に腕の悪い冒険者と思われるなど、大きなハンデとなる。


依頼編集

冒険者に対して依頼をする場合、基本的にギルドを通して行われる。

冒険者に対しての直接依頼した場合に起こりえる

報酬の踏み倒しなどのトラブルを防ぐためである。


掲示板

ギルドの中にあり、依頼状が張り出される掲示板。

掲示される依頼は、基本的に不特定の冒険者に向けて行われる。

冒険者は受ける依頼状を手に取って依頼を受ける。

依頼を出す側は、手数料として依頼報酬の5%をギルドに支払う必要がある。


リクエスト

特定の冒険者やチームを指定する依頼。

依頼主からギルドに一旦預けられ、指定した冒険者またはチームが受付を訪れた際に

依頼状が渡され、受けるか否かを決める事ができる。

報酬が現金である場合は、ギルドを通じての支払いが行われる。


コミカライズ編集

佐藤夕子作画のコミカライズが、KADOKAWAの

ドラゴンコミックスエイジの単行本として発売されている。全2巻。

ニャンゴが巣立ちの儀で魔法を授かるところから、

ブロンズウルフを討伐した腕を見込まれて、チャリオットにスカウトされて

共にアツーカ村を旅立つところまでが描かれている。

原作やノベル版から、物語の構成が変更されている部分が見られる。


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