一般的に2人以上で食事する時は場を盛り上げる楽しい会話をしながら食べましょう、というのが従前の礼儀作法であり、日本の学校給食でも会話を楽しみながら会食し、人間関係を構築することが目的として掲げられている。
(学校における食育の推進の必要性 https://www.mext.go.jp/a_menu/sports/syokuiku/index.htm)
しかし2020年からの新型コロナウイルス感染症の流行により、飛沫感染対策として会話を極力避け(皆無を目指し)ての食事が求められるようになった。
これが黙って食べる食事、黙食である。
以前から黙読などを援用して黙食といわれる事があったかも知れないが、一般的に使用されるようになり(会食という語の辞書的な意味と一般的なイメージの乖離の掘り起こしとともに)定着したのはコロナ禍がきっかけであろう。
飲食店も感染源になってはたまらないので行政とともにせっせと奨励し、コロナ禍下のマナーとして通用している。
さらに食事を口に入れる時以外は食事中でもマスクをするマスク会食が提案されたが、これはマスクに食物が付着するなど不評でなかなか浸透しないようである。
大抵は2人以上の会食の場合問題となり、孤独のグルメを挙げるまでもなく独りでべらべら長広舌を捲し立てながら食事する奴はグルメマンガの中にくらいしかいないだろう、多分……