奇獣こどもの樹
きじゅうこどものき
午後の日A「いっそ今すぐにでも、巨大奇獣・こどもの樹を送り込むか」
午後の日B「しかし、まずは上に確認を取らねばならんだろう……」
午後の日C「私も同じ意見です」
岡本太郎が1985年に製作した彫像「こどもの樹」をモチーフとした奇獣。
芸術の巨人・タローマンの暗殺を企てる奇獣午後の日が独自に戦力として保有している巨大奇獣であり、会話の中で立体映像として登場。タローマンを凌ぐ巨体を持つが、巨大で強力な分使用には上からの許可が必要らしい。
しかし、会議の方針がまとまらないうちに別動隊の隊長の就任祝いの贈呈品を調査しようという話にすり変わり、当初の目的を忘れた午後の日の宇宙船がタローマンによって宇宙へ放り投げられたため、投下されずに終わった。
上記の立体映像ではモチーフ元と変わらない姿をしているが、書籍『タローマンなんだこれは入門』のでたらめ奇獣大ずかんでは飛び出している顔のうち2つを両足のようにして立った姿で描写されている。下記のタローマン大統領ではこちらの姿で登場した。
劇場版『奇獣大集合 タローマン大統領』では奇獣島に住む奇獣の一体として登場。全身の顔にはそれぞれ別の意思があるらしく、なおかつ光線を発射できることが判明した。ナレーション曰く「べらぼうな数の顔を持つので1人で10人分の強さ」であるらしい。
世界艦隊の襲来に伴い開催された奇獣島大統領選挙に立候補し、タローマンと共に最終選考に残った。
激しい組み合いによる力比べの後、タローホーンを投げつけるタローマンに対し全身の顔からの光線で応戦し、CBGの面々を巻き込みながら、TV版では見られなかったまともな戦いを繰り広げるが…。
タローマンは思った。段々調子が良くなって、出来上がったまともな戦いになって来ている。こうなると危ない、纏まった物をぶち壊そうと頑張らなければいけない。
角が取れた自分自身に喧嘩を吹っ掛けるのだ。──そう、岡本太郎も言っていた。
まともな戦いより命懸けの遊びを優先したタローマンは、突如としてだるまさんがころんだ戦法に突入する。
「おまえちょっとうごいたぞ!」
「そっちこそ!」
「みんな!かってにうごくな!」
「うるさいなすきなようにやるんだ!」
移動と静止の繰り返しにより、全身の顔の制御と連携が取れなくなった奇獣こどもの樹は暴走。崖から落ちてしまい敗退した。
奇獣歓喜「流石だタローマンよ!お前こそが大統領だ。お前なら奇獣島の鍵を守ってくれるに違いない!さあタローマン大統領!人間達と戦う指揮を執るんじゃ!」
こうして、奇獣達の大統領に選ばれたタローマンだったが、反骨精神の固まりたる彼がそれを良しとする筈がなく…。