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第1部ではエレインと(文字通り)主役を争っていたが、第2部では後述の事情から出番が無い。

声:平松晶子

概要

生体エネルギー「ヴァジュラ」を研究するグエン・モルガン博士と妻タニヤの間に出来た娘だが、誕生前に母胎内で(モルガン博士と助手のケネス・リードの手による実験が原因)多量のヴァジュラに晒された影響で双子に分裂、さらに妹のエレインがヴァジュラの「器」として知能と引き換えに獣並みの知覚神経と運動能力を持ったのに対し、肉体の運動機能の殆どを失った状態で誕生、生後間も無い段階からサイバーボディでの生活を余儀なくされている。この事も有り、エレインに対し近親憎悪の感情を抱いている。…しかし、それは彼女が自身の誕生前に起きた「事実」を知らなかった為であった。

ケネスの養女として香港の「九竜科学院」で超能力実験に参加。その身体的事情から養父のケネスに依存する一方、実験に非協力的なエレインを疎ましく思う。この為、九竜グループの内偵者の手引きで脱走したエレインの回収に執着するケネスに不満を抱き、遂にはエレインに(自身も重大なダメージを負った状態だったが)致命傷を与えてしまう。…が、これが原因でエレインのヴァジュラが暴走、エレインの肉体の消滅時の衝撃波で気絶、ヴァジュラその物と化したエレインが「黒い雨」(「マインドシャドウ」その物かも知れない)として彼女に降り注ぎ、装備していた「ヴァジュラスーツ」を消失、人知れず二人のヴァジュラの融合を開始していた。

真実 そして、ジェノサイバー誕生

現実では(本来の目的だったエレインの身柄の確保の失敗の事情説明の為の証拠/証人として)ケネス共々、天知と若山に身柄を拘束、かつ東京までの輸送と抵抗防止の為メンテナンスベッドで最低限の生命維持装置を残した状態まで解体されたダイアナは精神世界でエレインと接触、(衰弱等も有り「心の壁」が崩れ始めていた事も関わるが)それまでの「実験」では読み取れなかったエレインの「記憶」から自分達が誕生前に実の両親であるモルガン夫妻から愛されていた事、そして、養父のケネスこそが実父モルガンの殺害犯人(妊娠中のタニヤは死を偽装してケネスと彼の配下に誘拐され、ケネスの元でダイアナとエレインの二人を出産した)である事実を知る。しかし、天知と若山の二人に人質に取られたラットを助ける為に肉体の主導権を求めるエレインをダイアナは拒否(そりゃすんなり受け入れられんわな、今までの自分が全否定されてるようなもんだし。気持ちを整理するにしても…)、結果エレインの分身として精神世界に出現したヴァジュラスーツの攻撃にダイアナは沈黙、エレインはジェノサイバーに変身する事となる。

その後

ジェノサイバーはモンスターロボット化した天知と若山を倒すが、ラットは既に殺されており、その悲しみに因るジェノサイバー体内の「自然核反応」に因って引き起こされた爆発のエネルギーでエレインは10年後(2014年から2015年頃)の中東「カライン国」の紛争地帯に転移してしまう。ダイアナは僅かにエレインに名前を呼び掛ける動きをしているが、この時点では半ば休眠状態に有った様だ。この紛争にエレインが巻き込まれたのが切っ掛けとなり「空母アレキサンドリアの惨劇」とそれを起点として約1世紀もの間続く「対ジェノサイバー世界大戦」が勃発する。

ダイアナが再び姿を現すのは、件の大戦の末期、九竜グループを会長「九竜健一郎(但し、正確な表記は不明)」もろとも壊滅させ、残存戦力を掃討したジェノサイバー=エレインの精神体に「もう終わりにしましょう」と語りかけ、虚界内に形成された旧「マンダラ」にエレインを誘導、共に虚界に閉じ籠る事でジェノサイバーを石化、停止させた。しかし、皮肉にもジェノサイバーの残骸が落下、埋没した真上に「悪徳の都」アークド・グラン・シティが築かれる事となる。

九竜最終兵器」の内部カレンダーで西暦2400年、創立50周年のアークド・グランに目の治療の為訪れるも、住民達の心無い仕打ちから地下遺跡に追われた少女メルと恋人のリュウ。折しもジェノサイバーの残骸を御神体として終末論を唱える導師が築いた地下教会に迷い込んだ二人にダイアナは精神体として接触、サイコパワーを持つメルにシンパシーを感じたダイアナはメルの精神を度々虚界に招き、彼女を姉の様に慕うが、稚拙な独占欲からリュウを催眠誘導で都市中央部へ追いやってしまう。…それがメルを悲劇に追いやるとも知らず。

そして、治安局に捕らえられたリュウは大量の自白剤で廃人となり、その情報から地下教会が反体制勢力のアジトと決め付けた治安局の強襲で導師を始めとする地下の人々共々(リュウの子を宿していた)メルは殺害されてしまう。

メルの怒りに共鳴し、ジェノサイバーを復活させようとするエレインを必死で止めるダイアナだが、メルの膨れ上がる怒りに流される形でジェノサイバーの復活と更なる巨大化を許してしまう。

その後の流れは多分に推測を含むが、市長クリムゾンの殺害と富裕層並びに治安局武装隊の殲滅後、リュウの救出に成功した時点でメルの怒りは解消されており、残るのは哀しみのみであった。そこに衛星軌道上から迫る「九竜最終兵器」に対峙する際、ダイアナが「死なせない」とメルを(視力を含む全てを回復した状態で)再受肉させ、リュウ共々バリヤーに包んで地上の安全地帯に降ろしたのは、自身の過ちに気付き贖罪の意味も含め二人を守ろうとした物と思われる(故に、リュウも回復させられていると思われる。…と言うより、そうでなければエレインも力を貸さなかっただろう)。

エレインとダイアナの精神体が向かい合った状態で元の姿に戻ったジェノサイバーは「九竜最終兵器」に突入、自身もろとも分子振動を強制停止させ大気圏突入の圧縮抵抗熱と衝撃で地上被害が最低限になる形で破壊した。意識を取り戻したメルが回復した目で見た光景にはジェノサイバーを思わせるシルエットの残骸が在り、赤子の泣き声が何処からか響いていた…。

ヴァジュラスーツ

ダイアナがエレインを捕獲する為に装備したシステム。ホビージャパン誌での短期集中連載で公開された設定から、九竜グループ軍事開発部門で試作されたEXー01タイプ思考制御装甲戦闘服を原型に偵察・要撃戦用に開発・製造された事が判明している。…但し、ダイアナのサイバーボディとは腕と脚をスーツ側のパーツと換装、ボルトで固定し頭部と胴体をスーツの装甲で保護する形なので所謂パワードスーツと言うより戦闘用義体とプロテクターの組み合わせと考える方が実態に近い。

型式VSー004ーD 全高177㎝ 重量120㎏ 超硬バイオセラミック製

武装として両腕に片側12基の「マイクロ・グレネード」ミサイルと標的を捕獲する為の伸縮式攻撃型マニピュレーター「ストリング・クロウ」を有するが、最大の武器はやはりダイアナのヴァジュラパワーである。ケネスは将来的にはダイアナをヴァジュラパワーにより自動制御された人造人間兵器部隊のコントロールマスターにする為に訓練を強いていた(最も劇中の時点ではダイアナとエレインの再融合に因る超能力抑止力兵器―モルガン博士が「ジェノサイバー」と呼んだ構想の再現である―の実現に比重が移っていた様だか)。

頭部の角は「全方位脳波感応システム」のアンテナで、ダイアナの視覚神経に直接結合し、その脳中に360度視界映像を投影。黄色いゴーグルは直接視認用で額に赤外線暗視装置を備える。

背中に有る手の様な物は「ヴァジュラ・センサー」と呼ばれる装置で「超能力増幅装置『マンダラ』」を小型化した物、これがダイアナのヴァジュラを増幅する。ジェノサイバーの背中に有る「超能力炉」はエレインとダイアナのヴァジュラをジョイントする素材として同スーツが取り込まれた際に、この装置の機能を発展させる形で形成された(ジェノサイバーの外見が同スーツと酷似しているのも、ジェノサイバーの外殻形成時に同スーツの構成情報が入力された為である)。因みに両脚には小型ジェットエンジンが在り、最高飛行速度225㎞/hを誇る。

エレインを連れ出した内偵者の仕業なのか同スーツのデータは九竜本社に流出しており、ヴァジュラノイドの(特にスーツ部分の)開発に繋がっている。

余談だが、決定デザイン前に3案存在し、裏設定として(作品世界上では)3機とも開発され、ダイアナが劇中で使用した物は試作4番機とされている。

余談

先述のメルとの交流に於いて、むしろ「幼児退行してるのでは?」と受け取られても不思議では無い態度を示しているダイアナだが、その生い立ち等を考えるとさほど違和感は無い(何しろ、それまでの人生で「甘えられる年上の女性」との交流は殆ど無い上に、先述の身の上である。精神的には無理やりにでも年不相応な張り詰め方をしなければ、やって来れなかったのである)。

それだけに、「アークド・グランの神話(後編)」クライマックスからエンディングまでの流れがメルとリュウ、そしてエレインとダイアナに対する「救済=ハッピーエンド」になると考えると作品的なテーマに関するバランスが取れる(本作「ジェノサイバー 虚界の魔獣」のテーマは「暴力的な理不尽の根絶」と「生命讃歌」(月刊「ホビージャパン」誌の短期集中連載参加者の証言を総合)であり、只いたずらに破壊と暴力を描いている訳では無い)。

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