大相撲の幕内上位にあたる地位で、平幕(前頭)などとは区別される。
前場所で前頭上位で勝ち越した力士、もしくは関脇で負け越した力士が、地位に就くことになる。明確にどこの地位で何勝すればなるものではなく、例えば三役や前頭上位が揃って負け越した場合など、前場所小結を務めたが負け越した力士がそのまま小結に据え置かれる例(1996年9月場所の武双山など)もあり、逆に上位力士が揃って勝ち越したので、前頭上位で勝ち越しても小結になれない力士もいる。
他方、小結で勝ち越したとしても、関脇力士が揃って勝ち越した場合、関脇に昇進できないケースもある。一例として、2008年5月に東小結の地位で10勝5敗の成績を挙げながら、関脇の安馬(現・日馬富士)と琴奨菊が揃って勝ち越したため、翌7月場所も稀勢の里は小結に据え置かれた。ただし、2011年の技量審査場所では関脇の琴奨菊、稀勢の里が勝ち越していたはいたものの、小結で12勝3敗の鶴竜を翌7月場所番付で関脇に昇進させている。
初めての三役が小結で、一場所で負け越し、平幕に陥落してその後昇進出来ずに最高位が小結な力士は結構多く、軽量技能派と言われる力士に多い。
平幕の下位力士が優勝した場合などは一気に小結、関脇に昇進することもあり、中には小結を飛び越えて関脇になったのでその後大関になったり、陥落したりして小結経験の無い上位力士も存在する。極端なケースでは2000年3月場所、西前頭14枚目(当時の幕内最下位)で優勝した貴闘力が翌場所西小結に昇進した例まである。
しかし、近年はたとえ優勝(同点)だったとしても枠が空かなければ平幕の地位に留められるケースが生じている。後者の例として、2010年11月場所西前頭9枚目で14勝1敗の優勝同点を挙げた豊ノ島(優勝は白鵬)や、2012年5月場所で西前頭7枚目で優勝した旭天鵬はいずれも東前頭筆頭までの昇進に留まった。旭天鵬の場合、優勝同点だった栃煌山は翌場所関脇に昇進している。
大関昇進は小結、関脇で3場所33勝以上という目安があり、大関以上を目指す力士にとっては何としても死守したい地位となる。
現役の小結経験力士
2013年9月場所終了時点で、最高位が小結の力士を挙げる。
主な元小結力士
最高位が小結だった力士を挙げる(関脇以上になった力士は除く)
- 舞の海 「技のデパート」の異名を持つ。現在は解説者・キャスターとして活動
- 旭鷲山 「技のデパート・モンゴル支店」と評された。引退後はモンゴルに帰国し、国会議員、大統領特別補佐官を務めた。
- 旭道山 1996年、衆院選出馬のために廃業(引退)届を提出した珍しい力士。なお、選挙には当選し、1期衆議院議員を務め、2000年の選挙には出馬せず政界を引退した。平成初の新入幕力士でもある。
- 大徹 デーモン小暮のオールナイトニッポンでネタにされ、後に同番組への出演を果たし、引退後も交流がある。週刊少年ジャンプでも投稿のネタになった事もあり、人気力士だった。湊川親方として後進の指導に当たっていたが、公益財団法人となった相撲協会評議員に就任した。
- 智ノ花 元教師という異色の経歴の持ち主で、27歳で初土俵を踏んだ。現・玉垣親方。
- 黒海 史上初のヨーロッパ出身関取。グルジア出身。
- 高見盛 現・振分親方。
- 普天王 現・稲川親方。ブログ力士の先駆け的存在として知られる。また、自身の希望により、引退相撲がニコニコ生放送で配信された。