概要
EDMジャンルの中でも、世界で最も有名なアーティストのひとり。2013、2014と、DJとして世界No.1の座に就いた。2018年にライブ活動を休止も2022年に復活、今なお世界中を熱狂させるビッグルームの王ともいえる存在。
経歴
幼少期～レーベル立ち上げまで
1988年1月7日、北ブラバント州ブレダにて生を受ける。出生名は"Robbert van de Corput"で、ファンからは今でもRobbertと呼ばれることがある。
4歳の時にはピアノを習い始めており、幼少期にはすでに音楽の世界に足を踏み入れていたという。また、12歳の頃にはヒップホップのDJとして活動していた。なお、12歳の誕生日にDJを披露した後、父のアイデアでDJのステージネームを「Hardwell」に変更している。
Martin Garrixと同じく、2000年代にはすでに世界最高のDJであったTiëstoのパフォーマンスに影響を受け、エレクトロハウス、すなわちEDMのDJとしてキャリアを積むことを決めた。当時音楽専攻の学校でスキルを学んでいたが、本格的にDJとして活動するために、学校を3か月で退学する決断を下している。
世界No.1DJとして
2010年になると、音楽性を確固たるものにするため、自身のレーベルであるRevealed Recordings}}を創設した。なお、このレーベルには、人気DJのBlasterjaxxやMaddixらも在籍している。
翌年になると、自身がDJを始めるきっかけになったTiëstoとZero 76を発表し、Beatportや米iTunesチャートで1位を獲得した。その勢いのまま、2012年には現在でもEDMのアンセム的存在であるSpacemanをリリースし、その名声を高めた。
そして2013年には、EDMシーンで最も権威あるランキングであるDJ MAG TOP 100 DJsでトップに輝いた。2014年には連覇、2015年も2位と、世界最高のDJのひとりとしての評価を盤石のものにしてみせた。
2015年に発表した自身初のアルバム"United We Are"は、オランダのアルバムトップ100で首位、billboardでも最高2位を獲得するヒットを記録。このアルバムには、今なお語られる名曲Follow MeやYoung Againなども収録されている。
活動休止～現在
世界トップのアーティストとして順風満帆なキャリアかと思われたが、2018年9月、突如ライブなどの活動休止を発表。「今後の活動をよりクリエイティブにするためには、休むことが必要と考えた」と発表しており、一部では同年4月に明らかとなったAVICIIの死も影響しているのではないかと噂された。
しかし、新型コロナウイルス感染症流行に伴いEDMシーンが長らく停滞を余儀なくされるなか、彼は独自の音楽性を追求していた。2022年のUltra Music Festivalで最終日のヘッドライナー、しかも大トリ出演を果たし、実に3年半に及ぶライブ活動休止に終止符を打った。復活した彼の1曲目Into The Unknownは、それまでのビッグルーム系統とは異なり、アシッドテクノ系統へと変化していた。
困惑の声も多い中、2023年にはビッグルームの色を戻した楽曲や名曲のRework版を発表し、「らしさ」を取り戻したセットもみられるように。それと同時に、2010年代の名曲を中心にプレイするThrowback Setも定期的に開催し、新旧のファンを熱狂させている。
休止期間もありその音楽性が変化することもありながら、世界トップクラスのDJとして今なお第一線を張り続けるHardwell。今後はどのような音楽を届けてくれるのか、目が離せない。
日本との関係
日本には、Ultra Japan2014で初来日した。その後も2017・2023と3回にわたってヘッドライナーを務めている。
