概要
非対称オンライン対戦ホラーゲーム『Dead by Daylight』で登場しているキラー(殺人鬼)の一人。
2023年3月8日にリリースされたDLC『Tools of Torment(苦しみのメカニズム)』にてサバイバー(生存者)である「タリータ・リーラ」と「レナート・リーラ」と共に実装された。
呼称の意味は「骨商人」。
彼女の背景である彼女の父が描いていたとされる漫画に登場する人物名から取っていると思われる。
他には「人を始末しては会社を売りさばく」という商人のような事も理由の一つだろう。
人物
プロフィール
本名 | アドリアナ・イマイ(Adriana Imai) |
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性別 | 女 |
出身地 | ブラジル |
声優 | Viky Boyer |
欠けたマスクを顔に付け、2本の鋭利な刃を片手にセットしている女性で、MAP上にドローンを配置し、生存者を追い詰めていくのが特徴。
他のキラーが棍棒やチェーンソーといった武器を使う中で、現代の技術を使って戦う今時のキラーである。
スキンも機械的な物が多く、中にはどこかの世紀末にいそうなスキンなども存在する。
歩くモーションがとても美しく、モデルのような歩き方をしている。
武器の攻撃モーションが基本のものとは違うスキンがあり、他のキラーと比べても比較的力を入れて作られているのが分かる。
背景
アドリアナ・イマイ(スカルマーチャント)はブラジルのフォルタレザの質素な家庭に生まれた。
彼女の父、征太は若い頃、故郷の北海道とは全く異なる世界を見るためブラジルへと渡り、才能あるイラストレーターだった征太は、暇があれば色彩豊かなキャラクターや世界を描いた。
彼女の父は母であるベリンダと仕事で出会い、やがて恋に落ち数年後にアドリアナが生まれた。
アドリアナはどんな分野でも秀でた才能を発揮する生徒で、アートや音楽に囲まれた環境で育ったこともあり優秀な成績を収めていた。しかし彼女は誰にも負けたくないという欲求が高い、つまり負けず嫌いであり、遊びですら本気になりすぎて他の生徒に対して暴力を振るって罰を受けることも珍しくなかった。
母親は娘をしつけようと最善を尽くしていたが、彼女の父親が娘の教育に力を入れることはなかった。彼は自分のマンガを描き上げるのに夢中になり、彼は缶詰工場で長時間働いたあと、暇があればマンガを描いていた。そして、自分が描いたワイルドで想像力豊かなイラストを娘に見せた。
彼女が中学に入るころになると、彼女の優れた成績に目をつけた有名私立学校から勧誘を受けるようになった。その高い授業料を払うため、征太は未出版だった作品を複数の出版社に持ち込み、小さな地元の出版社から漫画の連載が出版されることになった。しかしその契約によって征太は前にも増してマンガを描くのに時間を費やさなければならなくなり、その後缶詰工場での仕事を失った彼は漫画に一層時間を割くようになった。
彼女は彼のマンガが大好きだったが、家計はどんどん苦しくなる一方で、彼女の最後の学期中に父は印税の増加を交渉した。しかしその出版社は破産申告をして、マンガの連載は打ち切りとなる。
学費を払えなくなったアドリアナは、成績がトップだったのにもかかわらず有名学校から退学せざるを得なくなり、卒業生代表には別の学生が選ばれることになった。
彼女はその事に対し激怒。夏休みの間その卒業生代表がどこに住んでいるか、趣味は何か、好きな音楽は何かなど、考えられる全てを調べ上げた。
結局彼女は何もしなかったが、彼女の中で何かが芽生えていた。父親が描こうとしていた新しい物語のアンチヒーローになった気分であった。
父は以前にも増して自分の世界に閉じこもるようになり、自分が見た錯覚や悪夢に触発され、よりダークなマンガを描き始めた。そのマンガは、悪夢のような世界で頭蓋骨や骨で作られたドローンを使って弱者を狩り、内臓をもぎ取る女の話だった。
しかし父はその漫画に興味を持つ出版社を見つけられず、家族はベリンダの収入のみに頼るようになる。
自分でお金を稼ぐ方法を見つけようと思ったアドリアナは、ブラジルのマンガを専門に扱ったウェブサイトを立ち上げた。彼女のサイトはすぐに成功を収め、多額の広告収入が入るようになった。そのサイトのライターとして書くことは自分のしたいことではないと気づいた彼女は、買い手が見つかるとすぐに彼女はサイトを売却し、そのサイトに関わることは二度となかった。
アドリアナはサイトの売却で手に入れた小切手を両親に見せようと意気揚々と家に帰ってきた。しかし、彼女の父親がそれを目にすることはなく、父は家から出て行ったきり二度と姿を見せなかった。残ったのは父のスカルマーチャントが手強そうな獲物を執拗に狩るという、未発表の漫画だけだった。
アドリアナは母親を助けるため図書館で投資や経済を独学で学び、高校を卒業した時に彼女は自力で百万長者になった。投資に成功した若者の話はブラジル中に広がり、彼女の元には投資の話が次から次へと持ち込まれた。
しばらくするとアドリアナは小さな会社を買収するのに十分なお金を持っていた。彼女はその会社を売って利益を得た彼女は、会社を買収しては短期間で転売して利益を得ることを繰り返すようになった。
ある不動産会社の売却が最終段階になった際、数人の取締役が売却の手続きにストップをかけ、彼女は売却を邪魔された事に怒りを覚え、彼女は数週間かけて自分を邪魔した取締役が誰なのかを突き止めた。
彼女はその取締役について情報を集め、その動きを見張りアルプスの山奥で行動を起こした。彼女はスカルマーチャントにインスピレーションを得た試作品のドローンを操りながら彼らを追跡し、2つの刃のある武器で彼らの身体を切り裂いた。
その瞬間、それまでに感じたこともないような感情とアドレナリンが彼女の体内を駆け巡った。
こうして悪のサイクルが始まる。ある会社に狙いを定め、邪魔者をすべて片付け、骨抜きにしてから売却して利益を得る。彼女は手ごわい相手を探して、大胆な経営手腕で知られる会社を標的にした。彼女に敵う者はいなかった。
次の標的は「サバイバルツアー」を趣味にする花火会社の強引な経営者。
使われなくなった航空機の格納庫に彼をおびき寄せ、彼を見つけた彼女はドローンの1つを使って行き止まりに彼を追い込んだ。
するとそのとき、彼女のカメラに2つの凧が映り、次の瞬間ドローンからの通信が途絶えた。
彼女は顔をしかめ、ラップトップを閉じてドローンが落ちた場所へ走っていった。そこでは暗闇が広がる中、彼女の獲物が誰かに助けを求めていた。
目撃された。
彼女は一瞬も無駄にせず、獲物に向かって武器を振り落とし殺害した。殺害を目撃した若者の方を向いた時、彼らは全速力で走り出した。
彼女は刃を振りかざしながら彼らを追いかける。彼女達の回りには黒い霧が現れ、そのまま闇の中へと消えていく……
性能
※以下は全て2024年10月現在の性能や効果であり、調整やリワークが入っている可能性に注意。
基本情報
移動速度 | 4.6m/s(通常)、4.4m/s(ドローン設置、確認時) |
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心音範囲 | 32m |
背の高さ | 平均 |
凶器 | 鋭利な2本の刃 |
残忍な2つの刃が備わり、人間の肉を切り裂くことができる。 | |
能力 | 空中の目 |
根城 | シェルター・ウッズ – スカルマーチャントの狩猟拠点 |
シェルター・ウッズの奥深くに、豪華なリビングと恐ろしい作業場が共存する狩猟拠点が現れた。その壁の内側では不気味なメカが作り出されている。なんとも「優雅な暮らしぶり」だ。 |
ドローンをMAPに設置し、生存者の妨害と索敵を行いながら戦うキラー。
奇襲しやすいキラーで、能力を使用して探知不可になる事ができ、歩いている時の音もとても静か。
生存者はどこから彼女が現れるか分からない恐怖とドローンの対処に追われる事になる。
メメント・モリは、「ドローンが生存者の周りを旋回し、背後からスカルマーチャントがゆっくりと体のラインを下から上へと撫でるように手を移動させた後、心臓を2本の刃で一突き」というもの。
彼女の美しさとその恐ろしさを感じるメメント・モリである。
固有能力
空中の目
初期で6つのドローンを所持しており、能力ボタンを押すとドローンを配置して8秒間探知不可になる。この探知不可が強く、発電機を巡回しながら生存者とばったり出会うという事もあり得る。
ドローンを配置すると数秒間の間クールタイムが発生し、ドローンの周辺には1本のスキャンが現れる。このスキャン線に生存者が触れると様々な効果が付与される。
能力ボタンで回収とスキャン線を逆回転させる事もできる。
スキャンされた生存者は手元の装置で位置を確認する事ができ、■なら同じ階層、▲なら上の階層、▼なら下の階層の生存者の位置を示している。
またドローンは生存者側が解除(ハッキング)する事ができ、ドローンを数十秒間解除する事ができる。ただしハッキングにミスするとスキャンされてしまうので注意。
解除する際はしゃがみながら近づくか、スキャン線が通る際に立ち止まると検出されない。
ドローンにスキャンされるかハッキングに失敗するとメーターが1つ増え、3つ溜まるとクロートラップが装着され、衰弱の効果を受ける。
さらにもう1度スキャンされると、殺人鬼の本能に探知されて妨害の効果を与える。
ドローンを発電機の周辺やチェイス中の板回りなどに設置して戦うのが基本の動き。
メーターがもう少しで3つになる生存者が無傷の場合は、ドローンを線を当ててから攻撃する事を意識したい。
強い板や窓がある場所にドローンを置き、無理矢理生存者にチェイス場所を変更させるという事もできる。
生存者の対策としては、「発電機周りのドローンをあらかじめ解除する」「チェイス中にドローンを設置した場合、ドローンがない別の場所に移動する」「ドローンのスキャン線が近づいた時にしゃがむが立ち止まる」を意識するといいだろう。
固有パーク
- 執拗な狩り(Game Afoot)
オブセッションを追跡している際に発電機にダメージを与えたり、板や破壊可能壁を壊すと5%の迅速を得る。さらに最も長く追跡した生存者に攻撃を与えるとオブセッションにする効果を持つパーク。
チェイス中に発電機を蹴る事はほとんどないため、板などを壊して距離を詰めるのがこのパークの主な使い道だろう。特殊な組み合わせとしては、怨恨を使って通電後に生存者をオブセッションに変えてメメントするという使い方もある。
- 骨抜きの作用(Leverage)
生存者がフックから救助されると、救助した生存者の治療速度が30秒間最大で50%低下する効果。
セルフケアなどを持っていない生存者が救助後にすぐ回復して貰う際に刺さる能力。
ただ優先的にこのパークを使用するかと言われると微妙な立ち位置。
- バシッ!(THWACK!)
3個のトークンを所持しながら開始し、板や破壊可能壁を壊すとトークンを1個消費して24m以内の生存者が叫び、その位置が最大5秒間表示されるパーク。
生存者を1回吊るすと1トークン獲得できる。
リワークによりトークンを所持して開始できるようになったため、儀式開始時の破壊可能壁を壊して生存者を索敵する事が可能になった。チェイス中に発動する事も多いが、見通しの悪い場所でなければあまり効果的には使えない。
アドオン
ドローンを作成するためのパーツやスカルマーチャント自身に関連した物がある。
ウルトラレアアドオンの「玉虫色の未発表原稿」は、生存者がドローンを無効化した時、そのドローンに心音範囲が移り探知不可になるという強力なもの。
他にはドローンを配置すると8秒間、パレット、壁、発電機の破壊および乗り越えの速度が20%上昇する「地理情報の読み出し」、クロートラップに掛かった生存者を疲労状態にする「緩んだネジ」、クロートラップに掛かっている生存者のスキルチェックの警告音を消す「ショットガンスピーカー」など、クロートラップに掛かっている際に発動する効果を持つアドオンも多い。
度重なるリワーク
このキラーはこのゲームでも大きな物議を出したキラーでもあり、生存者から最も嫌われているキラーと言っても過言ではないだろう。
初期のスカルマーチャントは現在の能力ではなかった。
ドローンを解除するとクロートラップが付けられ、その状態でドローン内に侵入すると探知。その状態で何もせずいると無防備になるという能力があった。さらにはドローンの設置にクールタイムが存在せず、発電機を3台固めてドローンを置くだけで生存者が近づけなくなるという状況が発生する。
当時は3台固めシステムも存在しなかったため、発電機周りにドローンを置く→索敵する・解除されたらドローンを再び設置する→見つけたら攻撃する→発電機周りを索敵する……の繰り返しをしているだけで生存者に相当な圧をかける事ができ、その戦い方の性質上マッチの時間がとても長くなり、1時間同じ試合をし続けるという事も珍しい事ではなかった。
そのため生存者をプレイしている人には親の仇のように嫌われ、彼女とマッチした際には切断する者や諦めてもがく人が大量に発生した。そのおかげなのかは定かではないが、キラーの殺傷率ランキング1位を取った事もある程。
リワークや弱体化により発電機を守る力は弱くなり、昔程の防御力はなくなった。
しかしチェイス面が強化され、昔からのイメージもあってか嫌われ者という立場を払拭する事が出来ていない。
2024年10月には再び弱体化され、2025年には大幅なリワークが再び行われる予定。
彼女が嫌われ者から脱却する日は来るのだろうか……。