概要
モーゼル社のモーゼル兄弟が成立へと向かうドイツ帝国軍採用に向けて1867年から開発し、正式採用試験を得て完成・採用された金属薬莢を使用する黒色火薬弾薬の単発式ボルトアクションライフル。
大量に輸出されて様々な国に渡り、モーゼルらしい堅実な設計が諸外国にウケて多くの採用を勝ち取った。
主なバリエーション、派生型
Karabiner 71
カービンモデル。銃剣ラグがなく、ボルトハンドルが引っかからないようにドロップ型になっている。
イェーガービュクセ 71
猟兵または軽歩兵用に開発された短縮モデル。しかし実際には工兵、要塞、海軍部隊で使用された。
モーゼルM1879
国境警備隊に支給されたイェーガービュクセの改良型の短縮モデル。グレンツァウフゼヘル・ゲヴェーアとも。弾薬も短縮された11.15×37.5mmR弾を使用する。
モーゼルM1878/80
セルビアが独自改良したモデル。開発者のコスタ・ミロヴァノヴィッチの愛称からモーゼル・コカもしくはコキンカ(Кокинка)と呼ばれている。ベッテルリM1870を参考にしたボルトガイドが追加され、ライフリングがプログレッシブライフリングになっており、10.15×63R弾を使用する。
コキンカM1880/07
セルビアが世間の流行に合わせて7×57mm弾の5発箱型弾倉に改造したモデル。クラグイェヴァツで改造された。ジュリッチ・モーゼルとも呼ばれる。
Gewehr1871/84
先進的な設計を取り入れる為にクロパチェク設計の8発入り管状弾倉を織り交ぜて再設計したモデル。
1882年と1883年の部隊試験の後、1884年に採用された。
モーゼルM1887
モーゼル社が独自に84を改良した物。オスマン帝国に採用される。違いとしては側面にクリーニングロッドがあり、ボルト後部に第2の固定ラグがあり、9.5×60mmR弾を扱う。パウル・モーゼルはこれを最も効率的な黒色火薬の弾薬として宣伝した。
20世紀に入ると列強に対抗する為に、アンカラ兵器庫で数丁が無煙火薬の7.65×53mm弾を扱えるよう改造された。
モーゼルM1878/94
ウルグアイが現代戦闘に向けてフランス軍の支援で6.5×53.5mmSR弾に対応するよう改良したモデル。新しい銃床、銃身、照準器、弾帯、側面に取り付けられたクリーニングロッドなど違いは色々あったが、6.5×53.5mmSRが上手く適合せず評価は芳しくなかった。
性能
全長 | 1,350mm |
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銃身長 | 855mm |
重量 | 4.5kg |
使用弾薬 | 11mmモーゼル弾(11×60mmR) |
装弾数 | 単発 |
口径 | 43口径 |