この俺を止めさせたなァ!!
解説
クーガーの持つアルター能力。
具現型の『車両強化』、融合装着型の『脚部限定』二つの使い分けが可能と言う珍しいアルターであり、切り札として全身融合となる『フォトンブリッツ』という最終形態を持つ。
精製で向こう側をほんの少しだけ垣間見た事で進化したアルター能力だが、ネイティブアルター時代に使用していた描写があるのは脚部限定のみであり車両強化とフォトンブリッツを精製で手に入れたのか、あるいはどちらかを会得したのかなど謎も多い。
映画版では自力で向こう側に到達した事になっており益々謎が深まっている。
車両強化
GO!!
自らが運転する自動車などの車両を分解・再構築し、高速移動が可能なスポーツカー状に変化させる具現型の能力。
具現型だが、媒体に車両を必要としている事から物体に対して使用できる融合装着型という見方も出来る。
最も使用頻度が高く通常の移動手段にも使われる。この時、彼自身が搭乗しなくてもある程度の操作は可能である。
後述の融合装着型の方が目立っているが序盤から終盤まで活躍している。
欠点としてクーガーの運転が荒く搭乗者が車酔いしてしまう(カズマは慣れているのか例外)、強化した車両はその反動に耐えられず、アルター解除後にバラバラになってしまう。
序盤で水守をホーリーに送り届けた時点で幾つか駄目にしているため常習犯であると思われる。
TV版、映画版双方でカズマが市街から逃げ出す際に追跡して来たクーガーをアルター能力では無く彼自身を見て「アンタは!?」と言っているため少なくともカズマと一緒に居た頃には使っていなかった(≠使えなかった?)とされる。
脚部限定
衝撃のぉ……ファースト・ブリットぉぉぉ!!
自らの脚部にブーツ状の装甲をまとった戦闘形態で融合装着型。
クーガー自身の移動スピードやキック力を大幅に強化する。
他の形態とは異なり、唯一ネイティブアルター時代から使用していた事がわかっている。
速さが足りない!!の台詞中で使っていた形態であるため、非常に印象深い。
戦闘方法は足技のみ。
必殺技はカズマと同じく『衝撃のファースト・ブリット』だが、元はクーガーの技でありカズマのファースト・ブリットは彼から暖簾分けされた物である。
使用時は脚部側面のスリットが開くと共に、飛び上がり素早く蹴りを喰らわせる。
溜めから発動までが非常に早く、空中にホバリングするカズマの上を瞬時に取りシェルブリット・バーストの発動前に一蹴するなど速さに拘るクーガーらしい必殺技である。
後述のフォトンブリッツの下位互換となる形態だが、カズマのシェルブリット(第二形態)を圧倒するなどクーガー自身の強さも相まって最強クラスのアルター能力であると言える。
フォトンブリッツ
そうだ!
俺は遂に見つけた!
文化の神髄を!
作中終盤にて登場した全身をアルター化させた形態。
ラディカル・グッドスピード(脚部限定)の全身版であり上位互換とも言える最終形態。
背中にはアルター粒子の噴射口があり、速度と運動性は数あるアルターの中でもトップクラス。
音すら発生する間もなくダッシュが可能でその速さは最終形態の劉鳳を凌ぐ程……らしい。
出番の少なさに反比例して、ストレイト・クーガーの最強の形態だけあって人気が高い。
TV版での登場回数は僅か二回。
その内の一回はHOLDの秘密を知った桐生水守を救出する際に使用しており、ソニックブームを発生させながら荒野から市街へと一瞬で移動するというかなりぶっ飛んだ芸当を行っている。
犯人を特定させないためにわざわざこんな事をしたのだが、ジグマールには速過ぎたためにクーガーの犯行だとバレてしまっている。
もう一回となる本格的なお披露目である終盤では相手が強すぎたために足蹴にされてしまっており元・最強のネイティブアルターの最終形態という肩書の割にはいまいち活躍が出来ていない。
そして、その登場回数の少なさから同じく全身融合を果たしたカズマ&劉鳳と異なりどの時期に会得したのかなど数多くの謎がある。
ちなみに、TV版第三話にてカズマが市街から逃げた際に『この俺を止めさせたなぁ!』というセリフと共に全身にアルターを纏おうとしている事からこの場面でもフォトンブリッツを使おうとしている事がわかる(脚部限定は足の部分のみアルターを纏い再構築を行う)。
また、アルター能力は融合装着型が最強と言われ(監督公認)終盤ではカズマと劉鳳が全身融合を果たしたが、作中で初めから全身融合が使えたアルター使いは彼だけである。
映画版の前編である『オルタレイション TAO』では向こう側の扉を開いたカズマの前にアルターの残留思念体としてフォトンブリッツの状態で彼の前に現れ、前編のラストを飾った。
TV版では向こう側をほんの一瞬視ただけだったが、映画版では向こう側に到達したため出来た芸当である。
後編の『オルタレイション QUAN』では向こう側の扉にて、残留思念体のフォトンブリッツで『やる事があるんだからとっとと帰れ(意訳)』とカズマをクラウチングスタートの構えからの蹴りで一蹴している。
本人は再隆起後にその遠因がカズマである事を悟り、彼を探してロストグラウンド中を駆け回っていた。
仲間達との別れを得て意気消沈しやさぐれていたカズマの前に現れたかと思えば、車のドアからフォトンブリッツで飛び出し衝撃のファースト・ブリットを喰らわせるなどTV版とは異なり要所で使用されている。
上述の設定変更に伴って、使用の制限が無くなったためと思われる。
でも、全身融合ってカズマと劉鳳みたいに命を縮めかねないんじゃ……なんて言っちゃいけない。
本土で受けたアルターの精製に関する影響の有無は不明だが下位互換となる脚部限定を多用している事や最終決戦でのセリフから少なからず体に負担がかかるとされる。
恐らく、自力で会得した映画版でもその制限があると思われるが、精製でのダメージが無いためそこまで心配する必要も無いのだろう。
余談だがTV版、映画版双方でフォトンブリッツという形態名は呼ばれていない。
映画版では向こう側の扉にてカズマと邂逅した際にクーガーであるとカズマが『声』で判断しているため、車両強化同様にカズマと居た頃に使ったことは無いと思われる。
必殺技は脚部限定で使用した物を含めて三種類。
『衝撃のファースト・ブリット』
TV版だと未使用だが映画版で使用。
ラディカル・グッドスピード(脚部限定)で使うイメージが強い。
弟分であるカズマも同じ必殺技を使用するが本家は彼である。
First(最初)、Fast(速い)のダブルミーニングでもある。
『壊滅のセカンド・ブリット』
設定のみ存在。
『オルタレイションTAO 外伝』によれば光速に回転しながらアルター粒子を放出し、一直線に降下する技。
着地した周囲の車の何台もが横転し吹っ飛ばされるほどの威力を持つ。
『瞬殺のファイナル・ブリット』
TV版、映画版双方で使用。
竜巻のように回転し、スピードと遠心力を利用した回し蹴り。
フォトンブリッツと言えば一番に思い浮かぶであろう(これしか真面に使用していないが)必殺技。
ストレイト=グッド・スピード(直線=優秀速度)
漫画版でのアルター能力。
融合装着型。
大まかな能力はラディカル・グッドスピード(脚部限定)と変わらないが、見た目が鋭利となっており、本作の作風とクーガーのクールなキャラも相まって物々しい雰囲気を有している。
軽快なフットワークが印象的だったアニメ版と比べるとより攻撃を重視した重みのある足技を放つ。
音速を超える超々直線攻撃(※)と表現され、ただ速いだけでなく他人に道を譲らない彼の信念を具象化した能力となっている。
(※)劉鳳たちの元に攻撃による影響が届いた際に、先に衝撃が来た一瞬あとに、音が聞こえてくるという描写となっていた
奥の手としてハイパー=グッドスピード(超速=優秀速度)と言うアニメ版におけるフォトンブリッツのような立ち位置のアルター能力が存在している。
全身をロケットのような形状に変形し、超高速で突撃する単純明快な技だがカズマを一方的に叩きのめしている。