概要
娯楽性、商業性などよりも芸術性、美的感覚に重きを置いている小説の総称。
娯楽的な小説がしばしば大衆文学を称したために広く使われるようになった日本の近代文学独特の用語である。古典や他国の文芸においては単に「文学」と呼ばれる小説がほぼこれに当たる。
対義語は大衆文芸や娯楽小説、エンターテイメントなど。しかし、純文学として発表されたわけではない小説作品が高度な芸術性で評価されることも少なくない。
このように定義はあいまいであるが、端的に言うと「特定のジャンルに属さない小説」が純文学である、と言うこともできる。それゆえ「ジャンル小説」の名が純文学の対義語として扱われることもある。
関連タグ
純文学を代表する作家
※下記の小説家の小説作品の全てが純文学というわけではない。また二葉亭四迷、幸田露伴のように「文学」概念が固まる前から活動している作家も入っている。
二葉亭四迷 幸田露伴 森鴎外 泉鏡花 夏目漱石 島崎藤村 田山花袋 谷崎純一郎 志賀直哉 芥川龍之介 川端康成 太宰治 坂口安吾 三島由紀夫 井上靖 遠藤周作 村上春樹