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殺人サイボーグ三人衆

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さつじんさいぼーぐさんにんしゅう

OVA作品「ジェノサイバー 虚界の魔獣」Part1「ジェノサイバー誕生」に登場する三人のサイボーグ。

概要

ケネス・リードが独断で進めている超能力研究が九竜グループの利益を損うと判断した九竜会長の依頼で、研究の要となるエレイン・リードの誘拐、並びにケネスの研究の強制終了の為に香港島に乗り込んだ三人組。

元々は米国の「ブラックプログラム(秘密兵器開発生産計画の総称)」の一つとして開発された「Bio Technical Humanoid(B.T.H.)」と呼ばれるサイボーグコマンドの実用試験試作体であり、日系3世の元米空軍士官「真理子・ジュディ・天知(声:篠原恵美」、元九竜警備機構所属の「若山浩二(声:若本規夫)」、元九竜ダイナミクスUSAバイオヒューマノイド開発要員「勝淳(声:桜井敏治)」がそれぞれ志願して改造を受け、ブロジェクト終了後は特殊任務を次々と遂行し、世界各地の内戦に参加、要人の暗殺、諜報活動、軍部の行なった人体実験の証拠隠滅まで引き受ける最強無比のコマンドマシンとして暗躍した。

作品時点では九竜会長直属の調査機関に配属されているが、「命令」では無く「依頼」で動いている所に両者の関係が窺える。

三人共異なるタイプの凶暴性の持ち主で(性格の違いに因る)、その体内の恐るべきメカニズムにより「モンスターロボット」と呼ぶべき戦闘モードに変型する他、その機能の応用による各種中間派生形態の運用を行える(若山が地下鉄を強制停止させた際の「重機モード(仮称)」や、天知と若山がエレインに降伏を勧告した際の「飛行モード」等)。

だが、その能力と過去の経験から今回の依頼対象を過小評価していたきらいが有り、それが最終的には彼等の全滅と香港島の消滅に結び付く事となる。

B.T.H.

三人が改造されたサイボーグコマンドシステム。「イオンプラズマ・エネルギーによる熱核反応エンジン」で稼働し、液体状態から瞬時に記憶させた分子配列に形状を変化させる事が可能な「スーパーアモルファス合金」でシステムが形成され、やはり形状記憶特性を持つ「バイオシリコン素材」に覆われた人型モード(正確には「ノーマルモード」と「素体モード」の二種が在る)の体内に液状の非晶質合金として凝縮収納された「それ」を3Dプリンターよろしく(百万分の一秒のスピードで)高速形成する事で戦闘モードを始めとする各種形態に変型する。…只、賢明な読者はお気付きの事と思われるが、これだけでは劇中の描写の説明は付かない。

内蔵火器の弾薬等は既製品を適宜補充運用している他、戦闘モードの重量のまま、人型モードで活動するのであれば各種交通インフラ等の活用が出来ない等、コマンド(特殊作戦工作員)として活動するには致命的な諸問題が先述の説明内容では解決できないのである。

劇中での描写から「体積と重量の比例が質量保存則よりも優先されている」「(地下鉄構内への若山の進入の様子から)自身の重量を任意に増減できる」特徴が確認されている事や、先述の変型機能が(その情報量の多さから)単なる形状記憶特性と言うよりは、むしろ「分子サイズのコンピューター/アクチュエーター集積体」の活動による側面を有する為、「観測者理論に基づく事象制御(グレッグ・ベアの「ブラッド・ミュージック」参照)」により、補給物資の変換/再構築、外界に及ぼす質量影響の調節(擬似重力制御)を行う事で劇中の描写を実現していると考えられる。

米国独自の技術なのか、九竜グループの技術的関与が在るのかは不明だが、1985年時点で「高次元スキャナー」等のオーバーテクノロジーが存在する世界である為、この辺りの技術が実現化されていても不思議では無い(作品が制作された時点では「量子情報理論」が発表されていない為、2018年時点で「ジェノサイバー 虚界の魔獣」の設定の作製がされた場合は、先述のギミックは件の理論に因る「情報と質量とエネルギーは等価、故に相互変換が成立する」考えに基づいた設定になった物と思われる)。

尚、その変型パターンから人型モードに於ける生殖機能は喪われている可能性が有り、三人の凶暴性、嗜虐性の高さは喪失した性機能に対する代償欲求に由来する物と考えられる。

戦闘モード

当システムの本性と呼ぶべき形態。三人それぞれが異なる運用目的で開発/改造されているが、ホバークラフト機能に拠る高速走行/飛行機能(天知が時速145キロ、若山が時速160キロを最高速度とする)や従来型兵器には無い局地戦対応能力、何より対敵心理効果を重視した(…んだよな?開発陣の趣味じゃないよな?)「機械仕掛けの妖怪変化」とでも呼ぶべきフリーキーな特徴の外観を共通する特徴として持つ。

勝に関しては、本領を発揮する前に自滅した為、全容が不明のままだが(…と言うより、そもそも設定が作られていない)、天知と若山はホビージャパン誌の短期集中連載で設定が公開されている(本記事のデータも基本的にその情報を参照している)。

天知・戦闘モード

型式BTHー002ーG

大量殺戮を目的とした広域戦闘用マシン。サソリをモチーフに妖怪ろくろ首等のイメージを加えた外観をしている。

全高420センチ、全長666センチ、重量1.150キロ。

変型機構は頭部が耳と顎の境界で前後に伸長、背中から(肩部スラスターを含む)推進ユニットと尻尾状のパワーアームを展開しつつ、身体各部が内蔵メカニズムを展開・変型する「人体展開再構築型」とでも呼ぶべき物。顔面は右側がメカスカル化して左側は素体モードのままだが、元の左耳(顔側)の辺りに内蔵火器の排筴口が有り、加えて、口内武装の展開の為、下顎が左右に割れる。頭部に搭載された多重通信システム、複合センサーは右顔面に集中配置されている。

武装として、口内に20ミリ6連バルカンとマウスニードル(口内で液状金属を瞬時に槍状に変化させて射出する)を内蔵し、必要に応じ機構を切り替える(この際、喉の蛇骨状ガードも給弾ベルトと機構が切り替えられる)。

背中にはシューティングワイヤーフック(緊急脱出時に射出し、建造物等に引っ掛けて機体を安定させる)を2基装備。

他に先述の尻尾状のパワーアームと、素体モードの両腕が変型する攻撃用フレキシブルアーム2基、精密作業用マイクロシステムマニピュレーター12基(内8基は素体モードの腹部に、残り4基は機体下部前方/素体モードの下腹部に)装備している。

尚、脚部に当たるパーツは8基のホバーノズルであり、戦闘モードでの歩行機能は無い。

若山・戦闘モード

型式BTHー003ーB

高度な探索能力を持つ破壊工作用マシン。鳥をモチーフに腹部から矮小化した両腕を持つメカスカルのメタルサイボーグの上半身が生える奇怪な外観を有する。

全高334センチ、重量990キロ。

変型機構は素体モードの背中から戦闘モードのほぼ全体を成す2足歩行ロボット型マシンボディが出現、素体の手足が矮小化しつつメタルサイボーグ化し、マシンボディに下半身を挿入して変型が完了する、「主客転倒寄生型」と呼ぶべき物。

燕尾服の様な推進ユニットを持つ下半身と上半身は独立している為、劇中の様に「腰を捻って振り返る」事も可能。

武装として、マシンボディ腕部に高速削岩用ドリル「モールスレーブ」を片側2基、計4基。劇中では未使用だが、マシンボディ大腿部(デザイン上は膝頭に見える部分の円筒状)にマイクログレネードクラッカー(発射すると散弾状に拡散する榴弾)を持つ。また、「電子制御レーダー(鳥の頭かカブトムシの角に見える部分。基部は「重機モード(仮称)」との整合性を考えるとボールジョイントになっている模様)」により、妨害電波の放出、電子兵器全般からの情報収集を可能としている。

若山・重機モード(仮称)

警察無線を傍受してエレインとラットの乗った香港地下鉄の構内に侵入(連続震脚で坑道天板を「掘り進む」様にぶち抜いている)した若山が地下鉄を強制停止させる為に採った形態。

全体的に戦闘モードよりもゴツく、若山本体が人型を保っている為、一見するとエクソスケルトンタイプのパワーローダーに見えなくもない。特徴的なのは、モールスレーブが4本爪のアーム状緩衝器になっている点と、脚部の接地面積が拡大し、腰部推進ユニットが消失している点。また、「電子制御レーダー」は簡略化された状態で後方に跳ね上げられているが、何より特徴的なのは、若山本体が「上半身/コートと手袋が無くなり肩からケーブルがマシンボディ側に伸びる以外は普通の半袖姿(但し、腹部から腰部にかけて関節構造化が確認されている)、下半身/ズボンと靴が無くなり脚その物はメタルサイボーグ化してフクラハギの左右上側面からケーブルがマシンボディ側の大腿部に伸びる上に先述のシャツと同色のパンツを履いている」様な状態の為、パッと見、「紫色の半袖ハイレグレオタードを着たマッチョがパワーローダーからぶら下がっている」様にしか見えない、そのビジュアルインパクトである。…どうしてこうなった

本形態を含め、三人の着衣や装身具はモード毎に出現、消失が確認されているが、これ等が「バイオシリコン素材」に拠る「擬態」と考えると、地下鉄を停止させた直後の若山が「ずれたゴーグルを直す」件り等の説明が付かない。恐らく、内蔵火器の弾薬補給の件よろしく任意にシステム内に「取り込む」事が可能なのだと思われる。

尚、地下鉄の先頭が衝撃の割にひしゃげていない為、「力任せに強制停止させた」のでは無く、走行を妨害する形で「非常停止を誘発させた」と考えるのが妥当(エレインとラットの乗車位置までは把握できていない為、下手に車両を潰すと身柄を確保できない可能性が在る。賢明な判断と言えるが、巻き込まれた他の乗客は…)。

飛行モード

地下鉄襲撃現場から唯一の生き残りとして搬送された病院で負傷しながらもダイアナを返り討ちにしたエレインに、天知と若山がラットを人質に降伏を勧告した際の形態。

変型機構の差異から構造的特性が異なる為、ラットの身柄は若山に拠る確保を余儀なくされている(理由は後述)。

天知の場合、戦闘モードの背部ユニット(両肩のスラスター含む)がベルトーチカ・チルドレンナイチンゲール(MS)を思わせる形状に展開(尻尾状のアームは無い)、下半身がノイエ・ジールを彷彿とさせる浮上/推進ユニットに変型、その上で人型モードの上半身が「ジャケットが消失、両腕が切断された状態」でフィギュアヘッドの如く下半身の上に鎮座。両腕自体は腹部共々何らかの吸排気口に変化している。

若山の場合は、戦闘モードに近い形態のマシンボディが人型モードの背中に「モールスレーブを推進ユニットに、脚部をスタビライザーに変化させた」状態でフライングバックパックよろしく配置された形態(「電子制御レーダー」は本形態では確認できない)となる。

ここからも判る通り、同モードで何かしらの作業をこなせるのは若山のみなのである(勝?知らんな)。

素体モード

ダイアナとケネスを東京に連れ帰るべく「九竜科学院」のウォークスルーバン(「トヨタ・ハイエース クイックデリバリー」に似る)で高速道路を走行中に起きた謎の爆発(ジェノサイバーの実体化が原因)と、それに巻き込まれた周辺車両の火災の中、車外に出た天知と若山が引火した衣類等を閃光と共に消し飛ばして採った形態。両者共にシルバーメタリック(と思われるが、火災の照り返しを考慮した配色指定の為、正確な色は不明)のマネキンの様になっているが、若山の両眼は特徴的な形状の義眼(視覚センサー)となっており、「ビジュアルコンセプチュアルスーパーバイザー」の「トニーたけざき」氏のカラーが出ているデザインの一つとなっている。

戦闘モードへの移行に際して必ずこの形態を採らねばならないのかは定かでは無いが、天知が乳房をちぎり捨てた行為は全く不要、かつ「マテリアルの無駄遣い!」と整備士サイドから怒られるパターンである(流石に自らの生殺与奪を握る彼等に牙は剥けまい…)。※仮に擁護するなら、「バイオシリコン素材」が機能不全を起こし戦闘モードへの移行に際して変型を阻害するようになった為、破棄を余儀無くされた可能性も無いでは無い。

ジェノサイバーとの対峙に於いて全身の機能が停止する謎の事態に見舞われた彼等は、却って闘争本能を昂らせたが、判断を誤った、と云うより他は無い。件の機能停止はジェノサイバーの底知れぬ力に戦闘システムの解析機能がフリーズ、一種の「擬死」状態になった事が原因。つまり、「身体は正直」だったのだ。

天知

三人の紅一点にしてリーダー格。やはり元軍人(空軍士官と言う事はかなりエリート)の前歴故か。身長は件の連載では182センチとなっているが、若山の身長設定が正しいと考えての寸法比較から考えると169~170センチくらいが妥当。また、年令は24才とされているが、劇中時点での物か改造手術を受けた際の物かは不明。

エレインとラットを「ロミオとジュリエット」に準える感性を持つ一方で、エレインの身柄の確保と言う依頼内容に対し「手足の1・2本無くなっても、生きてりゃいいんだから」と言ってのける等、凶暴極まり無い。

ダイアナとケネスの通信を傍受した際は頭部の多重通信システムと複合センサーを展開した状態で高層ビルの壁面に垂直に立っていた。その後、ダイアナ達がエレインを取り逃がした後、『別件でエレインを追っていた警察無線』を傍受した若山が地下鉄を襲撃、強制停止させた後、若山と勝がエレインとラットを除く乗員/乗客を始末した車内にレーザーチェーンソー付きのマニピュレーター(…やはり、戦闘モードの下腹部のそれか?)でドアを人型にくり貫いた後、ホバー移動で車内に進入、他の二人と合流、エレインとラットの身柄を確保した(ホバー移動で車内に入ったのはトンネル内なので台車分の高さを乗り越える必要が在る為、とは言え車両から降りる際は他の二人共々普通に降りている為、単に機能特性を使って「横着した」だけらしい。また、この事から先述の「壁面立ち」は人型モードでも彼女は使えるホバー機能の逆利用(真空吸着)で行っていた可能性が在る)。

が、エレインのヴァジュラに拠る幻覚攻撃で勝が自滅、謎の爆発でラットの身柄を確保した若山共々逃走を余儀なくされる(爆発は状況から考えると、天知達が仕切り直しの為、手榴弾の類いを使った可能性が在る)。

その後、地下鉄襲撃現場の唯一の生き残りとしてエレインが搬送された病院をケネス達が襲撃した際、漁夫の利を狙い若山共々「飛行モード」で待機、ダイアナを退けたエレインにラットを人質に降伏を勧告する。…が、エレインはダイアナの奇襲によりヴァジュラパワーを暴走させて消滅、天知達は依頼達成が不可能になった事情説明の為、ケネスとダイアナの身柄の確保を余儀なくされる。

ケネスとダイアナの身柄を東京に連れ帰る途中で「素体モード」の解説中の事態となるが、戦闘モードへの移行後、件の爆発に巻き込まれた付近の車両の利用者達の焼死体(微妙に生焼け気味)を「首をはね、その頭を下腹部のマニピュレーターに突き立てつつ、一つ一つ「マウスニードル」で貫き、腹部のマニピュレーター群で逆さ釣りに支えたトルソー状態の死体から両腕で内臓を掴み取り、哄笑と共に左右に引き裂く」行為で戦意高揚を行っているが、ケネスに降伏を勧告した際に解体した手下の一人の右腕を棍棒の様に突き出しつつ「それとも、今、ここで、コンビーフにでもしてあげましょうか?」と嬉々とした表情で言ってのけている事から、そもそも「ネクロフィリア(死体性愛症)」の気が在るのかも知れない。

ジェノサイバーに空中戦を挑み(…「キャッッホォォォ!!」じゃねぇよ、全く)、20ミリバルカンで先制するが、そもそも速度的にジェノサイバーに当たる訳が無く、背後に回り込んだジェノサイバーに頭部をむしり取られ、白い血飛沫と共に投げ捨てられた挙げ句に(制御を失いアーム類が痙攣する)機体を力任せに左右に引き裂かれる最期を遂げた。

若山

長身(212センチ)でミリタリーベレーと思しき帽子と丸レンズのゴーグル(型のサングラス…かも知れない)が印象的な禿頭の巨漢。年令は31才とされるが、やはり劇中時点か改造手術を受けた際の年令かは定かでは無い。

ゴーグルに関しては素体モードの項で触れた義眼が悪目立ちする為、それを隠す意図も在る様だ。

天知とのやり取りは、さながら執事である。

警察無線を傍受した際は左耳を通信システムとして展開していた(但し、画面に映らなかっただけで右耳も展開していたのかも知れない)。重機モード(仮称)の項で触れた展開の後、地下鉄車内に侵入し(最後尾から侵入したと思われる)勝と共にエレインとラット以外の乗員乗客を始末した際は左手を手首と中指と薬指の間で分割する事で繰り出した小型チェーンソーで斬殺し、三人で合流した際に左手の血糊をハンカチで拭って捨てているが…毎回それやってたら何枚有っても足りなくないか?(件のチェーンソーは飛行モードでエレインに降伏を勧告した際にラットに突き付けてもいる)ケネスの手下達を殲滅した際は背中からモールスレーブを2本だけ複腕として繰り出しているが、地下鉄襲撃時には用いなかった様だ。

エレイン消滅の件で天知がケネスに詰問した際、ケネスの語る内容を鼻で笑うかの様な態度で聞き、「誇大妄想のフランケンシュタインだ」と切って捨てていたのだが…残念な事に自分が話の内容を理解出来ていない事を理解していない。思わず話を止める為にケネスを絞め殺しかけた天知の方がまだ救いが在る。…実際問題としてジェノサイバーと対峙した際、ケネスの語る内容がある程度理解出来ていれば目の前に現れた存在が何なのか気付いた筈なのだが…。

ジェノサイバーとの交戦時、天知が瞬殺される様を目の当たりにしながらも、怯む処か(歓喜に震えるかの如く機械仕掛けの舌を突き出しながら)雄叫びと共に突進するが逆にジェノサイバーに逆さ釣りにされた状態で旅客機に正面衝突させられる最期を遂げた。…だが、この旅客機には後の空母「アレキサンドリア」の軍医マイラの娘、ローラが乗り合わせており、この事が新たな因果となって後の「対ジェノサイバー世界大戦」の遠因となる。

声優が若本規夫氏と言う事で、いわゆる「規夫節」を期待する向きもあるかも知れないが、残念ながら若山の台詞に「規夫節」は無い(雄叫びも断末魔の叫びも「規夫節」にはなっていない。…某スーパーセールのCM.等と比べれば、だが)。

いかにも「オタク然」とした肥満気味の人物。設定画では顔を少し上に向けている為、天知より少し背が高いかも知れない(彼に関しては身長や年令が発表されていない)。

大食漢で中華飯店でのミーティング時や情報収集時等にも何かしら口にしていた。

依頼内容を天知以上に舐めてかかっており(過去に戦った事の有る「超能力者達」が、どの程度の力の持ち主だったのやら…)、若山と共に地下鉄の乗員乗客を始末し、エレインとラットを回収した直後に(意識を失っていたエレインだが、自己防衛本能で発動させたと思われる)精神攻撃「キリングイメージ」を受け、自らの脳が巨大な虫に喰われる幻覚・強迫観念に囚われ天知の制止もむなしく、指先をカッター状に変化させた両手で人工頭蓋を左右に割り、ドリル状に駆動させた指先で自らの脳を赤い血飛沫と共に粉砕し、制御を失った身体の各所から衣服を突き破る形で大小様々なマニピュレーター等を晒す最期を遂げた。

…と、まぁ劇中ではロクな見せ場が無い。外伝作品等が有れば少しはその実力が窺えたかも知れないが…。

その前歴から考えると前線での(自身と他の二人に対する)メディック的側面や特に科学知識が重要視される任務に強い側面を有していた可能性が在るが、そう考えるとケネスへの詰問時に彼がその場に居なかった事が悔やまれる(全ては理解出来なくても、ある程度噛み砕いた説明を天知と若山の二人に出来た可能性が無いでは無い)。

余談

天知と勝、それぞれの死に様から人型モードと戦闘モードでは体内を循環する血液の成分が変化するらしく、戦闘モードでは(人工血液として定番の)「白い血液」、人型モードは生身の人間と同じ「赤い血液」となっている。

劇中時点で「九竜会長直属の調査機関に配属」されていた背景は不明だが、やはりメンテナンスその他の問題からフリーランスの傭兵稼業は「キツい」と言う事か…(九竜グループとアメリカ合衆国政府の繋がりの深さも窺える)。

香港島消滅の原因は、用済みになったラットが「心臓を一突き」される形で殺害され、エレイン/ジェノサイバーが(ラットを喪った悲しみから)自身のヴァジュラパワーの制御を失った事に拠るが、天知と若山のやり口にしては随分と「優しい」殺し方である。…残念ながら、(ダイアナとケネスの身柄を早急に確保する必要が有った為)「時間を惜しんだ」事が理由だが…(その為かケネスの手下達を殲滅する際の残虐性が際立っている。「鬱憤晴らし」の側面も有ったのだろう)。

件の連載では天知、若山それぞれの戦闘モードが立体化されている。…しかし、作例担当者それぞれのスタンスの差異から、その再現度は天と地程の違いが在る。端的に言えば、若山の方が再現度は高い(前後2枚の設定画だけが頼りの状況からすれば、―「電子制御レーダー」基部や腰部推進ユニットの接続に解釈ミスが在るとは言え―ジャンクパーツ主体でよくぞここまで…)。…天知に関しては「よく原稿料貰えたな、これで(怒)?!」と言う代物であり、締切の問題が無ければ確実にリテイク物である。尚、作例発注時、編集部に配色指定の資料が無かったらしく、両作例共に劇中画像から配色を行っている為、正確な塗色を知る術は現状では無い(但し、飛行モードのシーン等から、主要装甲の配色は若山が「コート」、天知が「タイツ」の配色と合致している可能性が無い訳では無い)。

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