概要
華扇が『東方深秘録』に登場した際に初披露した。
華扇が右腕の包帯を縦横無尽に活躍させるスペルカードの一つである。
華扇は『東方茨歌仙』などではそれまで人前で「右腕」の能力を披露せず、その必要がある際は人目を避けてこっそりと行うことがほとんどであった。図らずも博麗霊夢に腕を掴まれ、その異質さをひと時現わしてしまったことはあったものの、以後は人前で右腕の具体的能力を曝すことは無かった。
しかし『深秘録』では決闘に際して各種モーションで様々に右腕と包帯とを活用、華扇にまつわる「動物たちを導く」という能力も併せ、多様にその能力を披露した。
<龍符「ドラゴンズグロウル」>もまた、その一つである。
華扇は『深秘録』以外の作品でも本スペルカードを使用しており、『東方憑依華』などでは本スペルカードそのものの使用の他にもそれぞれの完全憑依のコンビの相手に合わせた、本スペルカードをベースとした複数の完全憑依スペルも展開するなどの応用も行っている。
演出
『深秘録』における<龍符「ドラゴンズグロウル」>では、華扇の半身のカットインとともにまず相手に対して背を向け、足を開いて溜めるようなポーズをとる。このとき右腕は背面腰辺りに準備されており、前に突き出して握りしめた一方の左手から光が生まれる。
振り返って踏み込むと同時に正面斜め上方向に右腕をつきだす。
このときの右腕は腕や手の形状をしておらず、かつ包帯が拡大し、まるで鋭い歯牙をもった獣の顎のような形に変化しており、これが勢いよく正面斜め上方向に突き出される。さらにこの顎または口の中(華扇の体がある方向)から青色の太い光線が発射される。
放たれている間はジャンプするようなモーションであるが、実際には少し下方に移動しているため平行軸上に見る移動は無い。
光線そのものにも当たり判定があるが肥大化して形状が変化した右腕にも当たり判定があり、密着して放つと多段ヒットのような演出ともなる。
ヒットした場合相手は斜め上方向(華扇の攻撃と同軸方向)に吹き飛ばされる。
ただし本スペルカードは初手の攻撃方向が斜め上であるため、相手との位置関係によっては攻撃が失敗する事もある。これは同様に華扇のスペルカードである<包符「義腕プロテウス>がその初手への巻き込みに成功しないと以後のモーションに繋がらないことと共通している。
ただし<包符「義腕プロテウス」>は正面斜め下方向にその初手があり、上記のように斜め上方向に初手がある<龍符「ドラゴンズグロウル」>とは対照的である。
本スペルカードの使用にかかるコストは1000。
完全憑依コンビでの応用
さらに『憑依華』では完全憑依のコンビにあわせた共同スペルとも言えるスペルカードでも応用しており、いずれもCPU専用のものながら様々な応用を披露している。
基本部分は華扇が龍の顎の形に形成した包帯から自身よりもはるかに大きな、時には画面の三分の一ほどからほぼ画面を埋めるサイズの光弾を発生させ、これを様々に利用する。
例えば博麗霊夢との完全憑依のスペルカードである<龍蹴符「ドラゴンズ飛鳥井キック」>では華扇が巨大な光弾を作り出し、憑依が入れ替わってスレイブ側の霊夢がその光弾を蹴り飛ばすといった連携がみられるものとなっている。
夢の世界の華扇もまた本スペルカードを応用した完全憑依スペルを使用するが監視役であるドレミー・スイートはスレイブ側として直接弾幕構成に参加することはなく、スペルカード名称にドレミーの影響も表れているにとどまっている。
こちらは巨大な光の弾からそれよりは小さないくつかの光の弾を発生させるもので、共同スペルとはまた違う、華扇本人の性質による所の大きな<龍符「ドラゴンズグロウル」>の可能性の一つともいえるものとなっている。
『憑依華』における<龍符「ドラゴンズグロウル」>とも共通する要素をもつ完全憑依スペルは次の通り。
スペルカード名 | 完全憑依の相手 | 華扇の位置づけ |
---|---|---|
龍蹴符「ドラゴンズ飛鳥井キック」 | 博麗霊夢 | マスター |
龍化符「ドラゴンズエイリアンカプセル」 | 二ッ岩マミゾウ | マスター |
龍符「ドラゴンズオプティカルドリーム」 | ドレミー・スイート | マスター(夢の世界の華扇) |