「壊れたら何度だって直す! 前に出るんだ!」
CV:小松未可子
人物像
本作品の主人公の一人。私立聖鳳学園に通う中学1年生の少年。13歳。
模型店「イオリ模型」の一人息子で、幼い頃からガンプラに親しんできた。
店頭に展示されているディスプレイ用のガンプラも彼が作った物であり、合わせ目消しや塗装は勿論、スクラッチビルドもこなす実力はサザキ・ススムやヤサカ・マオからも認められている。ガンプラを自作する上でデザインを練るためにデッサンもこなす(現実にも絵を描けるプロモデラーは存在する)。
父・タケシは第2回ガンプラバトル世界大会の準優勝者であり、父親の活躍への憧れがセイにとっての原点。
ビルダーとしては世界に通用するほどの制作技術を持ちながら、ファイターとしての技量はからっきしで、自分の作った高性能な機体をまともに扱えず、ガンプラバトルで勝てた試しがない。第7回ガンプラバトル選手権が迫る中で風変りな少年レイジを泥棒騒ぎから救ったのが縁で、彼と共に世界へ挑むことになる。
大人も顔負けの模型制作技術を称賛されることも多く、謙遜しつつもあからさまに喜ぶ素直さを見せる反面、他者のもつ技術や発想に刺激を受けて自身のガンプラに反映させるなど、柔軟性や向上心に富む。レイジの傍若無人さには振り回されるものの、彼の操縦センスに絶大な信頼を寄せており、ガンプラ制作に費やす時間はこれまで以上になった。
顔芸もとい百面相に定評あり。
容姿は母・リン子によく似ており、髪型や服装は『機動戦士Ζガンダム』の主人公カミーユ・ビダンを思わせる。一方ではリン子曰く、セイが作るガンプラは、どことなくタケシが作るそれと雰囲気が似ているようだ。なお背が152㎝と、身長が判明しているキャラクターの中では最も小柄。
チナとは席が隣同士という事もあり、物語開始時点から知り合いであったが、彼女がガンプラに興味を持ち始めてからは段々と距離が縮まっていった。当初はマオから「彼女」と称されても大した反応を見せなかったが、何かと気遣ってくれるチナの濃やかさには気づいており、次第に意識するように。赤面や照れ顔も増え、初々しいやりとりもある反面、レイジとアイラの和解のために連携プレーを見せるなど、互いへの信頼は確固たるものになっているようだ。
父親の影響からガンプラに対する愛情は人一倍であり、ガンダムシリーズについての知識も広く深いため、ディープなガンダム談義のできる相手に飢えている。ニルスがセイの3歳時点の記憶を掘り起こした結果、『機動戦士ガンダム』の主人公アムロ・レイの台詞(全43話分)を情感たっぷりに丸暗記していたことが判明、その英才教育ぶりに視聴者を戦慄させた。
バトルセンスの無さから毎年、地区予選一回戦での敗退を繰り返していたため、第七回大会でレイジとの初勝利を収めた際には、感極まって目に涙を浮かべていた。
一方でガンプラを乱暴に扱う行為に不快感を表す一面もあり、ススムの強引なバトルスタイルには否定的。予選で戦ったキララの事前工作(セイのガンプラを予め傷つけていた)を知った際には強いショックを受けている。
戦績
主な使用ガンプラはビルドストライクガンダム、ビルドガンダムMk-Ⅱ。
また、サザキとのバトルでは一度だけであるが模型店の展示品であるウイングガンダムを使用している。
バトルの際にはガンプラ知識を活かし、機体のエネルギー管理や敵機体の性能や挙動についてのアドバイスでレイジの戦闘を補佐する。ガンダム作品に対する造詣の深さから、作中で用いられた奇抜な戦法を再現することも。
レイジの技量を最大限に反映するべく、才能の限りを注ぎ込んでビルドストライクガンダム、ビルドガンダムMk-Ⅱを作り上げ、地区予選で快進撃を見せる。勝ち抜いていく中で、マオやユウキ・タツヤのガンプラに感銘を受け、ビルダーとしての技術の向上に熱意を傾ける。
ガンダム知識の豊富さゆえ「ガンダムの世界観」という枠に捕らわれ、スランプに陥る事もあったが、チナのガンプラバトル出場をサポートしたことでその枷から解き放たれ、世界大会に合わせてスタービルドストライクガンダムを作り上げた。同機体は世界大会デビュー戦にて、各国の強者を驚愕させるだけの性能を見せつける。
ちなみにセイ自身の国内ランキングは2980891人中2959201位。ホビーアニメでも珍しいタイプの、どう頑張っても弱い主人公である。
余談
ガンダムのアニメシリーズにおいて女性声優が男性主人公を演じるのは、ロラン・セアック=朴璐美に続いて二人目(ゲームなどを含めると三人目。その際の二人目は『X ASTRAY』で主人公の一人、プレア・レヴェリーを演じた小島幸子)。ちなみに、もう1人の主人公であるレイジを演じる國立幸も女性声優である。