「さあ、ゲームを始めよう、ここから始まるピエロゲーム―――・・・」
そのサーカス団は世間には知られていない、暗黙のゲームを行っていた。
「ピエロゲーム」と呼ばれるそれは、団長を中心とした団員達の娯楽である。
もっとも、一部の人間にはとても娯楽と呼べないゲームかもしれない・・・。
青年は入団したばかりの新米団員。
彼の相棒は死んだ祖父に貰った形見の人形「アンティーク」。
青年は知る、ピエロゲームの存在を。
青年は知る、ピエロゲームのリストに自分の名が載っていることを。
青年は知らない、 ピエロゲームの真実を・・・。
運命に振り回されろ。
概要
元は2006年に「PIERROT」として公開されたが、2010年に「PIERROT+」と改題され再公開される。
不気味なサーカス団を舞台に、人形遣いの青年「セイジ」と祖父の形見であり相棒の西洋人形「アンティーク」が理不尽なゲームと戦い行動する様及び、サーカス団に秘められた真実が描かれていく。
登場人物
セイジ
幼少の頃に祖父から受け取った人形「アンティーク」とサーカスの話からサーカス団員を志していた。
そのサーカス団にて突如殺人遊戯「ピエロゲーム」の標的として指名手配されてしまう事に……
「アンティーク」とは意志の疎通が可能で、彼女以外にも人形遣いとして様々な人形を遣いこなす。
装備武器はナイフ系。
ちなみに「他人から見たら俺は抱っこした人形に話しかけてる危ない男」である点は自覚しているらしい。
アンティーク
セイジの相棒であり家族。外見は金髪の西洋人形といった感じである。
人間と同じ様に意志を持つが、限られた人間にしかその言葉は聞こえない。
セイジと共に入団したところセイジがピエロゲームに巻き込まれてしまい、彼女もまた戦いに身を置く事となる。
人形らしく(?)念力を使って戦う。
人形なのであまり武具を持つ事はできないが、とある方法で彼女の装備を強化する事ができる。
カナ
常に首に包帯を巻いている団員の少女。セイジより少し年下らしい。
ピエロゲームには興味がないらしく、積極的に関わろうとはしていなかった。
何故か「首」を「アオイ」に狙われている。
元は有望な団員だったらしいが……?
武器はクラブ系。
サトル
不自然なほどに無表情なピエロ。
セイジにピエロゲームの説明を行った際、自分は「味方」だと称した。
運動能力は高くメイク等で顔が隠れるため分からないが、実は相当の高齢らしくサーカス団の諸々を知り尽くした男。
物語の中で彼の素性も少しずつ明らかになっていく。
楽器を演奏して戦うサポートタイプ。
アオイ
カナの「首」を執拗に狙う「死神」。
感情の起伏に乏しく、腐乱死体の匂いを常に身に纏っている。
彼が欲しているのはカナの命ではなく頭部そのものらしい。
団長
ピエロゲームを主催する存在。
団長が対象者を選ぶという性質上、このゲームは団長公認という事になる。